天国の糸 本気の浮気します。『悪女』だと誰もが私を罵っても、彼が私を『天使』だと囁くなら…私はそれでいい~

西東友一

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2-3 因果?過去と向き合う

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「っ!!!」

 私は目を覚ます。

 心臓は高鳴っているし、目はばっちり覚めた。

(怖かった・・・っ)

 過去の自分の顔。
 普通の顔だったら、そこまで驚くことじゃない。けれど、あの顔は悪いことを考え付いたときの顔だ。

 ピピピピピッ

 目覚ましが鳴るのですぐに止める。
 
「さてと、朝ごはんとお弁当作らないと」

 ルーティンを行えば、夢のことなんてすぐに忘れられる。夢なんてそんなものだ。
 私は布団から出て、着替える。
 
 いつもなら、面白い夢でも怖い夢でも、徐々に薄れていくのだけれど、今日はなぜか夢を鮮明に思い出そうとしている自分がいた。夫と澪を送り出した後も頭の隅に夢のことがこびりついていた。



「ふぅ」

 私は洗濯を干すまでの午前中に行いたい家事を行い終えて一息ついた。
 
 この頃の私はおかしい。

 働いているときは、考えなかったことばかり考えてしまう。
 私は内藤くんからのメッセージを開いてみる。
 思えば、このメッセージが私を現実から夢や過去へといざなった気がする。

「でも今さら、返事をするのもなぁ・・・」

(平然と素知らぬ顔で『久しぶり』と送ってもいいけれど・・・うーん)

「よしっ」

 私は移動して、クローゼットを開ける。手前の下に置いてある掃除機などをどかし、かけてある洋服をかき分けて、下にある重たい段ボールを引っ張り出す。

 母親が結婚したんだから早く持って行け、と言われて放置していたら宅配便、しかも着払いで送ってきた段ボール。働いていた時は全く興味がなかったから、いまだに伝票が付いたままガムテームできれいに閉じてある。

 カッカッ

 私が爪でガムテープの角をめくろうとする。
 家事や育児、それに怜王が短い方がいいと言っていたから短い爪は年季の入ったガムテープの角になかなか引っかからない。

「やったっ」

 ビリビリビリッ

 私は勢いよくガムテープをめくる。

「くしゅんっ」

 油断したせいか、フタをあけたせいか、段ボールに被っていたホコリが舞って、くしゃみが出る。

「うわあ・・・っ」

 お母さんめ、結構適当に入れてある。
 主婦をやっているから責任を持ってやっているけど、私がガサツなのは母親譲りな気がした。

 パラパラパラーーーッ

 
 じっくり見るのは、恥ずかしいからというのもあったけれど、私はパラパラ冊子をめくっては、私は一冊ずつ、アルバムや卒業論文・卒業文集などを外に出して行く。
 見ただけでも、なんとなくその当時の思い出がよみがえるから不思議だ。
 
「あったっ」

 小学校の頃の卒業アルバムを見つけた。

「あ・・・っ」

 私がページを数ページめくると、夢に出た私の顔と瓜二つの表情をした私の写真があった。


 

 

 


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