泡沫のゆりかご 三部 ~獣王の溺愛~

丹砂 (あかさ)

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本編

第21話 素直さへの甘露 4※

『あっ、あぁぁ、やぁ、なんで、やぁ、やだぁ』

 ようやく奥まで感じられた熱だったのに、どうしてと、ただその熱を引き留めようと、レフラは必死になる。

『やだ、やだ、ぬかないでぇ、やだぁ、ぬい、ちゃぁ、だめぇぇ』

 闇雲に後ろに力を込めて、今にも抜け出そうとしていたギガイの屹立を締め付ける。そうなれば、ギガイの張った亀頭を、肉の縁が強く咥え込んでしまい、引き出す力に負けた縁が捲れてしまうのも、自然な事だった。

 ただ、縁を返される事だけは、抱かれ慣れても、いまだにレフラが苦手とする責めなのだ。

『ひぃっ、あぁぁっっ』

 日頃は慎ましやかに、内に収まった粘膜だ。外気が触れるだけでも堪らなくて、嬌声はすぐに悲鳴染みた声になる。それを知っているはずなのに、ギガイの指がますますレフラを追い詰めるように、粘膜をクルクルとなぞりだした。

『突かれるのがイヤかと思ったが、抜かれたくはないのか?』
『あぁぁ!! まっ、まってぇ、あぁぁ、っああ!!』

 あまりに無防備で強すぎる快感に、レフラの嬌声が大きくなり、涙も一気に増えていく。でも、ここでイヤだと言ってしまえば、かろうじてハマったままのギガイの屹立を、すぐに抜かれてしまう事は分かっていたから。

 レフラは何度も首を振って、ギガイの指から剥き出しの粘膜を隠すためにも、もう一度亀頭を飲み込むように腰を揺らした。

 だけど、黒族長であるギガイの力に、適う者などそうそういなければ、ギガイとレフラの体格差も歴然としている。
 いくら腰を揺らして、ギガイの身体に着いた腕に力を込めようとも、引き上げられた腰を下ろせない。片手の平に止められたまま、中途半端な体勢のままで、少しだけ亀頭を中に戻されては、また縁を亀頭に引っ掛けては捲るように引き出されて、その度に粘膜を撫でられる。

『あぁぁ、いれ、てぇぇ、なか、なかに、いれて、ふち、ふちだけじゃ、やだぁ、おねがい、です……なかにいれて、ください……ッ!』

 剥き出しの神経を触られ続けているような刺激に、理性が焼け切れてしまいそうだった。泣きながらも、制止の言葉を言ってしまえばお終いだと、レフラはどうにか動かない頭で強請ってみたのだ。

『あぁ、なるほど。奥まで入り込むのがツラかったのか』

 言葉に頷いたギガイへレフラが何かを言う前に、レフラの身体から屹立が呆気なく抜かれてしまう。そしてそのまま、身体をシーツの上で返されて、腰をギガイの手で引き上げられる。そこからは、ずっとシーツに顔を伏せたままの体勢で、ギガイに浅い所だけを弄られるハメになったのだ。

 もどかしい刺激に耐えきれなくなって、レフラが奥を強請れば約束の通り、ギガイは熱を進めてくれた。

『ひゃ、あぁぁ、やぁ、あぁぁーーッ!』
『あぁ、奥はイヤだったな。悪かった』

 だけど不意にグリッと中の痼りを弄られて、また上げた嬌声に少しでも否定の言葉が入れば、すぐに刺激は取り上げられる。そして再び腰を引いてしまったギガイに、レフラは浅い場所ばかりを刺激されてしまっていた。

『ごめ、んなさ、い、いや、じゃ、ないです! やぁ、じゃないから、おく、おくにほしい、です……』

 そこからはもう。泣きながらお強請りをして、熱を奥まで入れて貰って。そして強すぎる快感で理性が飛べば、思わず馴染んだ制止の言葉が口を吐き、熱も快感も取り上げられる。そんな事の繰り返しだった。

 そうやって何度目か分からない熱を取り上げられたいま、欲しくて欲しくて疼き続けた身体は、もう限界を迎えていた。

「ふぅぅ、あぁ、ぅっ…ぅぁ……う…ぅ…」

 素直に強請れば良いだけなのに、一向に上手くいかないまま、満たされない気持ちに心も疲弊していく。

 どうして良いのか分からずに、レフラはシーツを握り締めた。
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