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第2章
本当に硬派ですか…?
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アヌビスの森。
ベッドタウンミンティアから白山を挟んで反対側の麓の集落アヌビスの更に奥にある森の事である。
近年では盗賊団のアジトとして定着しているため、一般市民はほぼ立ち入らない。
しかし、アヌビスには古くから言い伝えられている『孤独の卵』という宝石が眠っているらしく、その宝石が護られているのが森の奥の洞窟ではないかと推測され、ひっそりと浸入する者は僅かながらいる。
森への侵入者に対して制裁を行うのがディタ盗賊団の仕事の1つらしく、そのせいか守護者(孤独の卵のガーディアン)として、ディタ盗賊団を支持する国民も多くいるそうだ。
実在するのかどうかもわからない宝石だが、盗賊団が護っているということで実しやかに語られている伝説である。
………盗賊団の定義とは??
何か盗んでるんじゃないの??
悪いことしてるんじゃないの??義賊なの???
ディタ盗賊団を知れば知るほど『盗賊団とはなんぞや』の思考ループにハマってしまったわたしは、気分転換と情報収集も兼ねてアヌビスにやってきていた。
てっきり白山を登って下りてとしなければいけないかと思ったが、白山の麓には反対側へと貫通した道路があり、難なくアヌビスに辿り着いた。
要はミンティアとはお隣なのだ。
うちから30分も歩けば着いてしまった。
近いと聞いてお散歩気分で出てきてしまった為、1人である。
「それでさー、ジークってばひでーんだぜー。せっかく俺がみんなの為にって火炎ピッツァ頼んでやったのに、『無闇に入り方を教えるんじゃない!』って叱るんだぜー。だって教えてやんなきゃ宅配バイクが入れねーじゃんなー!?」
一息つこうと入ったカフェの席で、目の前の椅子に座る男がマシンガントークで愚痴を零していた。
ちなみに座った瞬間からこんな調子なので誰だかもわからない上に相席していいかも聞かれていない。
正直どうしていいかわからず、無心で木漏れ日アプリコットティーを飲んでいる。
「そうそう!実はさ、あいつらの生写真に暗号書いて売ってたの俺でさ!最近それバレちまってそれも怒られたんだよなー!だってよー、普通盗賊団のアジト入ってくっかよー!笑えるぜー!女ってこえーなー!」
1人で爆笑。
そうか、早期購入特典はこの人が勝手にやっていたのか。で、実際女の子が浸入しちゃってバレて廃止になったと。あの雑さ、納得。
ジークって名前もたしかユミィに聞いた頭領の右腕って人だったと思うし、目の前の男は盗賊団関係者で間違いないようだ。
「なあなあ。何か言ってくれよ。相槌でもいいからよ。何も返ってこないと俺、独り言みてーじゃん?独り言ならお部屋でぬいぐるみにでもするってんだよ。おまえに話しかけてんだから、反応してくれよー。」
勝手に座って勝手に喋り続けていたくせに、勝手な事言うな。
「あのー…まず自己紹介とかしていただけません?」
「おう!任せろ!!」
わたしの頼んだスコーンの付け合わせのお花のジャムに指を突っ込んで大量に口に運び、彼は言った。ちょっと!!!!
「俺はギンガ!どっちかというとライド派かなー。まぁほんとどっちでも良いんだけどよ。ただ頭領派のキラキラ感ってーの?が俺には合わねーからよ!ライドのが良いぜー、硬派で!男から見てかっけーってタイプだな!そう考えると俺らの団ってまじでタイプが二分するよなー。あ、ほら人間としてのタイプ?どう考えても俺はキラキラ派じゃねーだろ?他にもいるんだよ、そっちじゃねーよなーってやつ。いや、綺麗にわかれるぜ!案外中途半端っていねーなぁ。これはあれだな、顔見りゃどっち派かわかりますねーっていう超単純明快ってやつ!親切だなー俺ら!」
再び爆笑。
何がそんなにおかしいのやら。言葉数に比べて情報めっちゃ少ない。
いいけども。
以降もギンガはひたすら1人で喋っては爆笑していた。テンションの基準値が高すぎる。
とりあえず要望通り相槌はしておいた。
「電話してるのに向こうが相槌してくれない!」って理由で別れたカップルを知っているからだ。人の要求は素直に聞いておくべきである。
頭領派はキラキラ。ライド派は硬派。わかりやすい目安を教えてもらえたのは助かった。
ギンガは見た目も中身もチャラそうだけど、硬派側なんだなー…ちょっと見極めが難しいかも。でもキラキラじゃないっていうのは何となくわかる。
王子様というよりヤンキーっぽい。
目は鋭くて、八重歯もある。喋った感じが懐っこいから怖くはないしどちらかというと可愛いけど。
たぶんレグルスとサルドナも分けるとしたらライド派って言われる硬派側だろうな。
「あ!おまえの名前は?」
「わたしはーー」
ガシャーンッ
突然カフェの入口で何かが割れた大音がした。
振り向くとレジ前のショーケースが粉々だ。可愛いケーキがたくさん入っているのに…
「おーーーーーーーーーーい!」
壊されたショーケースの前を大きな男が2人、大股で通り過ぎ客席に向かってくる。
「今日はここに居たのかギンガくんよぉ。探したんだぜーーーー?」
ギンガ狙い?
盗賊団の一員に絡んでくるなんて例の『孤独の卵』目当ての悪党かな?!
「おい…」
先ほどまで爆笑して楽しそうにしていた人と同一とは思えない低い声を出すギンガ。
優しいカフェの雰囲気が一転してしまった。
「店は関係ねーだろうが。迷惑かけてんじゃねーぞ。」
「ああん?女の前だからってカッコつけてんのか?そういやぁてめーが女連れなのは珍しいじゃねーか。」
カツン。
丈夫そうなブーツを鳴らして、男の1人がこちらに寄ってくる。
ビュッ!!
ベチャッ
「おわ??!なんだこれ!目に!目に何かついた!」
「どうした?!!」
近寄った瞬間、ギンガが男の目にお花のジャムを投げつけたようだ。
相手2人の注意が逸れた瞬間、わたしの手を引いて一気に店から外へと駆け抜けた。
速すぎてついていくのに必死だ。
心の準備も何もしていなかった為、急に引っ張られて足が縺れそうになる。
「ギンガ…っ!待って!お願い!待って!」
「いいから走れ!!!!」
男達が追ってくる様子は無いし、お店ももう見えない。
随分走った気がするけど、ギンガはまだ止まらない。
息が苦しい。
わたし何でこんなに走らされてるんだろう。
昔から走るのが嫌いで、持久走大会とかもよくサボってたっけ。
舞台役者は体力勝負だけど、どうしても日々のランニングとかはできなかったなー。
大人になってからってなかなか走る機会ないよね。ああ、もっと走っておくんだった……
なんて思いながら段々考えることもできないくらいに余裕がなくなってくる。
苦しい。ほんとに。
止まってほしい。
「ギンガ…っ!もう、まだ?!まだ?もう良くない?!ねぇ!!」
はぁはぁはぁはぁ
「おお。そうだな…。もういいか。」
ほぼ息を切らしていないギンガと、全身で呼吸をするわたし。
一気に上がった体温が一気に下がって冷や汗で血の気が引きそう。
ふらついた身体をギンガが支えてくれた。
「引っ張って悪かったなー。おおわ。ジャム投げつけたまんまだから指がベタベタだぜ。おい、ちょっと舐めてくれよ。」
「んぐ!!!?」
自分のせいで呼吸の荒い女の子の口に向かって右手の指を2本突っ込んでくる。
悪気のない鬼畜か。
いや、普通、人にジャムのついた指を舐めろなんて言わないか。変態なんだな。
色んな意味で青ざめた。
ベッドタウンミンティアから白山を挟んで反対側の麓の集落アヌビスの更に奥にある森の事である。
近年では盗賊団のアジトとして定着しているため、一般市民はほぼ立ち入らない。
しかし、アヌビスには古くから言い伝えられている『孤独の卵』という宝石が眠っているらしく、その宝石が護られているのが森の奥の洞窟ではないかと推測され、ひっそりと浸入する者は僅かながらいる。
森への侵入者に対して制裁を行うのがディタ盗賊団の仕事の1つらしく、そのせいか守護者(孤独の卵のガーディアン)として、ディタ盗賊団を支持する国民も多くいるそうだ。
実在するのかどうかもわからない宝石だが、盗賊団が護っているということで実しやかに語られている伝説である。
………盗賊団の定義とは??
何か盗んでるんじゃないの??
悪いことしてるんじゃないの??義賊なの???
ディタ盗賊団を知れば知るほど『盗賊団とはなんぞや』の思考ループにハマってしまったわたしは、気分転換と情報収集も兼ねてアヌビスにやってきていた。
てっきり白山を登って下りてとしなければいけないかと思ったが、白山の麓には反対側へと貫通した道路があり、難なくアヌビスに辿り着いた。
要はミンティアとはお隣なのだ。
うちから30分も歩けば着いてしまった。
近いと聞いてお散歩気分で出てきてしまった為、1人である。
「それでさー、ジークってばひでーんだぜー。せっかく俺がみんなの為にって火炎ピッツァ頼んでやったのに、『無闇に入り方を教えるんじゃない!』って叱るんだぜー。だって教えてやんなきゃ宅配バイクが入れねーじゃんなー!?」
一息つこうと入ったカフェの席で、目の前の椅子に座る男がマシンガントークで愚痴を零していた。
ちなみに座った瞬間からこんな調子なので誰だかもわからない上に相席していいかも聞かれていない。
正直どうしていいかわからず、無心で木漏れ日アプリコットティーを飲んでいる。
「そうそう!実はさ、あいつらの生写真に暗号書いて売ってたの俺でさ!最近それバレちまってそれも怒られたんだよなー!だってよー、普通盗賊団のアジト入ってくっかよー!笑えるぜー!女ってこえーなー!」
1人で爆笑。
そうか、早期購入特典はこの人が勝手にやっていたのか。で、実際女の子が浸入しちゃってバレて廃止になったと。あの雑さ、納得。
ジークって名前もたしかユミィに聞いた頭領の右腕って人だったと思うし、目の前の男は盗賊団関係者で間違いないようだ。
「なあなあ。何か言ってくれよ。相槌でもいいからよ。何も返ってこないと俺、独り言みてーじゃん?独り言ならお部屋でぬいぐるみにでもするってんだよ。おまえに話しかけてんだから、反応してくれよー。」
勝手に座って勝手に喋り続けていたくせに、勝手な事言うな。
「あのー…まず自己紹介とかしていただけません?」
「おう!任せろ!!」
わたしの頼んだスコーンの付け合わせのお花のジャムに指を突っ込んで大量に口に運び、彼は言った。ちょっと!!!!
「俺はギンガ!どっちかというとライド派かなー。まぁほんとどっちでも良いんだけどよ。ただ頭領派のキラキラ感ってーの?が俺には合わねーからよ!ライドのが良いぜー、硬派で!男から見てかっけーってタイプだな!そう考えると俺らの団ってまじでタイプが二分するよなー。あ、ほら人間としてのタイプ?どう考えても俺はキラキラ派じゃねーだろ?他にもいるんだよ、そっちじゃねーよなーってやつ。いや、綺麗にわかれるぜ!案外中途半端っていねーなぁ。これはあれだな、顔見りゃどっち派かわかりますねーっていう超単純明快ってやつ!親切だなー俺ら!」
再び爆笑。
何がそんなにおかしいのやら。言葉数に比べて情報めっちゃ少ない。
いいけども。
以降もギンガはひたすら1人で喋っては爆笑していた。テンションの基準値が高すぎる。
とりあえず要望通り相槌はしておいた。
「電話してるのに向こうが相槌してくれない!」って理由で別れたカップルを知っているからだ。人の要求は素直に聞いておくべきである。
頭領派はキラキラ。ライド派は硬派。わかりやすい目安を教えてもらえたのは助かった。
ギンガは見た目も中身もチャラそうだけど、硬派側なんだなー…ちょっと見極めが難しいかも。でもキラキラじゃないっていうのは何となくわかる。
王子様というよりヤンキーっぽい。
目は鋭くて、八重歯もある。喋った感じが懐っこいから怖くはないしどちらかというと可愛いけど。
たぶんレグルスとサルドナも分けるとしたらライド派って言われる硬派側だろうな。
「あ!おまえの名前は?」
「わたしはーー」
ガシャーンッ
突然カフェの入口で何かが割れた大音がした。
振り向くとレジ前のショーケースが粉々だ。可愛いケーキがたくさん入っているのに…
「おーーーーーーーーーーい!」
壊されたショーケースの前を大きな男が2人、大股で通り過ぎ客席に向かってくる。
「今日はここに居たのかギンガくんよぉ。探したんだぜーーーー?」
ギンガ狙い?
盗賊団の一員に絡んでくるなんて例の『孤独の卵』目当ての悪党かな?!
「おい…」
先ほどまで爆笑して楽しそうにしていた人と同一とは思えない低い声を出すギンガ。
優しいカフェの雰囲気が一転してしまった。
「店は関係ねーだろうが。迷惑かけてんじゃねーぞ。」
「ああん?女の前だからってカッコつけてんのか?そういやぁてめーが女連れなのは珍しいじゃねーか。」
カツン。
丈夫そうなブーツを鳴らして、男の1人がこちらに寄ってくる。
ビュッ!!
ベチャッ
「おわ??!なんだこれ!目に!目に何かついた!」
「どうした?!!」
近寄った瞬間、ギンガが男の目にお花のジャムを投げつけたようだ。
相手2人の注意が逸れた瞬間、わたしの手を引いて一気に店から外へと駆け抜けた。
速すぎてついていくのに必死だ。
心の準備も何もしていなかった為、急に引っ張られて足が縺れそうになる。
「ギンガ…っ!待って!お願い!待って!」
「いいから走れ!!!!」
男達が追ってくる様子は無いし、お店ももう見えない。
随分走った気がするけど、ギンガはまだ止まらない。
息が苦しい。
わたし何でこんなに走らされてるんだろう。
昔から走るのが嫌いで、持久走大会とかもよくサボってたっけ。
舞台役者は体力勝負だけど、どうしても日々のランニングとかはできなかったなー。
大人になってからってなかなか走る機会ないよね。ああ、もっと走っておくんだった……
なんて思いながら段々考えることもできないくらいに余裕がなくなってくる。
苦しい。ほんとに。
止まってほしい。
「ギンガ…っ!もう、まだ?!まだ?もう良くない?!ねぇ!!」
はぁはぁはぁはぁ
「おお。そうだな…。もういいか。」
ほぼ息を切らしていないギンガと、全身で呼吸をするわたし。
一気に上がった体温が一気に下がって冷や汗で血の気が引きそう。
ふらついた身体をギンガが支えてくれた。
「引っ張って悪かったなー。おおわ。ジャム投げつけたまんまだから指がベタベタだぜ。おい、ちょっと舐めてくれよ。」
「んぐ!!!?」
自分のせいで呼吸の荒い女の子の口に向かって右手の指を2本突っ込んでくる。
悪気のない鬼畜か。
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