五大魔法で最強なのは雷魔法ではないだろうか？

突然の襲撃と和解

『なぁアニエルお前ここの家主なんだよな』
『はいそうですよ？』
　それがどうしたとばかりに首をかしげながら俺を見るアニエルに
『じゃあ止めてもらってもいいか？この状況』
『えっと～……』
　今俺の目の前で起こっているのは突然現れた執事と思われる男と、メイドと思われる女が、俺に対し火属性魔法を槍に宿し攻撃をしてきているところだった。俺はそれをサイドステップで避け
『なぁあんたら何か勘違いがあると思うんだが攻撃を止めてくれないか？』
　と説得を試みるが、攻撃をやめる気配はない。アニエルを見るが慌てているだけで使い物にならない。しょうがない……かぁ
『はぁ…………加減はするが死ぬなよ？サンダーエンチャントスピード』
　使い慣れている肉体強化魔法を使い女の後ろに回り込み姉の方を無力化しようとした。
だが、女はしゃがみこみ男が俺の首を刈り取るように槍を凪ぎ払った。それを俺は、掴みそのまま引っ張った。男はこれで仕留めるつもりだったのだろう……驚愕の表情を浮かべていた。
『なっ……』
　男が俺の近くまできたところで腹を蹴飛ばした。女は俺が男を相手にしている間に飛び退いていた。女に指をむけ
『サンダーショット』
　狙いは女本体じゃなく槍を狙い
『バースト』
サンダーバレットよりは弱い威力の電撃の弾丸は槍を綺麗にへし折った。
『ふぅ……エンチャント解除。それで？まだやるか？』
　確認の意を込めてそう聞くと
『おい貴様……貴様はアニエル様のなんなのだ？』
女がそう聞いてきた。
『なぁあんた、質問を質問で返すなって知らない？』
『いいから答えろっ』
この女、自分達の状況分かってるのかね……
『はぁ…………パーティーメンバーだよ…
ただの。なぁアニエル、お前説明しとけよ。』
『す、すいません忘れてしまってました。』
こいつ……本当に大丈夫か？まぁいい
『それで？まだやるのか？もしやるって言うならもう手加減はしない。殺される覚悟をしろよ？』
　すると、パーティーメンバーだと言うことを聞いてから静かになっていた二人が
『てっきり、アニエル様を騙す輩と勘違いしてしまい本当に申し訳ありませんでしたー』
『まぁ、勘違いは誰にでもある。どっかの馬鹿が、説明を怠ったせいでこうなっているだけで、あんたらは仕事を真っ当しただけだしな。』
　と二人を慰めつつ、アニエルをジト目で睨み付ける。
『本当にすいませんでしたー』
今度は三人揃って謝ってきた。
『まぁ、別にこのぐらいなら気にしないから大丈夫だぞ。それよりお前ら息が合いすぎだろ……』
はぁ……と心の中で溜め息を吐いた