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1章 幼少期
15話 生活
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━━━カイトとネリネの部屋━━━
「そういえば、ネリネはさっきの広間にいなかったのは何故?」
カイトがそう訊くと、ネリネは少し俯いてしまった。
「皆ね…あたしに優しくしてくれる……でも…距離が遠く感じる……」
(気遣い過ぎて腫れ物を触るように扱われるってことか……なら!)
「だったら!俺達友達になろう!」
「え?……とも…だち?」
「うん!そうすれば俺達は対等だ!特別扱いなんてしない」
「っ!?……ほんとうに?」
「うん!」
ネリネは驚いた顔をして、徐々に泣きそうな顔になっていく。
焦るカイト。
「え!?そんなに嫌だった?…そ、それなら俺が勝手におm」
「ぐすっ…そうじゃないの…ただ…嬉しくて……」
「…」
「…うん!やっぱりあたしの鼻は間違って無かった」
「さっき言ってたやつ?」
「うん…カイトはとっても優しいいいひと」
そう言ってネリネは満面の笑みを浮かべた。
その笑顔に見惚れるカイト。
「……どうしたの?」
「っ!?なんでもないよ!」
顔を近づけて来るネリネに慌てて答えるカイト。
「?…変なカイト…」
「そ、それより!昼ご飯はまだかな~?」
「…さっきも説明したけど、昼ご飯は年少組の今日の当番が持ってくる……それに…まだ、朝…」
「そ、そうだよね~。ならどうする?せっかく同じ部屋になったんだし、お互いのこともっと話す?」
「うん…カイトの話…聞いてみたい」
「うん。なら最初は俺ね。まず、俺のフルネームは─────ってところかな?俺のことは」
「…へぇ……貴族様なんだね…ならー……カイト…様?」
こてんっと首を傾げるネリネ。
「いや、もう名前だけだよ。…それに貴族様なんて俺のガラじゃないよ」
「…うーん…そうかな?…」
「そうだよ…まあ…そういうことで、呼び方も今まで通りでお願い!」
「…分かった」
微妙にわかって無いのか首を傾げてから頷くネリネ。
「さて、次はネリネの番だよ?」
「あたしは…あんまり覚えて無い…気づいたら色々な所に預けられてたから…」
「…話したく無い?」
「…ううん……カイトには聞いて欲しい…あのね?あたしが1番最初に居た所は宿屋の夫婦の所だったの…それで─────という感じかな?…覚えているのは」
「…そうなんだ…大変だったね」
(話してくれたこと全部に共通するのは…腫れ物扱いされたことと、気味悪がられて別の場所に放置されたところか…)
「…ううん。あたしが目が見えないことがいけないの…」
諦めた表情でそう言ったネリネを、カイトは思わず抱きしめてしまった。
「…カイト?」
「大丈夫!大丈夫だから…もう絶対1人にしないから…だから…そんな顔しないで」
ネリネに懇願するカイト。
「うん…分かった……約束」
「うん!約束」
絆の深まった2人は、昼ご飯の当番が料理を持ってくるまでの時間色々なことを話し、昼ご飯を食べた後も掃除などの合間を見つけては喋っていたのだった。
翌朝。
今日からカイトも魔力槽としての仕事をしなければならない。
朝食は行き先で食べるらしいので、カイトは着替えてすぐ寝ぼけ眼のネリネを連れて広間に向かう。
こうしてカイトの魔力槽としての生活が幕を開けたのだった。
「そういえば、ネリネはさっきの広間にいなかったのは何故?」
カイトがそう訊くと、ネリネは少し俯いてしまった。
「皆ね…あたしに優しくしてくれる……でも…距離が遠く感じる……」
(気遣い過ぎて腫れ物を触るように扱われるってことか……なら!)
「だったら!俺達友達になろう!」
「え?……とも…だち?」
「うん!そうすれば俺達は対等だ!特別扱いなんてしない」
「っ!?……ほんとうに?」
「うん!」
ネリネは驚いた顔をして、徐々に泣きそうな顔になっていく。
焦るカイト。
「え!?そんなに嫌だった?…そ、それなら俺が勝手におm」
「ぐすっ…そうじゃないの…ただ…嬉しくて……」
「…」
「…うん!やっぱりあたしの鼻は間違って無かった」
「さっき言ってたやつ?」
「うん…カイトはとっても優しいいいひと」
そう言ってネリネは満面の笑みを浮かべた。
その笑顔に見惚れるカイト。
「……どうしたの?」
「っ!?なんでもないよ!」
顔を近づけて来るネリネに慌てて答えるカイト。
「?…変なカイト…」
「そ、それより!昼ご飯はまだかな~?」
「…さっきも説明したけど、昼ご飯は年少組の今日の当番が持ってくる……それに…まだ、朝…」
「そ、そうだよね~。ならどうする?せっかく同じ部屋になったんだし、お互いのこともっと話す?」
「うん…カイトの話…聞いてみたい」
「うん。なら最初は俺ね。まず、俺のフルネームは─────ってところかな?俺のことは」
「…へぇ……貴族様なんだね…ならー……カイト…様?」
こてんっと首を傾げるネリネ。
「いや、もう名前だけだよ。…それに貴族様なんて俺のガラじゃないよ」
「…うーん…そうかな?…」
「そうだよ…まあ…そういうことで、呼び方も今まで通りでお願い!」
「…分かった」
微妙にわかって無いのか首を傾げてから頷くネリネ。
「さて、次はネリネの番だよ?」
「あたしは…あんまり覚えて無い…気づいたら色々な所に預けられてたから…」
「…話したく無い?」
「…ううん……カイトには聞いて欲しい…あのね?あたしが1番最初に居た所は宿屋の夫婦の所だったの…それで─────という感じかな?…覚えているのは」
「…そうなんだ…大変だったね」
(話してくれたこと全部に共通するのは…腫れ物扱いされたことと、気味悪がられて別の場所に放置されたところか…)
「…ううん。あたしが目が見えないことがいけないの…」
諦めた表情でそう言ったネリネを、カイトは思わず抱きしめてしまった。
「…カイト?」
「大丈夫!大丈夫だから…もう絶対1人にしないから…だから…そんな顔しないで」
ネリネに懇願するカイト。
「うん…分かった……約束」
「うん!約束」
絆の深まった2人は、昼ご飯の当番が料理を持ってくるまでの時間色々なことを話し、昼ご飯を食べた後も掃除などの合間を見つけては喋っていたのだった。
翌朝。
今日からカイトも魔力槽としての仕事をしなければならない。
朝食は行き先で食べるらしいので、カイトは着替えてすぐ寝ぼけ眼のネリネを連れて広間に向かう。
こうしてカイトの魔力槽としての生活が幕を開けたのだった。
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