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魔王国アディス 首都サタニア
アレ出来るんだな
しおりを挟む魔王国アディス
魔王軍訓練場
今日も今日とて、先輩に呼び出されて魔王軍の訓練場にいるのだが…
『ドンッ!』
「………………」
「………………」
『ズガァンッ!!』
「………………先輩」
「………………なにかなトーイチくん?」
『ドオォンッ!!』
「………………るろ剣買いました?」
「………………買ったね」
『ゴガァアンッ!!』
「………………ヴィーネさん読みました?」
「………………読んでたね」
『バガアァッ!!』
「………………」
「………………」
『スドォオォォン!!』
「………………二重どころか三重マスターしそうですけど?」
「………………しそうだね」
訓練場にあった鋼鉄の案山子?人形?が次々に木っ端微塵になっていく。
技の特性上、まあなるんだろうけど…。
っーかリアルにアレって出来るんだな…。
「っーかリアルにアレ、出来るんだな」
………先輩と同じ感想を思ってしまった。
チッ、恥ずい。
そのまま他の魔族の人達の訓練を見ているとヴィーネさんが組み手を始めたのを見て、視線をそちらに向ける。
しばらくするとヴィーネさんが高くジャンプ。そこから風属性魔法かな?を使用して相手に右手を出して突撃していった………………回転しながら。
「………………先輩」
「………………なにかなトーイチくん?」
「………………マッスルマンもですか?」
「………………読んでたね」
先輩がタブレットPCをゲットしたらヴィーネさんが強くなった件。
「………………はっ?」
「どうかされましたか、魔王様?」
「………いや、何故か従姉さんに背中に乗られてさば折りされる予感が」
「どうでもいいので仕事してください」
「………はい」
~~~~~~~~~~~~~~~~
ポークレア王国
王国軍訓練場
「本当に大丈夫なんですか?」
「ん?大丈夫大丈夫。ヒイロが訓練するって言ったんでしょ?」
「………しかし、まさか全方位に兵を配置してなんて…」
「大丈夫大丈夫」
「まったく知りませんよ…訓練始めっ!」
訓練場中心にヒイロ・ライト・グリーンリバー。
そしてヒイロを取り囲む様にに王国兵三十名が配置された。
王国兵からすれば…
「あんな小僧にこの人数で?」
「ホントに一斉攻撃で良いのか?」
「怪我でもすれば無謀だったとわかるだろう」
この様な心境になっても仕方がないだろう。
その中心にいるヒイロはというと…
「………………」
目を瞑り、無言を貫く。
そして「訓練始めっ!」の合図に王国兵が一斉にヒイロに襲い掛かるが…
「………戦闘レベル確認。ターゲットロック。出力最小………発射」
呟くと両手に『大型魔導銃:双極』が現れ、両手を広げ発砲。
さらにそのまま回転を始める。
全方位にいた王国兵達はその熱線に吹き飛び、回転が止まった時には全員が倒れ伏していた。
「ね?大丈夫だったでしょう?」
「………………」
王国兵の上官は言葉を失い、シュウヤは邪悪な笑みを静かに浮かべる。
ヒイロはまた目を瞑り、訓練場の中心に静かに立っていた…。
~~~~~~~~~~~~~~~~
魔王国アディス
魔王城客間
『コンコン』
「従姉さん、ソウシさんいるかい?」
「アレ?いないのか?」
『ガチャ』
「いないな………ん?コレは…」ペラ
「………ほう。良いじゃないか『魔貫光◯砲』」ペラ
テレレテッテッテー♪
『魔王は魔貫光◯砲を覚えた』
~~~~~~~~~~~~~~~~
魔王国アディス
首都サタニア宿屋
「………先輩」
「………言うな」
宿に戻ったのに何故か先輩とヴィーネさんがくっついて来た。
何か用ですか?とジト目で威嚇するも、まったく通じず…
「家系作ろうぜ」
との事。
もちろん俺は…
「………のった!」
と宿の厨房を借りて作り始めたのだが…
「ラーメン三丁。大盛と並チャーシュー、あと中盛に卵」
「あいよっ!」
「ラーメン一丁。あと小ライスに海苔増し」
「あいよっ!」
「もう一丁追加。中チャ海苔増し味濃いめ」
「あいよっ!」
誰だ、最後に頼んだ奴?
何で注文しなれた奴がいるんだ、お前転移者だろ?
…と結局、人が集まってしまい、臨時ラーメン屋が開店してしまいました。
とりあえず閉店後に先輩には説教だな。
俺?
俺は先輩に唆されたから良いんです。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
二重◯極み=ツオイ
三重◯極み=もっとツオイ
回転して突撃=『コーホー』
背中に乗ってさば折り=リアルに危ない
大型魔導銃:双極『回転』=主人公はやったっけ?
魔貫光◯砲=魔王だし
中チャ海苔増し味濃いめ=常連
私はノーマル→ニンニク投入→豆板醤投入、と味を三段階にします。
味付け卵なら足します。
辛味噌白髪ネギなら足します。
次回もよろしくお願いします。
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