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VS王国+勇者
セッキョウサレシモノ
しおりを挟む魔王国アディス
魔王城 正門前
突然俺の前に現れた女神様に手を繋がれ、転移した先が修羅場だった件。
なんかラノベにありそうだな…って、喧しいわっ!
そう脳内でボケてツッコミを入れつつ、俺は繋ぎっ放しだった女神様の手を離し…
「………正座」
そう告げる。
「………ふぇっ?」
何だ「………ふぇっ?」って、あざといし可愛いなおい。
しかし…
「………女神様、「ふぇっ?」じゃありません。………正座」
俺は『ビシィッ』と地面を指差し、早くしなさいと促す。
「えっ?えっ?いや………でもですね」「でもですね、じゃありません。………せ・い・ざ」「………はい」
『クイクイ』と地面に向けた指を動かし、は・や・く、とさらに促し、女神様がシュンとしながら正座した…。
シュンとしちゃうのも可愛いな、おい。
そしてソレも読まれ…
「………えへへ」
と正座しながら赤面する女神様………チョロい。
「チョロくないですっ!」
と正座しながら手をブンブン上下に振る女神様可愛『ガシッ………ミシミシ』
「早く話しを進めろ…」
「………あい」
俺は後頭部を再び先輩に鷲掴みにされ、さらに持ち上げられブラーンとされていた…。
そろそろ頭蓋骨に罅とか入ってない?大丈夫?
~~~~~~~~~~~~~~~~
魔王城 正門前
先ほどまでの刺さるような闘気と殺気に溢れた空気はすっかり霧散し、警戒は解かないまでも呆れを含んだ空気が場を支配していた。
なんだその空気…?
その空気の原因の一人、トーイチは正座をしているもう一人………いや一柱の女神ヘルベティアに質問を………いや説教をしていた。
「………で、何故俺をここに転移させたんです?」
「………いえ、その、あの…」
邪神を何とかしないと………その思いで自らが動き、自分の加護………恩寵を与えたトーイチに協力をしてもらおうとしたのに、戦闘中の現場に着いたとたんに何故か正座させられ説教をされたため、女神ヘルベティアはしどろもどろになってしまっていた。
「女神様………」
「ひゃいっ!?」
「あのですね………現場を見ればなんとなく予想はつきますが、協力させたいのなら、ちゃんと言ってからにしてください。………突然現れて、突然転移なんてされたら準備も状況把握も何もできないでしょう?」
「………はい、ごめんなさい」
トーイチに正論を言われ、素直に謝る女神ヘルベティア。
ある意味で先ほどよりもカオスな状況だが、この場にいる者達の反応は…
「ぷっ………アハハハ、何アレ?何で女神が説教されてるの?」
転がる勢いで笑っている、勇者シュウヤ・アーク・ルティマ………いや、邪神アーシュマの一欠片。
「………フフフ。彼がトーイチですか………面白い人物の様ですが、さて…」
この光景が面白いとは思っているようだが、どうやって大魔王石を譲ってもらえるか考え始めるシュウ・博士・ホワイトリバー。
「アレが女神様………キレイな女神ね…」
ズレた発現をする魔王姫ヴィーネ・ベルウッド。
「トーイチさん………女神様を正座させて説教とか、何してんですか…」
唯一、まともな反応をする冒険者ギルド・グランドマスター:マサシ・コバヤシ。
「………お前が言うな」
唯一、まともなツッコミを入れるトーイチの先輩、ソウシ・ベルウッド。
そして…
「………アレ?………戦闘の気配が収まった?………終わった………のか?」
裏門で戦闘の終わりを待つ魔王ルシファス・ヴィ・サタニアが蚊帳の外で一人呟いていた…。
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??????
「何をやっているんじゃ、ティアは…戻ったら…」
説教じゃな………と人知れず………いや、神知れず女神ヘルベティアへの主神による説教が確定していた。
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主人公が参戦?したらシリアスさんが行方不明にっ!?
途端に進まなくなる物語。
そしてスキル:ルビLv1を覚えた作者。
次回もよろしくお願いします。
書籍発売は3月25日前後の予定です。
また発売にWeb版がレンタルになります。範囲はプロローグ①~皇都ルセリア~ベルセの街 道中②まで。
初期の頃(まあ今もですが)の拙い文章をもう一度見てみてください。
※私は恥ずかしかったです。
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