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アライズ連合国~ポークレア王国
龍は廻り橋を架ける①
しおりを挟むポークレア王国
初級ダンジョン『ウァーアンダーの神殿』前
魔術師ギルドのギルドマスターにしてグランドマスターでもあるリディア・フォン・エルフリアの『土属性魔法:ロックウォールプリズン』に捕らえられた十九人の『暫定:誘拐犯一味』。
そしてその『ロックウォールプリズン』に出来た扉の前で拳を鳴らしながら獰猛な笑みを浮かべる、ソウシ・ベルウッドと『魔王の系譜』ヴィーネ・ベルウッドの血を引くリュウジ・ベルウッドが立っていた。
「………………」
これはまた俺の出番は無さそうだなぁ…とくだらないことを考えている俺ことトーイチ・ムラセは神殿の出口付近で『マップEX』を起動して見ぶ………傍か………待機中である。
リディアは既に両手を地面から離し、自分の仕事は終わった!と言わんばかりに自前のアイテムバッグからシートを取り出し敷いて、靴を脱いで寛ぎ始めていた…。
俺もソレを見て、負けるか!とタブレットを出し、素早くリクライニングチェアを購入。地面にビニールシートを敷いて、その上に購入したリクライニングチェアを置く。
半ばダイブするように俺はリクライニングチェアに飛び座り、背もたれを『グイィ~』っと倒す。
俺は「なん…だと…!?」みたいな顔をするリディアに、全開のドヤ顔をお見舞いしてやる。
もちろん今迄に無いほどのジト力の篭ったジト目をリュウジから頂いたのは言うまでもない…。
~~~~~~~~~~~~~~~~
「はぁ~~~…」
ホント何してんだ?あの人たちは…。
おもいっきりジト目でリディアさんを見たあと、トーイチさんにはさらに力の篭ったジト目を向けてやった。
その後に俺から出たのは言葉ではなく、大きなため息だったワケだが…。
リディアさんの魔法『ロックウォールプリズン』内を見ると中にいる『暫定:誘拐犯一味』も全員が「えぇぇ~………」みたいな反応である。
うん、まあ、俺もそんな反応だよ…。
まあ…
ソレはソレとして…
俺は『ロックウォールプリズン』に出来た扉に手を掛け、中に足を踏み入れた…。
「てめえら………何者んだ?」
「俺達に手を出してただで済むと思ってんのか?」
「さっさとここから出してもらおうか…」
途端に強気な発言をする盗賊のような格好の男達…。
捕らえられているという現状を理解しているんですかね?
まあ俺が一人でこの中に入ってきたからだろうだけれど…。
すると一人…
男達の中では比較的まともな装備に身を包んでいる男が…
「痛い目に会う前に直ぐに魔法を解いてもらおうか…。今なら見逃してやらんでもないぞ?」
偉そうに面白いことを宣う…。
「ふむ………偉そうに言葉を並べるなら、そんな後ろからではなく前に出てから言ってくれるか?ビビっているようにしか見えねえよ…」
「………なっ!?」
表情を歪ませ怒りで顔を赤くした男が射殺さんばかりに睨み付けてくる。
しかし俺は…
「ん?ほら?睨んでないで掛かって来い。せっかく一人でこの中に入ってやったんだ………それとも………恐いか?」
右手の指を『クイクイ』と見せ付け、極上の笑みを浮かべてやる。
「っ!?てめえ………っ!!」
恐らくこの一味のリーダー格であろう男が仲間を掻き分け前に出てくる。
肩当ての無いプレートアーマーに幅広の片刃の曲刀を持つその男は俺よりも頭一つは大きい。
上半身だけとはいえプレートアーマーを装備していて曲刀もかなり大型の物であることから、力は強いのだろう…。
それなりに………だろうがな…。
「てめえ………死んだぞ。調子に乗って一人で入ってくるなんてバカな野郎だ」
そう言い全員でゲラゲラと笑い声をあげる。捕らえられてるのお前らだってこと、忘れてない?
「はぁ~…」
「あんっ!?」
俺のため息が気にいらなかったのだろうが…
「馬鹿だな本当に………馬鹿だな」
「っ!?てめっ!!」
男の表情が一瞬で憤怒に染まる。
ロックウォールプリズンの中の空気が、男の怒りに呼応するかのように変わっていく…。
………が
空気はさらに変化する…。
ソレは…
冷たい眼と口角の上がった俺の…
雰囲気を感じとった影響…
「………来い」
~~~~~~~~~~~~~~~~
「ちょっと………リュウジに凄いジト目されたじゃない。早くソレしまってよ」
「お前が先に寛ぎ出したんだろっ!つかジト目は俺に向けた時の方が凄かったぞ?」
「確かに…」
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
久しぶりのトーイチ以外の視点。
トーイチ以外だとシリアスさんが働く?
サブタイの謎は次回へ。
わかる人にはわかるかも?
次回もよろしくお願いします。
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