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第一話
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「リーナ、結婚してくれ」
「…はい。よろしくお願いします」
私はトランプ王国王子マリウスとお付き合いをしていた。そして遂に告白されたのだ。
マリウスは容姿端麗、頭もよく誰もが憧れる雲の上の人物だ。そんな人物と付き合えたのも私が聖女という特殊な立場にいたからだろう。
聖女は特殊な力を持ちどんな怪我や病気も治すことが出来る。私はその力を国の為に使い多くの功績を残しマリウスとの関係も築けたのだ。
「これをリーナに。俺の気持ちだ」
「綺麗な指輪」
「リーナの為に特注した指輪だ。つけてくれないか」
「はい…どうでしょうか?」
「とても似合っている」
「嬉しいです」
自分の部屋に戻った私はベットの上に立つと歓喜の雄たけびを上げた。
「やったーーーーーー!!マリウス様と結婚だーーーーーーー!!!」
ベットの上で飛び跳ねながら歓喜を体全体で表現する。ひとしきり喜んだあとそのままベットに倒れこみこれまでの苦労を思い出す。
平民に産まれて一生田舎で過ごすことになるはずだった私が聖女の力に目覚め王都に連れてこられてから数年。聖女として働きつつマリウス様に媚を売って来た。
「大変だったな~。マリウス様を狙っていた貴族令嬢たちからいじめを受けたこともあったけ。それでもあきらめなかった私偉い!これで私はこの国で一番偉い女性になる」
今まで自分のうちに隠してきた野望に王手がかかったことではしゃぎすぎてしまったのかそのまま寝落ちしてしまった。
◇
「何をしているのですか聖女様!!早くこの方を治してください」
「聖女の力が出ないのです。こんなこと一度も無かったのに…」
「大変です!患者さんが息をしていません!!」
「聖女様!」
「分かってます!」
マリウスと婚約してから聖女の力が使えなくなっていた。そんな私のところにトランプ王国の大臣が大怪我をして運ばれてきた。大臣の怪我は聖女の力ではないと治せないほどで結局大臣は亡くなってしまった。
「リーナ様貴女を大臣を殺害した殺人の容擬で連行します」
大臣が亡くなって数日、トランプ王国の警備隊が私の元を訪れ私を拘束しそのままトランプ王国のはずれにある収容所に連行された。
「そんな!?私は大臣を殺害してません!!」
「リーナ様の聖女の力であれば大臣を助けることは容易だったはずです。しかしあなたは大臣を治さなかった。これは故意に大臣を殺害したことになります」
「あれは聖女の力が使えなかったのです」
「それを証明できる証拠はございますか?」
「それは…」
「これ以上は時間の無駄ですね」
私は独房に閉じ込められた。着ていたものは脱がされ囚人用の服を着させられ持ち物は全て没収された。もちろん指輪もだ。
「それだけは捕らないで!とても大切なものなの」
「ダメだ。囚人に私物を持つ権利はない」
それから私は裁判で終身刑が言い渡された。私は控訴しようとしたが何故か受け入れてもらえなかった。そんな私の元にマリウス様が面会に来てくれた。
「マリウス様…」
「久しぶりだねリーナ」
「こんな形で会いたくなかったです」
「俺もだよ」
「…私たちの結婚はどうなるのでしょうか?」
「…」
「私はマリウス様と一緒にいたいです、なので力を貸してください。そうすれば私はここから出ることが出来ます」
「それは無理だ」
「何故ですか?」
「やっと君をこの豚箱に入れたのにどうして出さなきゃいけないんだ?」
「え…」
「苦労したんだよ。リーナにあげた指輪、あれは聖女の力を封印する特注品なんだ。あの指輪をリーナにつけさせ大臣を襲い重傷にさせる。そしてリーナは大臣を治療できずに殺してしまう。完璧なシナリオだよ」
「…なんで…なんでそんなことを…」
「好きな人がいたんだよ、リーナ以外に。最初はリーナでもいいかなって思ったけど君の持つ野心が煩わしくてうんざりしたんだよ。それに比べてあの子はとても従順でいい子だよ」
「私は聖女ですよ!私の代わりになる人なんて誰もいないはず」
「医学は進歩してる。確かに今君以上に治療できる人はいないだろうけどそのうち医学が君の力を越える。そうなればリーナは遅かれ早かれお払い箱だ。いい機会になったんじゃない?豚箱も住めば都かもよ」
「ふざけたこと言わないで!!!」
「怖い怖い。じゃあ俺は帰えるよ、もう会うことはないだろうけど。それと当たり前だけど婚約は破棄だから」
私は独房に戻ると壁を全力で殴り続ける。手が傷つけば聖女の力で修復する、そしてまた壁を殴る。これを体力が続く限り続けた。
「…はい。よろしくお願いします」
私はトランプ王国王子マリウスとお付き合いをしていた。そして遂に告白されたのだ。
マリウスは容姿端麗、頭もよく誰もが憧れる雲の上の人物だ。そんな人物と付き合えたのも私が聖女という特殊な立場にいたからだろう。
聖女は特殊な力を持ちどんな怪我や病気も治すことが出来る。私はその力を国の為に使い多くの功績を残しマリウスとの関係も築けたのだ。
「これをリーナに。俺の気持ちだ」
「綺麗な指輪」
「リーナの為に特注した指輪だ。つけてくれないか」
「はい…どうでしょうか?」
「とても似合っている」
「嬉しいです」
自分の部屋に戻った私はベットの上に立つと歓喜の雄たけびを上げた。
「やったーーーーーー!!マリウス様と結婚だーーーーーーー!!!」
ベットの上で飛び跳ねながら歓喜を体全体で表現する。ひとしきり喜んだあとそのままベットに倒れこみこれまでの苦労を思い出す。
平民に産まれて一生田舎で過ごすことになるはずだった私が聖女の力に目覚め王都に連れてこられてから数年。聖女として働きつつマリウス様に媚を売って来た。
「大変だったな~。マリウス様を狙っていた貴族令嬢たちからいじめを受けたこともあったけ。それでもあきらめなかった私偉い!これで私はこの国で一番偉い女性になる」
今まで自分のうちに隠してきた野望に王手がかかったことではしゃぎすぎてしまったのかそのまま寝落ちしてしまった。
◇
「何をしているのですか聖女様!!早くこの方を治してください」
「聖女の力が出ないのです。こんなこと一度も無かったのに…」
「大変です!患者さんが息をしていません!!」
「聖女様!」
「分かってます!」
マリウスと婚約してから聖女の力が使えなくなっていた。そんな私のところにトランプ王国の大臣が大怪我をして運ばれてきた。大臣の怪我は聖女の力ではないと治せないほどで結局大臣は亡くなってしまった。
「リーナ様貴女を大臣を殺害した殺人の容擬で連行します」
大臣が亡くなって数日、トランプ王国の警備隊が私の元を訪れ私を拘束しそのままトランプ王国のはずれにある収容所に連行された。
「そんな!?私は大臣を殺害してません!!」
「リーナ様の聖女の力であれば大臣を助けることは容易だったはずです。しかしあなたは大臣を治さなかった。これは故意に大臣を殺害したことになります」
「あれは聖女の力が使えなかったのです」
「それを証明できる証拠はございますか?」
「それは…」
「これ以上は時間の無駄ですね」
私は独房に閉じ込められた。着ていたものは脱がされ囚人用の服を着させられ持ち物は全て没収された。もちろん指輪もだ。
「それだけは捕らないで!とても大切なものなの」
「ダメだ。囚人に私物を持つ権利はない」
それから私は裁判で終身刑が言い渡された。私は控訴しようとしたが何故か受け入れてもらえなかった。そんな私の元にマリウス様が面会に来てくれた。
「マリウス様…」
「久しぶりだねリーナ」
「こんな形で会いたくなかったです」
「俺もだよ」
「…私たちの結婚はどうなるのでしょうか?」
「…」
「私はマリウス様と一緒にいたいです、なので力を貸してください。そうすれば私はここから出ることが出来ます」
「それは無理だ」
「何故ですか?」
「やっと君をこの豚箱に入れたのにどうして出さなきゃいけないんだ?」
「え…」
「苦労したんだよ。リーナにあげた指輪、あれは聖女の力を封印する特注品なんだ。あの指輪をリーナにつけさせ大臣を襲い重傷にさせる。そしてリーナは大臣を治療できずに殺してしまう。完璧なシナリオだよ」
「…なんで…なんでそんなことを…」
「好きな人がいたんだよ、リーナ以外に。最初はリーナでもいいかなって思ったけど君の持つ野心が煩わしくてうんざりしたんだよ。それに比べてあの子はとても従順でいい子だよ」
「私は聖女ですよ!私の代わりになる人なんて誰もいないはず」
「医学は進歩してる。確かに今君以上に治療できる人はいないだろうけどそのうち医学が君の力を越える。そうなればリーナは遅かれ早かれお払い箱だ。いい機会になったんじゃない?豚箱も住めば都かもよ」
「ふざけたこと言わないで!!!」
「怖い怖い。じゃあ俺は帰えるよ、もう会うことはないだろうけど。それと当たり前だけど婚約は破棄だから」
私は独房に戻ると壁を全力で殴り続ける。手が傷つけば聖女の力で修復する、そしてまた壁を殴る。これを体力が続く限り続けた。
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