逃亡した聖女は盗賊のリーダーになります

京月

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第二話

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「この豚箱から出る」


 ひとしきり暴れた私はマリウスに復讐するべくこの収容所から脱出することに決めた。しかし私一人では脱出は不可能に近い。そのために私は仲間を集めることにした。


 一人目の仲間候補は怪力だけならこの収容所で右に出る者はいないと言われている強面のゴメスだ。彼は身長2メートル以上の巨漢で無口。一見付け入る隙なんてなさそうだが私は昼休憩中こっそりゴメスに声をかける。


「初めましてゴメス。私はリーナ、よろしく」


「……」


「あなたこの収容所で一番の怪力の持ち主なんでしょ」


「……」


「昔は傭兵としてかなり有名で騎士団への推薦の話も来ていたのも知っているわ。まぁそれも片腕を失う前の話だけど」


「……おい女。喧嘩を売っているのか?」


「そうじゃない。あなたに協力してほしいことがあるの」


「何故俺がお前の協力をしなければいけない」


「もちろんタダだじゃないわ。あなたの腕治してあげる」


 今まで私の顔を見ずにただ座っていたゴメスが急に立ち上がりこちらを向いて片腕で私の肩を掴む。


「本当か!?本当に治るのか?」


「痛いわ」


「す、すまない…それでこの腕は治せるのか?この失った腕を」


「もちろん、私は聖女よ。失った腕の一つや二つ楽勝よ」


「……いいだろう。お前に協力する、作戦を教えてくれ」


 私は一人目の協力者を手に入れた。


 二人目はザークという名前の天才マジシャンだった人だ。私も外にいた頃名前は聞いたことある。ギャンブルで不正がばれ指を全部切り落とされたそうだ。


「あれ?あんた聖女リーナじゃないか?」


「私を知っているの?」


「もちろん。あんたほどトランプ王国で有名な女性は他にはいないよ」

 
 ザークは身長160㎝くらいの小柄でよく笑う好青年なイケメンだった。


「なら話が早いわ。ザーク、私に協力してそしたらあなたの指を治してあげる」


「悪いけど断るよ」


「理由を聞いてもいい?」


「簡単だよ。命がいくつあっても足りないからさ」


「ここから出る作戦は完璧よ」


「僕が言っているのはその後のことだよ」


「……」


「マジックでもギャンブルでも人の心の中を読むのは必須事項なんだ。だから僕はあんたの野心にも気付いている。あんたの野望は大きすぎる、僕が協力しても失敗に終わるだけだ諦めな」


 そういえばマリウスにも私の野心に気付かれて愛想つかされたっけ。でも私はこの野望を捨てる気はない。この野望を叶えるためにやれることを全部やるのだ。


「どうしたらあなたは協力してくれるの?」


「そうだな…あいつをこの作戦に協力させることが出来れば僕もこの作戦に乗るよ」


「あいつって誰?」


 ザークは満面の笑みでそいつの名前を言う。


 "サリウス"
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