22 / 28
親戚に引き取られる②
しおりを挟む
「はぁ……」
その選択肢を眺めて、僕は大きなため息をついた。
……運営の悪意もここまでくるとかえって清々しい。選択肢の体はとっているけれど、これは事実上の一択だ。先輩のことを思えば僕は叔父様のものになるしかない。
目の前に突きつけられているあの凶悪なペニスで処女膜を破られ、シスコンをこじらせた変態中年オヤジの猛り狂うような性欲のはけ口になる道しか残されていないのだ。
もちろん、そのこと自体にも恐怖はある。嫌悪感しかない男にベロチューされ、身体じゅうすみずみまで舐めまわされる。ペニスをしゃぶらされ、やがてそれを処女膣に突き立てられ、大量の精液を容赦なく膣内に出される……それをリアルに想像するだけで身の毛もよだち、恐怖のあまりおしっこを漏らしてしまいそうだ。
けれども僕にその台詞を吐くことをためらわせる最大の原因は、叔父様とのセックスそのものへの拒絶感ではなかった。
「せっかく先輩がガマンしてとっておいてくれたのに……」
一番はそこだった。真性のロリコンだった先輩が欲望に流されそうになりながら、それでも僕のことを思って必死にこらえ、傷つけず大事に残しておいてくれた処女。その処女をこんなゲス野郎にむざむざ捧げなければならないことが悔しくてならない。
どうせ処女をあげるなら先輩にあげたかった……そんなことを思って、僕は涙がこぼれそうになった。
けれどもここで叔父様を拒絶すれば先輩が破滅する。それだけはできない。そして叔父様は、そんな僕の胸のうちを完全に理解したうえで、このわかりやすい選択肢をつきつけてきているのだ。
最初から性の対象にするために僕を引き取った。叔父様はそう言っていた。養女として引き取り、この家に囲い込んでしまえば、あとはもう愛玩用のペットのように僕を好きにできると……はじめからそのつもりだったのだ。
その思惑どおり、僕はこの卑劣な男の欲望を受けとめるだけの性的な玩具になる。好きでもなんでもない、ただ気持ち悪いだけの変態に貞操を捧げて……。
もう一度、叔父様のペニスを見た。限界まで怒張し、太い青筋の浮いた、その先からカウパーが垂れ落ちる信じられないほど大きなペニスをつくづくと眺めた。
……もう逃げられない。今夜、僕はあのペニスで処女を喪うのだ。
絶望というより、ほとんど諦めに近い思いで、僕は自分自身を地獄につき堕とすその台詞を口にした。
「わかりました……ボクは、叔父様のものになります」
――止まっていた時が動きだした。けれども目の前につきつけられた叔父様の顔は動かなかった。
そのかわり、動かないその顔から僕を見つめる目がうるみ、やがて滂沱のごとき涙が叔父様の頬をつたい落ちていった。
「……うっ、うう……ありがとう、ありがとう、マコちゃん……」
そう言って叔父様は僕を抱きしめ、そのままひとしきり涙を流し続けた。
(うわ……なに、この人……すごく気持ち悪い……)
だがそんな叔父様に僕がいだいたのは、いたいけな少女を無理矢理おのれの欲望のはけ口としておきながら、自分に酔って泣いている薄気味の悪い男への激しい嫌悪感だった。
(……ほんと気持ち悪いオッサン……脳みそ腐ってんじゃないの?)
つい心の中にそんな悪態まで飛び出してきてしまう。
その脳みその腐った男とこれから舌を絡め合い、ひとつの身体に結ばれるかと思うとゲロが出そうだ。……いや、正直もう今の時点で吐きそうになっている。だが、先輩のためにも、ここでそんなそそうをしでかすことはできない。
せいぜい少女らしく恥じらいながら、あの無駄にデカいペニスを受け容れればいい。こんな狂気に至るまで恋焦がれた実の姉の処女膜を突き破ることができれば、このゲス野郎の気持ちも少しはおさまるだろう。
そんなことを思いながら僕は、ただ叔父様に抱きしめられたままその人が泣きやむのを待った。
「……ねえマコちゃん、お願いがあるんだ」
「え?」
けれども、泣きやんだ叔父様がその『お願い』を口にしたとき、僕はあやうく自分の気持ちを表情に出すところだった。
「これから私とマコちゃんは初めてひとつに結ばれるわけだけど、そこでマコちゃんにはある演技をしてほしいんだ」
「……演技?」
「そう、演技。マコちゃんには、私が――いや、ぼくがまだ小学生だった頃のお姉ちゃんを演じてほしい」
「……」
「マコちゃんは今から、中学一年生だった頃のお姉ちゃんだ。ぼくはあの日のぼく――初めてお姉ちゃんのベッドに忍び込んだ夜のぼく自身を演じる」
「……」
「設定はこうだ。マコちゃんが扮するお姉ちゃんは、ちょうどその頃のぼくがそうだったように、ぼくに強い性的な興味をいだいている。男としてのぼくに抱かれたい……力ずくで犯されてもいい、そんなことを思って、毎晩ぼくを思い浮かべながらオナニーに耽っている」
「……」
「そのオナニーのときの声を聞きつけてぼくが部屋に入ってきた。そこからが演技スタートだ。ぼくはオナニーの声を聞いたことを告げ、お姉ちゃんに迫る。でもお姉ちゃんはすぐにはぼくを受け容れない。だって、ぼくたちは姉弟だからね。いくら性的な目で見ていたからといってそう簡単に身体を許したりなんかしない。お姉ちゃんはそんな軽い女じゃない」
「……」
「でもぼくは必死に迫る。それはもう必死の思いで迫る。すると、どうだ。お姉ちゃんは拒みながらも徐々にぼくを受け容れてゆくんだ。精神的にも、肉体的にもね。やっちゃ駄目だってわかっていても、本当はやりたいもんだからやっぱりぼくを受け容れてしまう。姉と弟でひとつに結ばれ、男と女がたどりつける一番高いところまでのぼりつめてしまう。どろどろになって、ぐちょぐちょに溶け合って、身も心もとろけるような最高の初体験をする」
「……」
「それが、あの夜からずっと思っていたことだ。ずっと……ずっとずっとずっとぼくが思い描いていたことだ」
「……」
「どうだい、素敵だと思わないかい?」
――――――――――――――――――
1.とっても素敵だと思います。
2.……ごめん、ゲロ吐きそう。
※いずれか一方を言葉にして下さい。
――――――――――――――――――
その選択肢を眺めて、僕は大きなため息をついた。
……運営の悪意もここまでくるとかえって清々しい。選択肢の体はとっているけれど、これは事実上の一択だ。先輩のことを思えば僕は叔父様のものになるしかない。
目の前に突きつけられているあの凶悪なペニスで処女膜を破られ、シスコンをこじらせた変態中年オヤジの猛り狂うような性欲のはけ口になる道しか残されていないのだ。
もちろん、そのこと自体にも恐怖はある。嫌悪感しかない男にベロチューされ、身体じゅうすみずみまで舐めまわされる。ペニスをしゃぶらされ、やがてそれを処女膣に突き立てられ、大量の精液を容赦なく膣内に出される……それをリアルに想像するだけで身の毛もよだち、恐怖のあまりおしっこを漏らしてしまいそうだ。
けれども僕にその台詞を吐くことをためらわせる最大の原因は、叔父様とのセックスそのものへの拒絶感ではなかった。
「せっかく先輩がガマンしてとっておいてくれたのに……」
一番はそこだった。真性のロリコンだった先輩が欲望に流されそうになりながら、それでも僕のことを思って必死にこらえ、傷つけず大事に残しておいてくれた処女。その処女をこんなゲス野郎にむざむざ捧げなければならないことが悔しくてならない。
どうせ処女をあげるなら先輩にあげたかった……そんなことを思って、僕は涙がこぼれそうになった。
けれどもここで叔父様を拒絶すれば先輩が破滅する。それだけはできない。そして叔父様は、そんな僕の胸のうちを完全に理解したうえで、このわかりやすい選択肢をつきつけてきているのだ。
最初から性の対象にするために僕を引き取った。叔父様はそう言っていた。養女として引き取り、この家に囲い込んでしまえば、あとはもう愛玩用のペットのように僕を好きにできると……はじめからそのつもりだったのだ。
その思惑どおり、僕はこの卑劣な男の欲望を受けとめるだけの性的な玩具になる。好きでもなんでもない、ただ気持ち悪いだけの変態に貞操を捧げて……。
もう一度、叔父様のペニスを見た。限界まで怒張し、太い青筋の浮いた、その先からカウパーが垂れ落ちる信じられないほど大きなペニスをつくづくと眺めた。
……もう逃げられない。今夜、僕はあのペニスで処女を喪うのだ。
絶望というより、ほとんど諦めに近い思いで、僕は自分自身を地獄につき堕とすその台詞を口にした。
「わかりました……ボクは、叔父様のものになります」
――止まっていた時が動きだした。けれども目の前につきつけられた叔父様の顔は動かなかった。
そのかわり、動かないその顔から僕を見つめる目がうるみ、やがて滂沱のごとき涙が叔父様の頬をつたい落ちていった。
「……うっ、うう……ありがとう、ありがとう、マコちゃん……」
そう言って叔父様は僕を抱きしめ、そのままひとしきり涙を流し続けた。
(うわ……なに、この人……すごく気持ち悪い……)
だがそんな叔父様に僕がいだいたのは、いたいけな少女を無理矢理おのれの欲望のはけ口としておきながら、自分に酔って泣いている薄気味の悪い男への激しい嫌悪感だった。
(……ほんと気持ち悪いオッサン……脳みそ腐ってんじゃないの?)
つい心の中にそんな悪態まで飛び出してきてしまう。
その脳みその腐った男とこれから舌を絡め合い、ひとつの身体に結ばれるかと思うとゲロが出そうだ。……いや、正直もう今の時点で吐きそうになっている。だが、先輩のためにも、ここでそんなそそうをしでかすことはできない。
せいぜい少女らしく恥じらいながら、あの無駄にデカいペニスを受け容れればいい。こんな狂気に至るまで恋焦がれた実の姉の処女膜を突き破ることができれば、このゲス野郎の気持ちも少しはおさまるだろう。
そんなことを思いながら僕は、ただ叔父様に抱きしめられたままその人が泣きやむのを待った。
「……ねえマコちゃん、お願いがあるんだ」
「え?」
けれども、泣きやんだ叔父様がその『お願い』を口にしたとき、僕はあやうく自分の気持ちを表情に出すところだった。
「これから私とマコちゃんは初めてひとつに結ばれるわけだけど、そこでマコちゃんにはある演技をしてほしいんだ」
「……演技?」
「そう、演技。マコちゃんには、私が――いや、ぼくがまだ小学生だった頃のお姉ちゃんを演じてほしい」
「……」
「マコちゃんは今から、中学一年生だった頃のお姉ちゃんだ。ぼくはあの日のぼく――初めてお姉ちゃんのベッドに忍び込んだ夜のぼく自身を演じる」
「……」
「設定はこうだ。マコちゃんが扮するお姉ちゃんは、ちょうどその頃のぼくがそうだったように、ぼくに強い性的な興味をいだいている。男としてのぼくに抱かれたい……力ずくで犯されてもいい、そんなことを思って、毎晩ぼくを思い浮かべながらオナニーに耽っている」
「……」
「そのオナニーのときの声を聞きつけてぼくが部屋に入ってきた。そこからが演技スタートだ。ぼくはオナニーの声を聞いたことを告げ、お姉ちゃんに迫る。でもお姉ちゃんはすぐにはぼくを受け容れない。だって、ぼくたちは姉弟だからね。いくら性的な目で見ていたからといってそう簡単に身体を許したりなんかしない。お姉ちゃんはそんな軽い女じゃない」
「……」
「でもぼくは必死に迫る。それはもう必死の思いで迫る。すると、どうだ。お姉ちゃんは拒みながらも徐々にぼくを受け容れてゆくんだ。精神的にも、肉体的にもね。やっちゃ駄目だってわかっていても、本当はやりたいもんだからやっぱりぼくを受け容れてしまう。姉と弟でひとつに結ばれ、男と女がたどりつける一番高いところまでのぼりつめてしまう。どろどろになって、ぐちょぐちょに溶け合って、身も心もとろけるような最高の初体験をする」
「……」
「それが、あの夜からずっと思っていたことだ。ずっと……ずっとずっとずっとぼくが思い描いていたことだ」
「……」
「どうだい、素敵だと思わないかい?」
――――――――――――――――――
1.とっても素敵だと思います。
2.……ごめん、ゲロ吐きそう。
※いずれか一方を言葉にして下さい。
――――――――――――――――――
10
あなたにおすすめの小説
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる