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26. 女兵長への根回し
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「エミルの補佐として、辺境の青年を雇ったと」
己の発言をオウムのように繰り返す目の前の女性に、僅かに口角を吊り上げたオルヴァルは頷いた。
「名はローディル。目印に青色の首輪をつけているからすぐに分かるはずだ。不審者ではないと兵達への周知を頼む」
「首輪?まさか我が主人がかような趣味をお持ちとは知らなんだ。酒の良い肴になるな。兵士達が喜ぶ」
「プリヤ」
すかさずアサドが鋭く睨みつけるも、プリヤと呼ばれた女性は気にする様子もなく肩を竦めた。彼女が身に着けた甲冑がカチャカチャと音を立てる。
その上には、厳つい武装具にはおよそ似つかわしくない、目の覚めるような美しい顔が乗っている。豊かな桃色の長い髪は甲冑の上を流れ、肌は透けるように白く、唇は赤くふっくらと色づいている。意志の強そうな紫色の瞳は、抗えない程の魅力にあふれている。だが彼女の顔や僅かに見える手には大小様々な傷が刻まれており、歴戦の風格を隠しきれていなかった。
「むしろ酒が不味くなる一方だろう。そう盛り上がるとは思えないがな」
「おや、王子はご自分がどれほど関心を持たれているかご存じでない?温和なご主人様はどのような方なのだろう、と皆興味津々だぞ。アサドのガードが堅いのも相まってな。私個人としては、冷血で気難しいアサドが実は変態的な趣味を持ち合わせていた方が酒が進むのだがなあ」
「そんなものありません。下衆な妄想は止めてください」
心底不愉快だと言わんばかりに顔を盛大にしかめるアサド。プリヤはその様子を愉快そうに眺めた。彼女は生真面目なアサドをおちょくるのが趣味だと公言してはばからない。どうにかしてください、と傍からの無言の圧力を受けたオルヴァルは苦笑いを浮かべた。
「その子は俺の知り合いが面倒を見ていた子でな。身寄りがなくなったために引き取った。首輪を着けているのは、出身部族にそういった慣習があるからだ」
「ほう、妙な部族もあるものだな。家畜のような扱い、私だったら許容しないが」
「貴女に枷をつけることになるなど、その者が気の毒ですね」
「はっは、違いないな!」
プリヤはアサドの嫌味をものともせず、豪快に笑い飛ばした。皮肉が通じず、アサドは仏頂面を浮かべた。もう何も言いたくないとばかりに押し黙る。
「それと、最近獣を飼い始めた。ローディルと同様に首輪を着けさせている。そのうち屋敷内をうろつくだろうから、合わせて周知してくれ」
「獣とはどのようなものだ?」
「見た目は猫に近い。大きさは中型犬くらいだ。肉食ではあるが、知能が高くみだりに襲いかかってくることはない。こちらから過剰なちょっかいをかけたりしない限りは」
「とても好奇心が強くて人懐っこいので、くれぐれも屋敷外に出さないように注意してください」
急に会話に割りこんで来た青白い男に、プリヤは僅かに目を見開いた。主君の身の安全に厳しい彼が肉食獣を飼育することを許可しただけでも驚きなのに、更には自身もその獣を可愛がっているのも明らかだったからだ。頑固一徹なアサドの態度を軟化させるほどの存在である獣に俄然興味が湧いてくる。
「名は?」
「ん?」
「獣の名前だ。周知させるなら呼び名も伝えていた方がいいだろう?…まさか獣と呼んでいるのではあるまい?」
揃って目を丸くする主従に、プリヤは怪訝そうに柳眉をひそめた。自分の質問内容に何らおかしな点はないはずだが、二人の反応を妙だと感じる。
「ロティだ」
妙な間を感じたが、オルヴァルはにっこり笑って答えた。何事もなかったかのように振舞う彼に倣い、プリヤも頷いて了承するだけに留めた。
「さて君たち、用件は以上かな?」
「ああいえ、もう一つお願いがあります」
プリヤはアサドから差し出された紙を受け取り、素早く目を通した。
そこには、野盗討伐の任務について記されていた。少数精鋭で、目立たず迅速に。内容としてはよくあるものだが、彼女がひっかかりを覚えたのは、その場所だった。
「シオネ村?」
耳慣れない村の名前に首を傾げるプリヤに、オルヴァルは執務机の上にメルバ国内の地図を広げた。北境に位置する小さな文字で書かれた地名を指さす。
「詳しく言えば、村の裏手に位置する山だ。中腹にある小屋を拠点にしているようだ。ヨームと言う老齢の男が住んでいたのだが、彼の死後に住み着くようになった。盗賊を排除し、ヨーム老の遺品を持ち帰って欲しい」
「承知した。腕の立つ精鋭を伴って、すぐに出発するとしよう」
彼女は早速とばかりに退室しようとしたが、アサドによって引き留められた。
「いえ、可能であれば、貴女の人脈を利用して信頼の置ける傭兵団にお願いできないでしょうか?」
「それは構わないが……一体何故だ?私が直接出向く方が早いぞ?」
「派兵に関し、殿下が関わっていることを王都に知られたくないのです」
「…と言うと?」
「今回のことは私的な依頼だ。だがラルツレルナの兵が動けば、俺が何か企んでいるのではと王都が警戒する可能性がある。シオネ村は王都に近いだけに、あまり刺激したくなくてな」
「成程、確かにオルヴァルの言う通りだな。かつての仲間がちょうどこの辺りを拠点に活動しているから、連絡を取ってみる」
「すまない。助かる」
頷いて答えながら、プリヤは己の雇い主と彼の臣下それぞれに視線を移した。アサドが危険を承知の上で討伐に賛同したのかと思うと俄かに信じられない気持ちだった。アサドたっての希望なのかと思ったが、彼は公私混同しない人間であるし、いくら主君が許可しても彼自身がそれをよしとしないことも知っている。
興味本位で深く事情を聞きたい気持ちに駆られるも、プリヤは賢明にも口には出さなかった。自分は結局金で雇われた身だと十分に立場を理解していたからだ。高い報酬を得ている代わりに雇用主の命令を全うするのが仕事だ。
それ以上の言葉はなく、今度こそ退室しようとすると勢いよく扉が開いた。
「オルヴァル、様、にお茶持ってきました!」
「ちょ、ちょ、ローディル!ノック!部屋入る前にノックしなきゃダメっすよ!」
仁王立ちで立つ見慣れない青年の後ろで、オルヴァルの従者が目を見開いて慌てている。
「あっ、そっか」
エミルの注意を受けた青年はそう答えるなり、扉を閉めた。忘れてた、と小さな呟きが扉越しに聞こえてくる。一拍の間を置いて、ノック音が二回室内に響く。
一体何が起こっているのか分からず目を瞬かせるプリヤに、机の上で手を組んだまま俯くオルヴァル。表情は窺えないが肩は小刻みに震えていて、笑いを必死で噛み殺しているのは一目瞭然だった。結局、入室許可を出したのはアサドだった。額に手をあて、呆れた様子で溜息を吐いている。
「打合せの最中、邪魔しちゃって申し訳ないっす~…」
「ごめんなさい…」
「もう退室しようと思っていたところだ」
気にするなと彼らを気遣いつつ、プリヤの視線はエミルの後ろをしょんぼりと歩く青年に釘づけだった。
金色の短髪に、紫とオレンジ色が混じった不思議な瞳。何より目を惹くのは、首に巻かれた青色の首輪。この青年こそが、二人が周知させるようにと話していたローディルであることにプリヤは気づいた。
「ですが、丁度良かった。プリヤ、彼が先程話したローディルです。ローディル、こちらはプリヤ。この屋敷の全警備兵を束ねる警備兵長です」
「プリヤだ。以後お見知りおきを」
「ローディルです、こんにちは…」
プリヤは微笑みを浮かべながら、手を差し出す。金髪の青年は小さく頭を下げると、彼女の手を不思議そうにじっと見た。その反応に、プリヤも内心首を傾げる。
するとローディルはハッとした様子で慌ててプリヤの手を握り返した。
「ごめんなさい、俺、礼儀作法は勉強中で…」
「いいや、気にするな。慣れるまで大変だと思うが、頑張るのだぞ。何か困ったことがあれば、遠慮なく兵達を頼ってもらって構わんからな」
プリヤは労うように目の前の青年の肩を叩いた。と同時に、成程これは確かに周知を徹底させねばならんな、と思った。
挙動不審で怪しい。明らかに怪しすぎて、むしろ一周回って怪しくないのだが、危なっかしくて目が離せない。オルヴァル達が心配するのも無理はないなと、プリヤは心の中で一人うんうんと頷いた。
己の発言をオウムのように繰り返す目の前の女性に、僅かに口角を吊り上げたオルヴァルは頷いた。
「名はローディル。目印に青色の首輪をつけているからすぐに分かるはずだ。不審者ではないと兵達への周知を頼む」
「首輪?まさか我が主人がかような趣味をお持ちとは知らなんだ。酒の良い肴になるな。兵士達が喜ぶ」
「プリヤ」
すかさずアサドが鋭く睨みつけるも、プリヤと呼ばれた女性は気にする様子もなく肩を竦めた。彼女が身に着けた甲冑がカチャカチャと音を立てる。
その上には、厳つい武装具にはおよそ似つかわしくない、目の覚めるような美しい顔が乗っている。豊かな桃色の長い髪は甲冑の上を流れ、肌は透けるように白く、唇は赤くふっくらと色づいている。意志の強そうな紫色の瞳は、抗えない程の魅力にあふれている。だが彼女の顔や僅かに見える手には大小様々な傷が刻まれており、歴戦の風格を隠しきれていなかった。
「むしろ酒が不味くなる一方だろう。そう盛り上がるとは思えないがな」
「おや、王子はご自分がどれほど関心を持たれているかご存じでない?温和なご主人様はどのような方なのだろう、と皆興味津々だぞ。アサドのガードが堅いのも相まってな。私個人としては、冷血で気難しいアサドが実は変態的な趣味を持ち合わせていた方が酒が進むのだがなあ」
「そんなものありません。下衆な妄想は止めてください」
心底不愉快だと言わんばかりに顔を盛大にしかめるアサド。プリヤはその様子を愉快そうに眺めた。彼女は生真面目なアサドをおちょくるのが趣味だと公言してはばからない。どうにかしてください、と傍からの無言の圧力を受けたオルヴァルは苦笑いを浮かべた。
「その子は俺の知り合いが面倒を見ていた子でな。身寄りがなくなったために引き取った。首輪を着けているのは、出身部族にそういった慣習があるからだ」
「ほう、妙な部族もあるものだな。家畜のような扱い、私だったら許容しないが」
「貴女に枷をつけることになるなど、その者が気の毒ですね」
「はっは、違いないな!」
プリヤはアサドの嫌味をものともせず、豪快に笑い飛ばした。皮肉が通じず、アサドは仏頂面を浮かべた。もう何も言いたくないとばかりに押し黙る。
「それと、最近獣を飼い始めた。ローディルと同様に首輪を着けさせている。そのうち屋敷内をうろつくだろうから、合わせて周知してくれ」
「獣とはどのようなものだ?」
「見た目は猫に近い。大きさは中型犬くらいだ。肉食ではあるが、知能が高くみだりに襲いかかってくることはない。こちらから過剰なちょっかいをかけたりしない限りは」
「とても好奇心が強くて人懐っこいので、くれぐれも屋敷外に出さないように注意してください」
急に会話に割りこんで来た青白い男に、プリヤは僅かに目を見開いた。主君の身の安全に厳しい彼が肉食獣を飼育することを許可しただけでも驚きなのに、更には自身もその獣を可愛がっているのも明らかだったからだ。頑固一徹なアサドの態度を軟化させるほどの存在である獣に俄然興味が湧いてくる。
「名は?」
「ん?」
「獣の名前だ。周知させるなら呼び名も伝えていた方がいいだろう?…まさか獣と呼んでいるのではあるまい?」
揃って目を丸くする主従に、プリヤは怪訝そうに柳眉をひそめた。自分の質問内容に何らおかしな点はないはずだが、二人の反応を妙だと感じる。
「ロティだ」
妙な間を感じたが、オルヴァルはにっこり笑って答えた。何事もなかったかのように振舞う彼に倣い、プリヤも頷いて了承するだけに留めた。
「さて君たち、用件は以上かな?」
「ああいえ、もう一つお願いがあります」
プリヤはアサドから差し出された紙を受け取り、素早く目を通した。
そこには、野盗討伐の任務について記されていた。少数精鋭で、目立たず迅速に。内容としてはよくあるものだが、彼女がひっかかりを覚えたのは、その場所だった。
「シオネ村?」
耳慣れない村の名前に首を傾げるプリヤに、オルヴァルは執務机の上にメルバ国内の地図を広げた。北境に位置する小さな文字で書かれた地名を指さす。
「詳しく言えば、村の裏手に位置する山だ。中腹にある小屋を拠点にしているようだ。ヨームと言う老齢の男が住んでいたのだが、彼の死後に住み着くようになった。盗賊を排除し、ヨーム老の遺品を持ち帰って欲しい」
「承知した。腕の立つ精鋭を伴って、すぐに出発するとしよう」
彼女は早速とばかりに退室しようとしたが、アサドによって引き留められた。
「いえ、可能であれば、貴女の人脈を利用して信頼の置ける傭兵団にお願いできないでしょうか?」
「それは構わないが……一体何故だ?私が直接出向く方が早いぞ?」
「派兵に関し、殿下が関わっていることを王都に知られたくないのです」
「…と言うと?」
「今回のことは私的な依頼だ。だがラルツレルナの兵が動けば、俺が何か企んでいるのではと王都が警戒する可能性がある。シオネ村は王都に近いだけに、あまり刺激したくなくてな」
「成程、確かにオルヴァルの言う通りだな。かつての仲間がちょうどこの辺りを拠点に活動しているから、連絡を取ってみる」
「すまない。助かる」
頷いて答えながら、プリヤは己の雇い主と彼の臣下それぞれに視線を移した。アサドが危険を承知の上で討伐に賛同したのかと思うと俄かに信じられない気持ちだった。アサドたっての希望なのかと思ったが、彼は公私混同しない人間であるし、いくら主君が許可しても彼自身がそれをよしとしないことも知っている。
興味本位で深く事情を聞きたい気持ちに駆られるも、プリヤは賢明にも口には出さなかった。自分は結局金で雇われた身だと十分に立場を理解していたからだ。高い報酬を得ている代わりに雇用主の命令を全うするのが仕事だ。
それ以上の言葉はなく、今度こそ退室しようとすると勢いよく扉が開いた。
「オルヴァル、様、にお茶持ってきました!」
「ちょ、ちょ、ローディル!ノック!部屋入る前にノックしなきゃダメっすよ!」
仁王立ちで立つ見慣れない青年の後ろで、オルヴァルの従者が目を見開いて慌てている。
「あっ、そっか」
エミルの注意を受けた青年はそう答えるなり、扉を閉めた。忘れてた、と小さな呟きが扉越しに聞こえてくる。一拍の間を置いて、ノック音が二回室内に響く。
一体何が起こっているのか分からず目を瞬かせるプリヤに、机の上で手を組んだまま俯くオルヴァル。表情は窺えないが肩は小刻みに震えていて、笑いを必死で噛み殺しているのは一目瞭然だった。結局、入室許可を出したのはアサドだった。額に手をあて、呆れた様子で溜息を吐いている。
「打合せの最中、邪魔しちゃって申し訳ないっす~…」
「ごめんなさい…」
「もう退室しようと思っていたところだ」
気にするなと彼らを気遣いつつ、プリヤの視線はエミルの後ろをしょんぼりと歩く青年に釘づけだった。
金色の短髪に、紫とオレンジ色が混じった不思議な瞳。何より目を惹くのは、首に巻かれた青色の首輪。この青年こそが、二人が周知させるようにと話していたローディルであることにプリヤは気づいた。
「ですが、丁度良かった。プリヤ、彼が先程話したローディルです。ローディル、こちらはプリヤ。この屋敷の全警備兵を束ねる警備兵長です」
「プリヤだ。以後お見知りおきを」
「ローディルです、こんにちは…」
プリヤは微笑みを浮かべながら、手を差し出す。金髪の青年は小さく頭を下げると、彼女の手を不思議そうにじっと見た。その反応に、プリヤも内心首を傾げる。
するとローディルはハッとした様子で慌ててプリヤの手を握り返した。
「ごめんなさい、俺、礼儀作法は勉強中で…」
「いいや、気にするな。慣れるまで大変だと思うが、頑張るのだぞ。何か困ったことがあれば、遠慮なく兵達を頼ってもらって構わんからな」
プリヤは労うように目の前の青年の肩を叩いた。と同時に、成程これは確かに周知を徹底させねばならんな、と思った。
挙動不審で怪しい。明らかに怪しすぎて、むしろ一周回って怪しくないのだが、危なっかしくて目が離せない。オルヴァル達が心配するのも無理はないなと、プリヤは心の中で一人うんうんと頷いた。
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