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Episode1
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僕の世界は急激につまらないものになってしまった。
少し前までは色んな色が見えていた。色んな人の声も聞こえてた。
全部が全部綺麗なものばかりじゃなかった。
でも、見えなくなって、聞こえなくなって初めて大切だったんだなぁって気づいた。
無くなってから気づいても遅いんだけどね。
全部、全部アイツのせいだ。アイツが、アイツらさえいなければ…
僕の名は黄竜。辺境の村に産まれた平凡な男だ。
僕の住む村は、自体あまり裕福ではなく、日々畑仕事に勤しむ毎日。
その日食べるのもままならない日も、あった。でも、村のみんなは優しいし、何より大好きな家族がいたからそんな生活でも十分満足していた。
僕が、15歳になる日。その日はバケツをひっくり返したような酷い雨が朝から降っていた。
「父さん。今日は畑は行けなそうだね。昨日植えた麦の苗大丈夫かな。」
窓の外をみながら、僕は父に問いかけた。
「そうだなぁ。まぁ、いいじゃねぇか。こんな日があっても。それに、今日はお前の15歳の誕生日だろ?お前が、晴れて成人になるのをゆっくり祝える。」
父は畑仕事に使う道具を丁寧に手入れしながら、ゆっくりと笑いながら答えた。
ちらりと、父の顔を見れば、本当に嬉しくてたまらない。そう思わせるような優しい顔で笑うっていた。そんな父の様子に少し恥ずかしくなり、僕は父から目をそらした。
「べ、別に、昨日までの僕とは何も変わらないだろ!」
「そうかもしれねぇけど、俺にとっちゃぁ、いや、俺と母さんにとって大事な宝物のお前が、こんな場所で、1人前になるまで、育ってくれたんだ。こんなに嬉しいことはねぇよ。」
少し前までは色んな色が見えていた。色んな人の声も聞こえてた。
全部が全部綺麗なものばかりじゃなかった。
でも、見えなくなって、聞こえなくなって初めて大切だったんだなぁって気づいた。
無くなってから気づいても遅いんだけどね。
全部、全部アイツのせいだ。アイツが、アイツらさえいなければ…
僕の名は黄竜。辺境の村に産まれた平凡な男だ。
僕の住む村は、自体あまり裕福ではなく、日々畑仕事に勤しむ毎日。
その日食べるのもままならない日も、あった。でも、村のみんなは優しいし、何より大好きな家族がいたからそんな生活でも十分満足していた。
僕が、15歳になる日。その日はバケツをひっくり返したような酷い雨が朝から降っていた。
「父さん。今日は畑は行けなそうだね。昨日植えた麦の苗大丈夫かな。」
窓の外をみながら、僕は父に問いかけた。
「そうだなぁ。まぁ、いいじゃねぇか。こんな日があっても。それに、今日はお前の15歳の誕生日だろ?お前が、晴れて成人になるのをゆっくり祝える。」
父は畑仕事に使う道具を丁寧に手入れしながら、ゆっくりと笑いながら答えた。
ちらりと、父の顔を見れば、本当に嬉しくてたまらない。そう思わせるような優しい顔で笑うっていた。そんな父の様子に少し恥ずかしくなり、僕は父から目をそらした。
「べ、別に、昨日までの僕とは何も変わらないだろ!」
「そうかもしれねぇけど、俺にとっちゃぁ、いや、俺と母さんにとって大事な宝物のお前が、こんな場所で、1人前になるまで、育ってくれたんだ。こんなに嬉しいことはねぇよ。」
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