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一章
~ 初デート ~
しおりを挟むインターホンが部屋中に鳴り響き、優理はドタバタと足音を立てながら階段を降りて玄関へ急いだ。
玄関のドアを開けるとクリーム色のコート姿の瑠花がいて、優理を見るなりニコリと優しげな笑顔を浮かべた。
「優理ちゃん、こんにちは。
そのワンピース、似合ってて可愛いよ」
「あっ・・・ありがとう・・ございます
・・・変じゃ・・ないですか・・・?」
照れた様子で俯こうとする優理に、瑠花はそれを阻止する様に両手で顔を包み自分の方を向けさせた。
瑠花からもらったヘアピンで前髪をとめて、薄っすらピンク色のグロスを塗っていて少しいつもと印象が違う。
「変じゃないよ
そのワンピースもヘアピンもグロスも、すごく似合ってて可愛い・・・」
「あっ・・・」
かっ、顔が近いっ!
朝から刺激が強過ぎるーーっ!!
すでに顔を真っ赤にさせている優理に追い打ちをかけるかの様に、瑠花は頬に軽くキスをしてからゆっくり手を離した。
「じゃあ、行こうか」
「あ・・・はい・・・」
いっ、今っ・・ほっぺにっ・・・!!
一瞬の出来事に、優理は頬に感じた唇の感触を思い出しながら呆然とした。
「あ、寒いから上着忘れちゃ駄目だよ?」
「えっ!?あっ・・はいっ・・・今取ってきますっ・・・」
急いで階段を登っていく優理の姿に、瑠花は優しげな笑顔を浮かべながら見つめた。
☆ ☆
家を後にした2人は降り積もった雪道を歩いていて、吐き出されている白い息が寒さを感じさせる。
優理は、ワンピースの上に長めの白いコートを羽織り、首には学校でいつも使っている水色のマフラーを巻いていて、裏地がモコモコしている黒い革のブーツを履いていた。
ワンピースなんか着てるからかなぁ・・・いつもより寒い気が・・・・
カイロ持って来れば良かった・・・
「寒いの?」
「えっ?あ、少しっ・・でも・・・」
そう言いかけた時、瑠花は優理の右手を握るとそのまま自分のコートについているポケットにINした。
「えっ、あっ・・・」
てっ、手がっ・・・!!
「これで少しは暖かいかな?」
「えっ・・はい・・・
・・・あの・・ありがとうございます・・・」
ポケットの中でしっかり繋がれた手から伝わる温もりに、優理はドキドキが止まらず気が付いたら身体が暖まっていた。
どうしようっ・・・ドキドキし過ぎて胸が苦しいっ・・・
「優理ちゃん、お昼はもう食べたかな?」
「あっ、まだです・・・」
「じゃあ、先にランチでも食べに行こうか
何が食べたい?」
「そう・・ですね・・・
・・・うーんと・・・グラタンとか・・・」
「グラタンなら美味しい洋風の店が、もう少し歩いたらあるからそこに行こうか」
「あ、はい・・・」
瑠花の優しげな微笑みに、優理は心奪われてしまいフリーズした様に、その整った美しい横顔を見つめたーーー・・・・
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