闘え☆桂ちゃん!

くにざゎゆぅ

文字の大きさ
36 / 138
どうやら歓迎されていないようです

扱いが難しいチームメンバー

しおりを挟む
「――彼も、メンバーなんですよね?」

 ようやく落ち着いたわたしは、確認するように凪先輩へと問う。
 しかめっ面の表情を浮かべたまま、ゆっくりと凪先輩はうなずいた。

「二年の留城也るきやだ。電子や電気仕掛けの機械など、電気系統を支配する能力を持っている。生まれつきの体質だそうだ」

 その言葉を聞いて、わたしはピンときた。

 腕時計の秒針が止まっていたのは、きっとそのせいだ。
 わたしの親戚にもそのような体質の人がいて、すぐに狂ってしまうから腕時計を身につけられないって言っていたのを聞いたことがある。

 妙に納得してうなずくわたしへ、凪先輩は、少し考える顔をしながら続けた。

「それから、留城也は女性嫌いというより、人間そのものを信用していない。彼が信じるモノは自分の思い通りに動く機械だけだ。きみだから冷たい態度をとったわけではない。まあ、なんだ――彼の言動に関しては気にするな」

 わたしは、思わず凪先輩の顔をまじまじと見つめる。
 もしかして、わたしに気を使ってくれているのだろうか?

 けれど、あまりにも見つめすぎたせいか、凪先輩はみるみる不機嫌そうな表情になった。

「しかし、きみもあれぐらいで大騒ぎをするんじゃない。試験がはじまったとき、こんな醜態をさらすんじゃないぞ」
「なんですか! 醜態って」
「大声をだしながら逃げ回ったり、椅子の上に仁王立ちするなってことだ。スカートをはいた女の子だろう? 見ているこちらが恥ずかしい」
「その女子のスカートを風でめくったのは、どこのどなたでしたっけ!」
「あれは事故だと言うとろうが!」

 睨み合うけれど、昨日ほど凪先輩が恐く感じられない。
 たった一日でも、慣れってすごいな。
 そんな凪先輩は、すぐに別のことへと考えを向けたらしい。

「しかし。留城也は、きみが両手で軽々とパソコンを持ち上げている姿を見て、普通の姿ではないと気づかなかったのか? 火事場の馬鹿力くらいに思っているのだろうか? 意外と目が節穴だな」
「その言葉、けっこうひどいですね。留城也先輩に対してもわたしに対しても。ともあれ、彼にわたしの馬鹿力を認識されなくて良かったです」

 そこまで口にしたわたしは、ふと考えて首をかしげる。

 もしかしたら、――留城也先輩って、意外と抜けてる?
 それとも、気づいていたけれども、口に出さなかっただけ?
 もし前者なら、なんだ、戦隊メンバーもたいしたことがないなという感じ。
 でも、もし後者なら、どちらのほうだろう?

 驚いて口にするほど、たいしたことじゃないから言わなかったのか。
 それとも、わたしに気を使って言わなかったのか。

 ――最後の理由は、きっとないな。
 だって、わたしが怪力を恥ずかしいだなんて思っていることを知らないだろうし。

 たぶん、怪力程度の能力は、たいしたことじゃないって思われたんだろうな。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

処理中です...