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毒親の仕業
しばらく一緒に横になって背中をさすってやると、だんだんと呼吸が落ち着いてきた。
「奈月、大丈夫か?嫌なこと思い出したか?」
そう言うと首を横に振ってくれた。今はあえて何も聞かない方がいいんじゃないかと思ってそのまま抱きしめていた。
きっと病院で何かがあって怖い思いをしたのだろう原因はわからないけど…
でもふと思い出したことがあった。そういえば奈月の右肩甲骨辺りに5㎝くらいの縫ったような傷があったような気がした。ずいぶん昔のようで傷も薄くはなってるがそれでも一目見てわかる傷跡だ。他にもアザはたくさんあったけれども、もしかしたらそれが原因か?そう思いながらも俺は聞けずにいた。どうやって聞こうか?でも聞かずに病院に連れて行ったらきっとまた発作が起こる可能性もある。俺は意を決して奈月に聞くことにした。なるべく怖いことを思い出さないように…
「奈月?俺にはなんでも隠し事なく教えてほしいんだけど」
そう言うと
「なんですか?樹さん」
と少し不安そうに見つめて言ってくれた。
「奈月の背中にある傷はもう痛くない?」
身体が少し震えながらも痛くないです。と答えてくれた。抱きしめる手に少しだけ力を込めて片手で頭を撫でてやった。
「その傷はどうした?母親か?」
そう言うと大きく深呼吸をして話始めた。
「僕が中学になってすぐの頃にお母さん借金があったみたいで怖いお兄さんたちがいっぱい家に来てみんなで金返せって言い合いになったんです。そのうちの1人が包丁出してお母さんを刺そうとしたときに、お母さんは僕を……」
「お母さんの代わりに刺されたのか?」
「はい」
苦しそうに話をしてくれた奈月を強く抱きしめた。
「辛いことを思い出させて悪かった。教えてくれてありがとな。その後、病院に行ったのか?」
「はい。僕痛くて…そしたらそこにいた1人のお兄さんが僕を抱っこして病院に連れてってくれたんだけど…」
「何かあったのか?」
すると震えが大きくなったのがわかった。きっとそれが原因だろう。でもこのまま聞かないと奈月はもっと言えなくなる。ここは心を鬼にして奈月の心の中にある真っ黒いモヤモヤを取り除いてあげたい。俺の胸に顔を埋めている奈月の顎に手をかけて顔を上げさせた。そしてそのまま奈月の唇に唇を合わせた。ほんの触れるだけのキスをして微笑んで大丈夫と気持ちを込めた。
「奈月、何があったか教えて?きっと言うのは辛いことを思い出すと思う。でもここで言えたら楽になる。これからは絶対に俺が奈月を守るから大丈夫」
すると奈月は涙をこぼしながら話をしてくれた。
「背中の傷を治療してくれる病院に連れてってくれて治療が終わって帰れると思ったら、そのとき治療してくれた先生とその病院に連れてってくれた人に身体をイタズラされて……写真もいっぱい撮られて……でもこれでお母さんの借金はチャラにするって…」
俺は怒りでどうにかなりそうなのを抑えて奈月に教えてくれてありがとうと言った。
そんなことが……あの毒親はどこまでも奈月を苦しめる。あの母の身代わりで刺されて、それだけではなく借金の代わりに奈月の身体を弄んだだなんて本当に許せない。もしかしたらあの毒親はそうなるようにしたのかもしれない。犯罪じゃないのか、だから病院はトラウマになったんだ。きっと奈月はそのとき初めてだったのだろう。どんなに痛くて辛い思いをしたのだろう。毒親のせいで…
「奈月、今度行く病院はこの前、入院してた病院だ。相原先生もいるから大丈夫だし、俺がずっと奈月と手を繋いでるから、レントゲン撮るときも、ギプスをカッターで切るときも…絶対にこの手を離さないからな」
そう言って奈月の左手を握った。
「樹さんも僕もトイレに行けないですよ?」
少し笑いながら言う奈月に俺も笑いながら
「そしたら一緒に行けばいいな。仲良しアピールできるしな」
とお互い笑い合った。これで奈月のトラウマがなくなるとは思っていないが、それでも一歩前に進むことができたように思った。
「奈月、大丈夫か?嫌なこと思い出したか?」
そう言うと首を横に振ってくれた。今はあえて何も聞かない方がいいんじゃないかと思ってそのまま抱きしめていた。
きっと病院で何かがあって怖い思いをしたのだろう原因はわからないけど…
でもふと思い出したことがあった。そういえば奈月の右肩甲骨辺りに5㎝くらいの縫ったような傷があったような気がした。ずいぶん昔のようで傷も薄くはなってるがそれでも一目見てわかる傷跡だ。他にもアザはたくさんあったけれども、もしかしたらそれが原因か?そう思いながらも俺は聞けずにいた。どうやって聞こうか?でも聞かずに病院に連れて行ったらきっとまた発作が起こる可能性もある。俺は意を決して奈月に聞くことにした。なるべく怖いことを思い出さないように…
「奈月?俺にはなんでも隠し事なく教えてほしいんだけど」
そう言うと
「なんですか?樹さん」
と少し不安そうに見つめて言ってくれた。
「奈月の背中にある傷はもう痛くない?」
身体が少し震えながらも痛くないです。と答えてくれた。抱きしめる手に少しだけ力を込めて片手で頭を撫でてやった。
「その傷はどうした?母親か?」
そう言うと大きく深呼吸をして話始めた。
「僕が中学になってすぐの頃にお母さん借金があったみたいで怖いお兄さんたちがいっぱい家に来てみんなで金返せって言い合いになったんです。そのうちの1人が包丁出してお母さんを刺そうとしたときに、お母さんは僕を……」
「お母さんの代わりに刺されたのか?」
「はい」
苦しそうに話をしてくれた奈月を強く抱きしめた。
「辛いことを思い出させて悪かった。教えてくれてありがとな。その後、病院に行ったのか?」
「はい。僕痛くて…そしたらそこにいた1人のお兄さんが僕を抱っこして病院に連れてってくれたんだけど…」
「何かあったのか?」
すると震えが大きくなったのがわかった。きっとそれが原因だろう。でもこのまま聞かないと奈月はもっと言えなくなる。ここは心を鬼にして奈月の心の中にある真っ黒いモヤモヤを取り除いてあげたい。俺の胸に顔を埋めている奈月の顎に手をかけて顔を上げさせた。そしてそのまま奈月の唇に唇を合わせた。ほんの触れるだけのキスをして微笑んで大丈夫と気持ちを込めた。
「奈月、何があったか教えて?きっと言うのは辛いことを思い出すと思う。でもここで言えたら楽になる。これからは絶対に俺が奈月を守るから大丈夫」
すると奈月は涙をこぼしながら話をしてくれた。
「背中の傷を治療してくれる病院に連れてってくれて治療が終わって帰れると思ったら、そのとき治療してくれた先生とその病院に連れてってくれた人に身体をイタズラされて……写真もいっぱい撮られて……でもこれでお母さんの借金はチャラにするって…」
俺は怒りでどうにかなりそうなのを抑えて奈月に教えてくれてありがとうと言った。
そんなことが……あの毒親はどこまでも奈月を苦しめる。あの母の身代わりで刺されて、それだけではなく借金の代わりに奈月の身体を弄んだだなんて本当に許せない。もしかしたらあの毒親はそうなるようにしたのかもしれない。犯罪じゃないのか、だから病院はトラウマになったんだ。きっと奈月はそのとき初めてだったのだろう。どんなに痛くて辛い思いをしたのだろう。毒親のせいで…
「奈月、今度行く病院はこの前、入院してた病院だ。相原先生もいるから大丈夫だし、俺がずっと奈月と手を繋いでるから、レントゲン撮るときも、ギプスをカッターで切るときも…絶対にこの手を離さないからな」
そう言って奈月の左手を握った。
「樹さんも僕もトイレに行けないですよ?」
少し笑いながら言う奈月に俺も笑いながら
「そしたら一緒に行けばいいな。仲良しアピールできるしな」
とお互い笑い合った。これで奈月のトラウマがなくなるとは思っていないが、それでも一歩前に進むことができたように思った。
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