61 / 74
幸せへの一歩まで
しおりを挟む
次の日、俺は会議の合間に叔父さんに電話をした。
「おぉ樹、元気でやってるか?」
「お久しぶりです。すみません忙しいのに」
「何、お前の彼氏のことだろ?会う前に話したいことがあるんだな。何かあるのか?」
流石、鋭いところを突かれてしまった。叔父さんは昔からの俺を知ってるから彼女じゃなく彼氏と言ってくれて嬉しかった。叔父さんに奈月のことを話したくて電話をしたんだ。直接会った時に言われないように予防線をとった。奈月との出会いからのことを話すと、そうか辛かったんだな。ちゃんと幸せにしてやれよ。と言葉少なめだが奈月のことを思ってくれてるのが伝わってきた。
「はい。それで……母と養子縁組したんです。戸籍上は俺の弟になりました」
そう言うとよかったな。と喜んでくれ、じゃあお祝いに何か持って行くと言われたがそこは遠慮しておいた。
「それでどんな子なんだ?今までも彼氏はいたことあるだろうけど俺にホテルなんて頼んだことないだろ?夜が待ち切れないな。早く会いたいよ」
俺は隠さずに奈月が可愛くて仕方がないと話すと会うのが本当に楽しみだと言ってくれた。じゃあ樹あとで行くから。そう言われて電話を切った。
「ただいま」
俺が帰ると奈月が嬉しそうに駆け寄ってきたのでそのまま抱きしめた。
「樹さんおかえりなさい」
最近は少しはにかみながらも、いってきますとおかえりのキスをしてくれるようになった。ただ少しでも俺が調子に乗ってもっとキスをしようとすると全力で止められる。お楽しみは週末にしよう。
奈月には今日来る叔父さんがどんな人なのかは話していたけど少し筋長していたようだった。俺たちがまだ玄関にいるとチャイムの音がした。叔父さんが来る時間より1時間も早い奈月の顔も少しこわばっていたが俺が玄関のドアを開けると大きな百合の花束が見えた。
「樹、少し早かったな」
そう笑いながら叔父さんが立っていた。
「早すぎです。俺も今さっき帰ってきたばかりで……って奈月?」
振り向くと俺の背中を掴んで隠れるように立っていた。
「奈月くんかい?樹が惚れるのもわかるほど可愛い子だな。これもしよかったら食べてくれる?」
そう言って差し出された箱を遠慮がちに受け取った。でもその箱を見て顔が綻んだ。
「あっこの前行ったケーキ屋さんだ。このケーキ美味しいんです」
その顔を見てホッとした。叔父さんを怖がってはないようだ。
「奈月、叔父さんだ。親父の友達だったんだ。自己紹介できるか?」
そう言うと奈月は
「こんばんは、や…あっ的場奈月です」
ちゃんと的場と言ってくれて嬉しかった。でも叔父さんに会った時に隠れた理由を聞いてみた。そしたら樹さんが言ってたよりも大きかったから少しびっくりしちゃってすみませんでした。すると叔父さんが大笑いした。
「昔はスポーツをしてたから細かったんだけどな。すっかり中年の叔父さんだ。お腹が出てきちゃったよ」
というと奈月は笑っていた。少しだけ叔父さんと打ち解けた時だった。
「いつまで玄関で話してるの?まぁ木村さんきてたんですか?」
俺たちがいつまでも話してたからか母さんがやってきた。
「郁子さん、これあいつに……」
そう言って叔父さんが百合の花束を渡すと、あの人この花が好きだったのよね。と言って仏壇の部屋に向かった。
叔父さんと母さんが仏壇で話してる間に俺たちはリビングに行った。
「ハルさんもらったんです」
奈月が嬉しそうにケーキの箱を渡すとハルさんはよかったわね。じゃあちょっと見てみようかと奈月と一緒に開けた。
『うわぁ~』
2人が歓喜の声を上げたので見に行くと大きなイチゴのホールケーキが会った。そのケーキにはクッキー生地にチョコプレートで樹、奈月おめでとうと書いてあった。
「奈月くんよかったわね。あとでみんなで頂こうね。樹さん木村さんもご飯食べるかしら?今準備するから」
ハルさんが用意してる側で奈月も準備を始めた。叔父さんは母さんと随分長い間話していた。2人が戻ってきてみんなでご飯を食べたあと叔父さんが地図と星のキーホルダーが付いてる鍵を渡してくれた。
「奈月くん、このホテルは俺が持ってるホテルの中でも1番にいいホテルだよ。晴れていれば海も星も綺麗に見えるし、少し高いところにあるから誰かが来ることもないからゆっくり温泉に入っておいでね」
そう言われて奈月は楽しみです。とニコニコしていた。あともう少しで一緒に行けると思うと俺は遠足を楽しみにしてる子どものようだった。奈月との初めての旅行を楽しまないとと思ってたら
「樹さん、晴れるようにてるてる坊主、作ってもいいですか?」
と可愛いお願いにみんなで笑ってしまった。
叔父さんも一緒にケーキを食べて叔父さんは帰って行った。叔父さんが渡してくれた鍵を奈月は握りしめていた。楽しみにしてくれてるようで嬉しかった。明日は奈月と泊まりに行く準備をしよう。
俺は奈月には内緒にしているが持っていくものがある。俺たちが愛し合うのには必要なものだが奈月はどう思うだろうか?
「おぉ樹、元気でやってるか?」
「お久しぶりです。すみません忙しいのに」
「何、お前の彼氏のことだろ?会う前に話したいことがあるんだな。何かあるのか?」
流石、鋭いところを突かれてしまった。叔父さんは昔からの俺を知ってるから彼女じゃなく彼氏と言ってくれて嬉しかった。叔父さんに奈月のことを話したくて電話をしたんだ。直接会った時に言われないように予防線をとった。奈月との出会いからのことを話すと、そうか辛かったんだな。ちゃんと幸せにしてやれよ。と言葉少なめだが奈月のことを思ってくれてるのが伝わってきた。
「はい。それで……母と養子縁組したんです。戸籍上は俺の弟になりました」
そう言うとよかったな。と喜んでくれ、じゃあお祝いに何か持って行くと言われたがそこは遠慮しておいた。
「それでどんな子なんだ?今までも彼氏はいたことあるだろうけど俺にホテルなんて頼んだことないだろ?夜が待ち切れないな。早く会いたいよ」
俺は隠さずに奈月が可愛くて仕方がないと話すと会うのが本当に楽しみだと言ってくれた。じゃあ樹あとで行くから。そう言われて電話を切った。
「ただいま」
俺が帰ると奈月が嬉しそうに駆け寄ってきたのでそのまま抱きしめた。
「樹さんおかえりなさい」
最近は少しはにかみながらも、いってきますとおかえりのキスをしてくれるようになった。ただ少しでも俺が調子に乗ってもっとキスをしようとすると全力で止められる。お楽しみは週末にしよう。
奈月には今日来る叔父さんがどんな人なのかは話していたけど少し筋長していたようだった。俺たちがまだ玄関にいるとチャイムの音がした。叔父さんが来る時間より1時間も早い奈月の顔も少しこわばっていたが俺が玄関のドアを開けると大きな百合の花束が見えた。
「樹、少し早かったな」
そう笑いながら叔父さんが立っていた。
「早すぎです。俺も今さっき帰ってきたばかりで……って奈月?」
振り向くと俺の背中を掴んで隠れるように立っていた。
「奈月くんかい?樹が惚れるのもわかるほど可愛い子だな。これもしよかったら食べてくれる?」
そう言って差し出された箱を遠慮がちに受け取った。でもその箱を見て顔が綻んだ。
「あっこの前行ったケーキ屋さんだ。このケーキ美味しいんです」
その顔を見てホッとした。叔父さんを怖がってはないようだ。
「奈月、叔父さんだ。親父の友達だったんだ。自己紹介できるか?」
そう言うと奈月は
「こんばんは、や…あっ的場奈月です」
ちゃんと的場と言ってくれて嬉しかった。でも叔父さんに会った時に隠れた理由を聞いてみた。そしたら樹さんが言ってたよりも大きかったから少しびっくりしちゃってすみませんでした。すると叔父さんが大笑いした。
「昔はスポーツをしてたから細かったんだけどな。すっかり中年の叔父さんだ。お腹が出てきちゃったよ」
というと奈月は笑っていた。少しだけ叔父さんと打ち解けた時だった。
「いつまで玄関で話してるの?まぁ木村さんきてたんですか?」
俺たちがいつまでも話してたからか母さんがやってきた。
「郁子さん、これあいつに……」
そう言って叔父さんが百合の花束を渡すと、あの人この花が好きだったのよね。と言って仏壇の部屋に向かった。
叔父さんと母さんが仏壇で話してる間に俺たちはリビングに行った。
「ハルさんもらったんです」
奈月が嬉しそうにケーキの箱を渡すとハルさんはよかったわね。じゃあちょっと見てみようかと奈月と一緒に開けた。
『うわぁ~』
2人が歓喜の声を上げたので見に行くと大きなイチゴのホールケーキが会った。そのケーキにはクッキー生地にチョコプレートで樹、奈月おめでとうと書いてあった。
「奈月くんよかったわね。あとでみんなで頂こうね。樹さん木村さんもご飯食べるかしら?今準備するから」
ハルさんが用意してる側で奈月も準備を始めた。叔父さんは母さんと随分長い間話していた。2人が戻ってきてみんなでご飯を食べたあと叔父さんが地図と星のキーホルダーが付いてる鍵を渡してくれた。
「奈月くん、このホテルは俺が持ってるホテルの中でも1番にいいホテルだよ。晴れていれば海も星も綺麗に見えるし、少し高いところにあるから誰かが来ることもないからゆっくり温泉に入っておいでね」
そう言われて奈月は楽しみです。とニコニコしていた。あともう少しで一緒に行けると思うと俺は遠足を楽しみにしてる子どものようだった。奈月との初めての旅行を楽しまないとと思ってたら
「樹さん、晴れるようにてるてる坊主、作ってもいいですか?」
と可愛いお願いにみんなで笑ってしまった。
叔父さんも一緒にケーキを食べて叔父さんは帰って行った。叔父さんが渡してくれた鍵を奈月は握りしめていた。楽しみにしてくれてるようで嬉しかった。明日は奈月と泊まりに行く準備をしよう。
俺は奈月には内緒にしているが持っていくものがある。俺たちが愛し合うのには必要なものだが奈月はどう思うだろうか?
171
あなたにおすすめの小説
バイト先に元カレがいるんだが、どうすりゃいい?
cheeery
BL
サークルに一人暮らしと、完璧なキャンパスライフが始まった俺……広瀬 陽(ひろせ あき)
ひとつ問題があるとすれば金欠であるということだけ。
「そうだ、バイトをしよう!」
一人暮らしをしている近くのカフェでバイトをすることが決まり、初めてのバイトの日。
教育係として現れたのは……なんと高二の冬に俺を振った元カレ、三上 隼人(みかみ はやと)だった!
なんで元カレがここにいるんだよ!
俺の気持ちを弄んでフッた最低な元カレだったのに……。
「あんまり隙見せない方がいいよ。遠慮なくつけこむから」
「ねぇ、今どっちにドキドキしてる?」
なんか、俺……ずっと心臓が落ち着かねぇ!
もう一度期待したら、また傷つく?
あの時、俺たちが別れた本当の理由は──?
「そろそろ我慢の限界かも」
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。【番外編あります】
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※番外編を公開しました(2024.10.21)
生活に追われて恋とは無縁の極貧イケメンの涼と、何もかもに恵まれた晄矢のラブコメBL。二人の気持ちはどっちに向いていくのか。
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
ハイスペックストーカーに追われています
たかつきよしき
BL
祐樹は美少女顔負けの美貌で、朝の通勤ラッシュアワーを、女性専用車両に乗ることで回避していた。しかし、そんなことをしたバチなのか、ハイスペック男子の昌磨に一目惚れされて求愛をうける。男に告白されるなんて、冗談じゃねぇ!!と思ったが、この昌磨という男なかなかのハイスペック。利用できる!と、判断して、近づいたのが失敗の始まり。とある切っ掛けで、男だとバラしても昌磨の愛は諦めることを知らず、ハイスペックぶりをフルに活用して迫ってくる!!
と言うタイトル通りの内容。前半は笑ってもらえたらなぁと言う気持ちで、後半はシリアスにBLらしく萌えると感じて頂けるように書きました。
完結しました。
優しい檻に囚われて ―俺のことを好きすぎる彼らから逃げられません―
無玄々
BL
「俺たちから、逃げられると思う?」
卑屈な少年・織理は、三人の男から同時に告白されてしまう。
一人は必死で熱く重い男、一人は常に包んでくれる優しい先輩、一人は「嫌い」と言いながら離れない奇妙な奴。
選べない織理に押し付けられる彼らの恋情――それは優しくも逃げられない檻のようで。
本作は織理と三人の関係性を描いた短編集です。
愛か、束縛か――その境界線の上で揺れる、執着ハーレムBL。
※この作品は『記憶を失うほどに【https://www.alphapolis.co.jp/novel/364672311/155993505】』のハーレムパロディです。本編未読でも雰囲気は伝わりますが、キャラクターの背景は本編を読むとさらに楽しめます。
※本作は織理受けのハーレム形式です。
※一部描写にてそれ以外のカプとも取れるような関係性・心理描写がありますが、明確なカップリング意図はありません。が、ご注意ください
天使な坊っちゃんの護衛中なのに、運命の相手がしつこすぎる。
濃子
BL
はじめて会ったやつに「運命の相手だ」、って言われたら?あんたならどうするーー?
ーーおれは吉備川 翠(すい)、明(あかる)坊っちゃんの護衛兼屋敷の使用人だ。坊っちゃんが男子校に行くことになり、心配した旦那様に一緒に通わされることになったんだけど、おれ、2つ上なんだよね。
その上、運命の相手だ、なんていう不審者にもからまれて、おれは坊っちゃんを守ることに、生命をかけてるんだよ、邪魔はしないでくれーー!
おまけに坊っちゃま高校は、庶民には何もかもがついていけない世界だし……。負けるな〜!おれッ!
※天使な坊っちゃんの護衛をがんばる、ギャグ多め、たまにシリアスな作品です。
※AI挿絵を使用していますが、あくまでイメージです。指のおかしさや、制服の違いなどありますが、お許しください。
※青春BLカップに参加させていただきます。ギャグ大好きな方、応援よろしくお願いします🙇
クリスマスには✖✖✖のプレゼントを♡
濃子
BL
ぼくの初恋はいつまでたっても終わらないーー。
瀬戸実律(みのり)、大学1年生の冬……。ぼくにはずっと恋をしているひとがいる。そのひとは、生まれたときから家が隣りで、家族ぐるみの付き合いをしてきた4つ年上の成瀬景(けい)君。
景君や家族を失望させたくないから、ぼくの気持ちは隠しておくって決めている……。
でも、ある日、ぼくの気持ちが景君の弟の光(ひかる)にバレてしまって、黙っている代わりに、光がある条件をだしてきたんだーー。
※※✖✖✖には何が入るのかーー?季節に合うようなしっとりしたお話が書きたかったのですが、どうでしょうか?感想をいただけたら、超うれしいです。
※挿絵にAI画像を使用していますが、あくまでイメージです。
僕の恋人は、超イケメン!!
刃
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
前世が教師だった少年は辺境で愛される
結衣可
BL
雪深い帝国北端の地で、傷つき行き倒れていた少年ミカを拾ったのは、寡黙な辺境伯ダリウスだった。妻を亡くし、幼い息子リアムと静かに暮らしていた彼は、ミカの知識と優しさに驚きつつも、次第にその穏やかな笑顔に心を癒されていく。
ミカは実は異世界からの転生者。前世の記憶を抱え、この世界でどう生きるべきか迷っていたが、リアムの教育係として過ごすうちに、“誰かに必要とされる”温もりを思い出していく。
雪の館で共に過ごす日々は、やがてお互いにとってかけがえのない時間となり、新しい日々へと続いていく――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる