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自由な隠居生活、四日目の朝。
私はボロ家の裏庭で、泥だらけになりながらスコップを振るっていました。
「お嬢様……。公爵令嬢が泥にまみれて何をなさっているのですか。せめてその、動きやすすぎる短いスカートにスパッツという格好はどうにかなりませんか」
縁側に座ったアンナが、冷めたお茶をすすりながら遠い目をして言いました。
「アンナ、形にこだわっていては『自由』は守れないわ。この家は防犯面がガタガタでしょう? 壁は薄いし、門扉は壊れている。守衛を雇うお金ももったいないわ」
私は額の汗を拭い、腰に手を当てて胸を張りました。
「だから、セルフセキュリティを導入することにしたのよ。植物による、生態系防衛システムよ!」
「嫌な予感しかしません。その、手に持っている禍々しい紫色の種は何ですか?」
「これは王宮の植物園の隅っこに生えていた『パラライズ・ローズ』の種よ。美しい花を咲かせるけれど、半径一メートル以内に近づいた不審者に麻痺毒入りの針を乱射する優れものだわ!」
私は自慢げに種を地面に埋め、上から景気良く魔力を流し込みました。
「それからこっちには、振動を感知して爆音で叫び声を上げる『アラーム・マンドラゴラ』を植えるわ。泥棒が入った瞬間に、都中の騎士が駆けつけるレベルの騒音を保証するわよ!」
「お嬢様、それは防犯というよりはテロです」
アンナのツッコミをBGMに、私は次々と「物理攻撃系」の植物を植えていきました。
私の魔力は王太子妃教育の副産物として、無駄に鍛え上げられています。
私が土を撫でるたびに、地面から異常な速度で奇妙な蔓やトゲトゲしい葉が芽吹いていきました。
「よしよし、いい子ね。しっかり育って、私の安眠を守るのよ」
「……おい、メーサ。朝から庭で呪いの儀式でもしているのか」
低い、地を這うような声が響きました。
見上げると、低い生け垣の向こう側から、カシムが怪訝そうな顔でこちらを覗き込んでいました。
彼は非番なのか、いつもの甲冑ではなく、動きやすそうな訓練用のシャツ姿です。
逞しい腕の筋肉が朝日に照らされていて、少しだけ「お隣さん」としてのサービス精神を感じさせますが、その目は全く笑っていません。
「あら、カシム。おはよう! 見てちょうだい、私の可愛い『警備員』たちが芽を出したわよ」
「警備員? ……待て。その毒々しい色の蔦、まさか『アイアン・スネーク・ヴァイン』じゃないだろうな? 許可なく民家で育てるのは禁止されているはずだぞ」
カシムが鋭い指摘を飛ばしながら、ひょいと生け垣を飛び越えてきました。
「失礼ね、カシム。これは私が独自に品種改良した『メーサ・スペシャル一号』よ。不審者が近づかなければ、ただのちょっと動く蔦だわ」
「『ちょっと動く』のレベルが違うだろう! 今、俺の足首を狙って動かなかったか、これ?」
カシムが足元を指差すと、そこには鎌首をもたげた金属光沢のある蔦が、シュルシュルと威嚇するように震えていました。
「あら、ごめんなさい。カシムの筋肉が美味しそうだったから、つい反応しちゃったみたい。待ってて、今大人しくさせるから」
私は蔦を軽く叩きました。
「こら、ダメよ。この人はお隣のカシム。毒見係だから食べちゃダメ!」
「誰が毒見係だ。……というか、メーサ。お前、本気でこんなものを庭一面に広げるつもりか? 郵便配達員が死ぬぞ」
カシムは額を押さえ、深いため息をつきました。
「大丈夫よ。配達員さんには、あらかじめこの『中和剤入りのクッキー』を配っておくから。……あ、でも、間違えてジュリアン殿下が来たらどうしようかしら」
「……その時は、俺が見て見ぬふりをしてやる。だが、近隣住民の安全は守れ。いいか、このエリアは騎士団の寮も近いんだ」
「わかってるわよ。カシム、そんなに心配なら、毎日あなたが剪定を手伝ってくれればいいじゃない。この植物たち、強い魔力を持った男性に懐きやすい性質があるのよ」
私はニヤリと笑い、カシムの手に無理やり剪定バサミを握らせました。
「……なぜ俺が、非番の日に廃墟の庭仕事を手伝わなければならないんだ」
「お隣さんでしょう? 助け合いの精神よ。ほら、そこの『笑いガスを吐くチューリップ』が伸びすぎているから、バッサリいっちゃって!」
「笑いガスだと!? ……くっ、メーサ、お前というやつは……」
文句を言いながらも、カシムは手際よくハサミを動かし始めました。
彼は騎士団長だけあって、剣の腕だけでなく、危険物の扱いにも慣れています。
毒蔦を軽くいなし、叫ぶマンドラゴラの口を器用に塞ぎながら、彼は私の無茶苦茶な庭を「最低限の安全性」が保たれた状態に整えていきました。
「ふふっ、カシムってば意外と器用ね。将来、いいお庭番になれるわよ」
「騎士団長に向かって言う言葉か、それが」
カシムは不機嫌そうに鼻を鳴らしましたが、その手つきは優しく、どこか楽しそうでもありました。
「……お嬢様。騎士団長閣下をタダ働きさせるなんて、世界中探してもお嬢様くらいのものですよ」
アンナが呆れたように呟きましたが、私は気にしません。
「いいのよ。これも『合理主義者』の処世術よ。最高のセキュリティと、最強の庭師。これで私の自由は完璧に守られたわ!」
青空の下、毒々しい植物が繁茂する裏庭で、私は誇らしげにガッツポーズを決めました。
隣では、史上最強の庭師(騎士団長)が、笑いガスを吸い込んで「ふははっ」と不自然な笑い声を上げながら、必死に蔦と戦っているのでした。
私はボロ家の裏庭で、泥だらけになりながらスコップを振るっていました。
「お嬢様……。公爵令嬢が泥にまみれて何をなさっているのですか。せめてその、動きやすすぎる短いスカートにスパッツという格好はどうにかなりませんか」
縁側に座ったアンナが、冷めたお茶をすすりながら遠い目をして言いました。
「アンナ、形にこだわっていては『自由』は守れないわ。この家は防犯面がガタガタでしょう? 壁は薄いし、門扉は壊れている。守衛を雇うお金ももったいないわ」
私は額の汗を拭い、腰に手を当てて胸を張りました。
「だから、セルフセキュリティを導入することにしたのよ。植物による、生態系防衛システムよ!」
「嫌な予感しかしません。その、手に持っている禍々しい紫色の種は何ですか?」
「これは王宮の植物園の隅っこに生えていた『パラライズ・ローズ』の種よ。美しい花を咲かせるけれど、半径一メートル以内に近づいた不審者に麻痺毒入りの針を乱射する優れものだわ!」
私は自慢げに種を地面に埋め、上から景気良く魔力を流し込みました。
「それからこっちには、振動を感知して爆音で叫び声を上げる『アラーム・マンドラゴラ』を植えるわ。泥棒が入った瞬間に、都中の騎士が駆けつけるレベルの騒音を保証するわよ!」
「お嬢様、それは防犯というよりはテロです」
アンナのツッコミをBGMに、私は次々と「物理攻撃系」の植物を植えていきました。
私の魔力は王太子妃教育の副産物として、無駄に鍛え上げられています。
私が土を撫でるたびに、地面から異常な速度で奇妙な蔓やトゲトゲしい葉が芽吹いていきました。
「よしよし、いい子ね。しっかり育って、私の安眠を守るのよ」
「……おい、メーサ。朝から庭で呪いの儀式でもしているのか」
低い、地を這うような声が響きました。
見上げると、低い生け垣の向こう側から、カシムが怪訝そうな顔でこちらを覗き込んでいました。
彼は非番なのか、いつもの甲冑ではなく、動きやすそうな訓練用のシャツ姿です。
逞しい腕の筋肉が朝日に照らされていて、少しだけ「お隣さん」としてのサービス精神を感じさせますが、その目は全く笑っていません。
「あら、カシム。おはよう! 見てちょうだい、私の可愛い『警備員』たちが芽を出したわよ」
「警備員? ……待て。その毒々しい色の蔦、まさか『アイアン・スネーク・ヴァイン』じゃないだろうな? 許可なく民家で育てるのは禁止されているはずだぞ」
カシムが鋭い指摘を飛ばしながら、ひょいと生け垣を飛び越えてきました。
「失礼ね、カシム。これは私が独自に品種改良した『メーサ・スペシャル一号』よ。不審者が近づかなければ、ただのちょっと動く蔦だわ」
「『ちょっと動く』のレベルが違うだろう! 今、俺の足首を狙って動かなかったか、これ?」
カシムが足元を指差すと、そこには鎌首をもたげた金属光沢のある蔦が、シュルシュルと威嚇するように震えていました。
「あら、ごめんなさい。カシムの筋肉が美味しそうだったから、つい反応しちゃったみたい。待ってて、今大人しくさせるから」
私は蔦を軽く叩きました。
「こら、ダメよ。この人はお隣のカシム。毒見係だから食べちゃダメ!」
「誰が毒見係だ。……というか、メーサ。お前、本気でこんなものを庭一面に広げるつもりか? 郵便配達員が死ぬぞ」
カシムは額を押さえ、深いため息をつきました。
「大丈夫よ。配達員さんには、あらかじめこの『中和剤入りのクッキー』を配っておくから。……あ、でも、間違えてジュリアン殿下が来たらどうしようかしら」
「……その時は、俺が見て見ぬふりをしてやる。だが、近隣住民の安全は守れ。いいか、このエリアは騎士団の寮も近いんだ」
「わかってるわよ。カシム、そんなに心配なら、毎日あなたが剪定を手伝ってくれればいいじゃない。この植物たち、強い魔力を持った男性に懐きやすい性質があるのよ」
私はニヤリと笑い、カシムの手に無理やり剪定バサミを握らせました。
「……なぜ俺が、非番の日に廃墟の庭仕事を手伝わなければならないんだ」
「お隣さんでしょう? 助け合いの精神よ。ほら、そこの『笑いガスを吐くチューリップ』が伸びすぎているから、バッサリいっちゃって!」
「笑いガスだと!? ……くっ、メーサ、お前というやつは……」
文句を言いながらも、カシムは手際よくハサミを動かし始めました。
彼は騎士団長だけあって、剣の腕だけでなく、危険物の扱いにも慣れています。
毒蔦を軽くいなし、叫ぶマンドラゴラの口を器用に塞ぎながら、彼は私の無茶苦茶な庭を「最低限の安全性」が保たれた状態に整えていきました。
「ふふっ、カシムってば意外と器用ね。将来、いいお庭番になれるわよ」
「騎士団長に向かって言う言葉か、それが」
カシムは不機嫌そうに鼻を鳴らしましたが、その手つきは優しく、どこか楽しそうでもありました。
「……お嬢様。騎士団長閣下をタダ働きさせるなんて、世界中探してもお嬢様くらいのものですよ」
アンナが呆れたように呟きましたが、私は気にしません。
「いいのよ。これも『合理主義者』の処世術よ。最高のセキュリティと、最強の庭師。これで私の自由は完璧に守られたわ!」
青空の下、毒々しい植物が繁茂する裏庭で、私は誇らしげにガッツポーズを決めました。
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