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中庭に、奇妙な静寂が落ちていた。
目の前には、恐怖の表情で固まった、三体の氷のオブジェ。
傍らには、目をキラキラさせて、憧れの令嬢を見つめる、聖女ミレイナ。
そして、その光景を、呆然と見つめ続ける、三人の男たち。
アルフォンス、ギルバート、ルシアン。
学園が誇るトップ3は、自分たちが、今まで、どれほどのとんでもない存在に、ちょっかいをかけていたのかを、ようやく、思い知らされていた。
「……」
最初に、その重い静寂を破ったのは、皇太子アルフォンスだった。
彼は、婚約者として、そして、この国の未来を背負う者として、問いたださねばならなかった。
「セレスティナ」
その声は、怒りよりも、純粋な混乱と、焦燥に、震えていた。
「君は……!」
「君は、これほどの力を……! これほどの、規格外の魔力を、ずっと、隠していたというのか!」
アルフォンスの、切実な詰問。
ミレイナも、ゴクリと息を呑み、セレスティナの答えを待った。
(……ああ。とうとう、始まってしまったわ)
セレスティナは、心の底から、面倒くさそうに、溜息をついた。
(一番、面倒な、事情聴取(これ)が)
「皇太子殿下」
彼女は、完璧な無表情のまま、ゆっくりと、アルフォンスに向き直った。
「何を、そんなに、驚いていらっしゃるのですか」
「なに……?」
「わたくしは、隠していたわけでは、ございませんわ」
「ただ、公表していなかった。それだけのことです」
「それだけだと!?」
アルフォンスが、思わず、声を荒らげた。
「これが『それだけ』に見えるか! 君ほどの力があれば、この国の国防も、魔術研究も、飛躍的に進歩したはずだ! なぜ、黙っていた!」
「ヴァイスハイト公爵家は、王家に、これを、報告していなかった! これは、由々しき事態だぞ!」
王家への裏切り、とさえ、取られかねない事態。
アルフォンスの瞳は、真剣だった。
(……ああ、もう。本当に、面倒だわ)
(この人は、なぜ、こうも、物事を、大袈裟に捉えるのかしら)
セレスティナは、その赤い瞳で、まっすぐに、皇太子を見つめ返した。
そして、心の底からの、純粋な、一点の曇りもない「本音」を、告げた。
「なぜ、と、お聞きになられましても」
「……」
「公表すると、手続きが面倒ですので」
「「「…………は?」」」
アルフォンス、ギルバート、ルシアン。
三人の男たちの、間の抜けた声が、静かな中庭に、綺麗に、ハモった。
「(……え?)」
アルフォンスは、自分が、今、何を言われたのか、理解が、追いつかなかった。
「て、手続きが……? めん、どう……?」
「はい」
セレスティナは、こくりと、頷いた。
「もし、この力が、公(おおやけ)になったら、どうなりますか」
彼女は、指を折りながら、これから発生するであろう、想像を絶する「面倒事」を、淡々と、リストアップし始めた。
「まず、王家への報告書。騎士団への魔力登録。魔術師協会での、精密検査と、データ提出」
「貴族社会への、お披露目パーティー。諸外国への、牽制のための、デモンストレーション」
「(……考えただけでも、眩暈がするわ)」
「……」
三人が、絶句する。
「そうなれば、殿下は、わたくしを『国の盾』として、面倒な公務に、引っ張り出すでしょう」
「(……うむ)」とアルフォンスが、無意識に、頷く。
「アシュフォード様は、『俺と本気で勝負しろ』と、毎日、訓練場から、わたくしを、連れ出しに来るでしょうね」
「(……フン。当たり前だ)」とギルバートが、目をギラつかせる。
「ルシアン先生は、『いい研究対象だ』と、わたくしを、研究室に、監禁なさるおつもりでしょう?」
「(……ククッ。ご名答)」とルシアンが、うっとりと、微笑む。
セレスティナは、三人の反応を見て、深く、深く、溜息をついた。
「ご覧なさい。これでは、わたくしの、平穏な睡眠時間が、一秒たりとも、残ってはおりませんわ」
「わたくしの願いは、ただ、静かに、誰にも、邪魔されず、昼寝をすること」
「そのために、この力を隠すのは、当然の、自衛手段です」
「……」
セレスティナの、あまりにも、一貫した、あまりにも、スケールの小さい(本人にとっては最重要の)理由。
それを、真正面から、叩きつけられた、三人の男たちは。
「……ぷっ」
最初に、吹き出したのは、ギルバートだった。
「ククッ……! あはははは! マジかよ!」
彼は、腹を抱えて、笑い転げた。
「すげえ! すげえよ、お前!」
「これだけの力を持っといて! 理由は、ただ、『昼寝の邪魔になるから』かよ!」
「最高だ! 面白すぎるぜ、セレスティナ!」
ギルバートは、彼女の「力」以上に、その「常識外れの精神構造」に、完全に、惚れ直していた。
「……ああ」
次に、ルシアンが、恍惚の溜息をついた。
「素晴らしい……! なんて、合理的なんだ、君は!」
「(そうだ! 彼女の価値観は、我々、凡人とは、根本的に、違うんだ!)」
「(力への、名誉への、無関心! ただ、己の『平穏(面倒の回避)』のみを、追求する、その孤高の精神!)」
「ああ、セレスティナ! 君という存在そのものが、この世で、最も、美しい研究対象だよ!」
ルシアンは、もはや、彼女の魔力どころか、その「思考回路」そのものを、解析したくて、たまらなくなっていた。
残されたのは、皇太子アルフォンス。
彼は、一人、混乱の淵に、立たされていた。
(昼寝……? 手続きが、面倒……?)
だが、その時。
隣で、ミレイナが、尊敬の眼差しで、呟いた。
「(すごい……! セレスティナ様、どこまでも、クールですわ……! 力を、一切、ひけらかさないなんて……!)」
(……! そうか!)
アルフォンスの、ポジティブな勘違い回路が、規格外の事態に対応するため、無理やり、再起動した!
(……彼女は! これほどの力を、持ちながら、決して、驕らない!)
(力に、振り回される、愚かな人間たちを、彼女は、冷ややかに、見ているんだ!)
(『手続きが面倒』……それは、彼女なりの、照れ隠しであり、『そんな下らないことで、わたくしを縛るな』という、高度な皮肉だったんだ!)
「(……なんという、謙虚さ! なんという、無欲さだ!)」
「……セレスティナ」
アルフォンスの瞳に、先ほどとは、比べ物にならないほどの、熱が、こもった。
「君が、なぜ、力を隠していたのか……。その『深い理由』、私には、痛いほど、分かったよ!」
「(……え?)」
セレスティナは、ドン引きした。
(わたくしの、どこに、深い理由が……? この人、本当に、何を、言っているのかしら……?)
彼女の、ただの「面倒くさがり」は。
三人の男たちにとって、それぞれ、最高の「魅力」として、勘違いされて、受け取られてしまった。
(……最悪だわ)
セレスティナは、目の前の、熱っぽい視線を向けてくる、三人のイケメンたちを見て、静かに、絶望した。
(わたくしの平穏な日々は、もう、二度と、戻ってこない……)
目の前には、恐怖の表情で固まった、三体の氷のオブジェ。
傍らには、目をキラキラさせて、憧れの令嬢を見つめる、聖女ミレイナ。
そして、その光景を、呆然と見つめ続ける、三人の男たち。
アルフォンス、ギルバート、ルシアン。
学園が誇るトップ3は、自分たちが、今まで、どれほどのとんでもない存在に、ちょっかいをかけていたのかを、ようやく、思い知らされていた。
「……」
最初に、その重い静寂を破ったのは、皇太子アルフォンスだった。
彼は、婚約者として、そして、この国の未来を背負う者として、問いたださねばならなかった。
「セレスティナ」
その声は、怒りよりも、純粋な混乱と、焦燥に、震えていた。
「君は……!」
「君は、これほどの力を……! これほどの、規格外の魔力を、ずっと、隠していたというのか!」
アルフォンスの、切実な詰問。
ミレイナも、ゴクリと息を呑み、セレスティナの答えを待った。
(……ああ。とうとう、始まってしまったわ)
セレスティナは、心の底から、面倒くさそうに、溜息をついた。
(一番、面倒な、事情聴取(これ)が)
「皇太子殿下」
彼女は、完璧な無表情のまま、ゆっくりと、アルフォンスに向き直った。
「何を、そんなに、驚いていらっしゃるのですか」
「なに……?」
「わたくしは、隠していたわけでは、ございませんわ」
「ただ、公表していなかった。それだけのことです」
「それだけだと!?」
アルフォンスが、思わず、声を荒らげた。
「これが『それだけ』に見えるか! 君ほどの力があれば、この国の国防も、魔術研究も、飛躍的に進歩したはずだ! なぜ、黙っていた!」
「ヴァイスハイト公爵家は、王家に、これを、報告していなかった! これは、由々しき事態だぞ!」
王家への裏切り、とさえ、取られかねない事態。
アルフォンスの瞳は、真剣だった。
(……ああ、もう。本当に、面倒だわ)
(この人は、なぜ、こうも、物事を、大袈裟に捉えるのかしら)
セレスティナは、その赤い瞳で、まっすぐに、皇太子を見つめ返した。
そして、心の底からの、純粋な、一点の曇りもない「本音」を、告げた。
「なぜ、と、お聞きになられましても」
「……」
「公表すると、手続きが面倒ですので」
「「「…………は?」」」
アルフォンス、ギルバート、ルシアン。
三人の男たちの、間の抜けた声が、静かな中庭に、綺麗に、ハモった。
「(……え?)」
アルフォンスは、自分が、今、何を言われたのか、理解が、追いつかなかった。
「て、手続きが……? めん、どう……?」
「はい」
セレスティナは、こくりと、頷いた。
「もし、この力が、公(おおやけ)になったら、どうなりますか」
彼女は、指を折りながら、これから発生するであろう、想像を絶する「面倒事」を、淡々と、リストアップし始めた。
「まず、王家への報告書。騎士団への魔力登録。魔術師協会での、精密検査と、データ提出」
「貴族社会への、お披露目パーティー。諸外国への、牽制のための、デモンストレーション」
「(……考えただけでも、眩暈がするわ)」
「……」
三人が、絶句する。
「そうなれば、殿下は、わたくしを『国の盾』として、面倒な公務に、引っ張り出すでしょう」
「(……うむ)」とアルフォンスが、無意識に、頷く。
「アシュフォード様は、『俺と本気で勝負しろ』と、毎日、訓練場から、わたくしを、連れ出しに来るでしょうね」
「(……フン。当たり前だ)」とギルバートが、目をギラつかせる。
「ルシアン先生は、『いい研究対象だ』と、わたくしを、研究室に、監禁なさるおつもりでしょう?」
「(……ククッ。ご名答)」とルシアンが、うっとりと、微笑む。
セレスティナは、三人の反応を見て、深く、深く、溜息をついた。
「ご覧なさい。これでは、わたくしの、平穏な睡眠時間が、一秒たりとも、残ってはおりませんわ」
「わたくしの願いは、ただ、静かに、誰にも、邪魔されず、昼寝をすること」
「そのために、この力を隠すのは、当然の、自衛手段です」
「……」
セレスティナの、あまりにも、一貫した、あまりにも、スケールの小さい(本人にとっては最重要の)理由。
それを、真正面から、叩きつけられた、三人の男たちは。
「……ぷっ」
最初に、吹き出したのは、ギルバートだった。
「ククッ……! あはははは! マジかよ!」
彼は、腹を抱えて、笑い転げた。
「すげえ! すげえよ、お前!」
「これだけの力を持っといて! 理由は、ただ、『昼寝の邪魔になるから』かよ!」
「最高だ! 面白すぎるぜ、セレスティナ!」
ギルバートは、彼女の「力」以上に、その「常識外れの精神構造」に、完全に、惚れ直していた。
「……ああ」
次に、ルシアンが、恍惚の溜息をついた。
「素晴らしい……! なんて、合理的なんだ、君は!」
「(そうだ! 彼女の価値観は、我々、凡人とは、根本的に、違うんだ!)」
「(力への、名誉への、無関心! ただ、己の『平穏(面倒の回避)』のみを、追求する、その孤高の精神!)」
「ああ、セレスティナ! 君という存在そのものが、この世で、最も、美しい研究対象だよ!」
ルシアンは、もはや、彼女の魔力どころか、その「思考回路」そのものを、解析したくて、たまらなくなっていた。
残されたのは、皇太子アルフォンス。
彼は、一人、混乱の淵に、立たされていた。
(昼寝……? 手続きが、面倒……?)
だが、その時。
隣で、ミレイナが、尊敬の眼差しで、呟いた。
「(すごい……! セレスティナ様、どこまでも、クールですわ……! 力を、一切、ひけらかさないなんて……!)」
(……! そうか!)
アルフォンスの、ポジティブな勘違い回路が、規格外の事態に対応するため、無理やり、再起動した!
(……彼女は! これほどの力を、持ちながら、決して、驕らない!)
(力に、振り回される、愚かな人間たちを、彼女は、冷ややかに、見ているんだ!)
(『手続きが面倒』……それは、彼女なりの、照れ隠しであり、『そんな下らないことで、わたくしを縛るな』という、高度な皮肉だったんだ!)
「(……なんという、謙虚さ! なんという、無欲さだ!)」
「……セレスティナ」
アルフォンスの瞳に、先ほどとは、比べ物にならないほどの、熱が、こもった。
「君が、なぜ、力を隠していたのか……。その『深い理由』、私には、痛いほど、分かったよ!」
「(……え?)」
セレスティナは、ドン引きした。
(わたくしの、どこに、深い理由が……? この人、本当に、何を、言っているのかしら……?)
彼女の、ただの「面倒くさがり」は。
三人の男たちにとって、それぞれ、最高の「魅力」として、勘違いされて、受け取られてしまった。
(……最悪だわ)
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