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カフェ・アルケミスタは、いつしか騎士団員たちの間で「癒しのオアシス」と呼ばれるようになっていた。
日々の過酷な訓練で疲れ果てた体と心を、マリアンの淹れる極上のコーヒーと、素朴で優しい甘さの菓子が癒してくれる。その評判は口コミで広がり、夕方にもなれば、カウンターやテーブル席は屈強な騎士たちで埋まることも珍しくなくなった。
「マスター! 俺、今日のチーズケーキ、絶対食うって決めてたんだ!」
「おい、ずるいぞ! 俺が先だ!」
「こら、お前たち! 店内で騒ぐな! 他のお客様の迷惑だろうが!」
そんな活気あふれる(少々騒々しい)光景も、すっかり日常となっていた。
そして、その噂は騎士団の壁を越え、風に乗って、本来ならば決して届くはずのない場所へと運ばれていった。
クライスト王国の王城、その一室。
「……騎士団御用達の、美味しいカフェですって?」
リリアナ・ベルは、侍女から聞いた噂を、不機嫌そうに繰り返した。
婚約破棄され、公爵家からも勘当同然に追い出されたマリアンは、今頃どこかの田舎で惨めに暮らしているものとばかり思っていた。だというのに、王都の片隅で店を開き、あろうことか騎士団員たちにちやほやされているという。
(面白くないわ……)
自分の可憐さと悲劇性を引き立てるための「悪役」が、自分より幸せそうにしているなど、断じて許せることではなかった。
リリアナは、可憐な瞳をうるませると、隣で書類に目を通していた婚約者、エドワード王太子に甘えるように寄り添った。
「エドワード様……。マリアンさんの噂、わたくし、耳にいたしましたわ」
「ん? ああ、何か店をやっているそうだな」
エドワードは、気のない返事を返す。あの日以来、彼はマリアンのことを意識的に考えないようにしていた。
「わたくし、心配で……。わたくしたちのせいで、マリアンさんが思いつめて、何かおかしなことを始めてしまったのではないでしょうか……? もしよろしければ、一度、様子を見に行ってみませんか?」
その健気な提案に、エドワードは心を動かされた。彼自身、マリアンのことが少しは気になっていたのも事実だった。
「……そうだな。わかった。お忍びで、少しだけ様子を見に行ってみよう」
リリアナは、内心でほくそ笑みながら、エドワードの腕にぎゅっとしがみついた。
◇
カラン。
店のベルが鳴り、フードで深く顔を隠した男女二人連れが入ってきた。マリアンは一瞬で、その客が誰であるかを察したが、表情一つ変えなかった。
「いらっしゃいませ。お好きなお席へどうぞ」
プロの笑顔で出迎えると、二人は店の隅にある、一番目立たないテーブル席へと向かった。
店内の光景に、エドワードとリリアナは言葉を失っていた。
想像していたような、薄暗く、みすぼらしい店ではない。こぢんまりとはしているが、木の温もりが感じられる内装に、壁際には見たこともない奇妙で美しい機械が飾られている。そして何より、店全体が、コーヒーの芳しい香りと、幸せそうな客たちの笑顔で満たされていた。
その中心で、白いエプロンをきりりと締め、きびきびと働くマリアンの姿。
王宮で見ていた、常に完璧に着飾って、どこか近寄りがたい雰囲気をまとっていた彼女とは、まるで別人だった。今の彼女は、生き生きとした生命力に満ち溢れ、太陽のように輝いて見えた。
そして、エドワードはもう一つ、信じられないものを見た。
カウンターの隅の席。そこに、氷の騎士団長と恐れられるアレクシス・フォン・ヴァイスが、静かに座ってコーヒーカップを傾けている。
(なぜ、ヴァイス辺境伯家の……あの堅物が、こんな場所に?)
マリアンは、動揺する二人を気にも留めず、注文を取りにやってきた。
「ご注文は、お決まりでしょうか?」
「わたくしは、この一番上の……いちごのミルフィーユをいただくわ」
リリアナは、値踏みするような視線をマリアンに向けながら言った。
「……僕は、コーヒーを」
エドワードは、気まずさからマリアンの顔をまともに見ることができず、俯いたままかろうじてそれだけを口にした。
やがて運ばれてきたコーヒーを、エドワードは恐る恐る口にした。
「……っ!」
その瞬間、彼は目を見開いた。美味しい。今まで王宮で飲んでいたどんな高価なコーヒーよりも、比べ物にならないほど、複雑で、香り高く、そして心を落ち着かせる味がした。
これが、マリアンの……?
エドワードが衝撃を受けている間にも、マリアンは常連の騎士たちと、「また訓練をサボって甘いものを食べに来たの?」「ち、違います! 栄養補給です!」などと、気さくに軽口を交わしている。
その姿は、エドワードが知る、どの彼女よりも自然で、幸せそうだった。
胸が、ちくりと痛んだ。自分が彼女から奪ったものは、窮屈な王太子妃という立場だけだったのかもしれない。そして、彼女がその代わりに手に入れたものは、こんなにも温かく、輝かしいものだったのか。
後悔、ではない。だが、それに似た、ひどく居心地の悪い感情が、エドワードの心を支配した。
「……もう、帰りましょう、エドワード様」
そんなエドワードの心の揺れと、マリアンの成功が面白くないリリアナは、ケーキを半分も食べずにフォークを置いた。
「こんな庶民的なお店、たいしたことありませんでしたわ」
わざと聞こえるようにそう言い放ち、リリアナはエドワードの腕を引いて、逃げるように店を出ていった。
「……とんでもないお客様が来ましたねぇ」
後片付けをしながら、カイが呆れたように言う。
「どんなお客様も、大切なお客様よ」
マリアンは静かに微笑んでそう言ったが、その瞳の奥には、これから面倒なことが起こりそうだという、確かな予感が宿っていた。
その時、ずっと黙って成り行きを見ていたカウンターのアレクシスが、マリアンにだけ聞こえる、低い声で尋ねた。
「……何か、あったのか」
その無愛想な声に宿る、かすかな気遣いの色に、マリアンは少しだけ驚いて、彼の方を振り返った。
日々の過酷な訓練で疲れ果てた体と心を、マリアンの淹れる極上のコーヒーと、素朴で優しい甘さの菓子が癒してくれる。その評判は口コミで広がり、夕方にもなれば、カウンターやテーブル席は屈強な騎士たちで埋まることも珍しくなくなった。
「マスター! 俺、今日のチーズケーキ、絶対食うって決めてたんだ!」
「おい、ずるいぞ! 俺が先だ!」
「こら、お前たち! 店内で騒ぐな! 他のお客様の迷惑だろうが!」
そんな活気あふれる(少々騒々しい)光景も、すっかり日常となっていた。
そして、その噂は騎士団の壁を越え、風に乗って、本来ならば決して届くはずのない場所へと運ばれていった。
クライスト王国の王城、その一室。
「……騎士団御用達の、美味しいカフェですって?」
リリアナ・ベルは、侍女から聞いた噂を、不機嫌そうに繰り返した。
婚約破棄され、公爵家からも勘当同然に追い出されたマリアンは、今頃どこかの田舎で惨めに暮らしているものとばかり思っていた。だというのに、王都の片隅で店を開き、あろうことか騎士団員たちにちやほやされているという。
(面白くないわ……)
自分の可憐さと悲劇性を引き立てるための「悪役」が、自分より幸せそうにしているなど、断じて許せることではなかった。
リリアナは、可憐な瞳をうるませると、隣で書類に目を通していた婚約者、エドワード王太子に甘えるように寄り添った。
「エドワード様……。マリアンさんの噂、わたくし、耳にいたしましたわ」
「ん? ああ、何か店をやっているそうだな」
エドワードは、気のない返事を返す。あの日以来、彼はマリアンのことを意識的に考えないようにしていた。
「わたくし、心配で……。わたくしたちのせいで、マリアンさんが思いつめて、何かおかしなことを始めてしまったのではないでしょうか……? もしよろしければ、一度、様子を見に行ってみませんか?」
その健気な提案に、エドワードは心を動かされた。彼自身、マリアンのことが少しは気になっていたのも事実だった。
「……そうだな。わかった。お忍びで、少しだけ様子を見に行ってみよう」
リリアナは、内心でほくそ笑みながら、エドワードの腕にぎゅっとしがみついた。
◇
カラン。
店のベルが鳴り、フードで深く顔を隠した男女二人連れが入ってきた。マリアンは一瞬で、その客が誰であるかを察したが、表情一つ変えなかった。
「いらっしゃいませ。お好きなお席へどうぞ」
プロの笑顔で出迎えると、二人は店の隅にある、一番目立たないテーブル席へと向かった。
店内の光景に、エドワードとリリアナは言葉を失っていた。
想像していたような、薄暗く、みすぼらしい店ではない。こぢんまりとはしているが、木の温もりが感じられる内装に、壁際には見たこともない奇妙で美しい機械が飾られている。そして何より、店全体が、コーヒーの芳しい香りと、幸せそうな客たちの笑顔で満たされていた。
その中心で、白いエプロンをきりりと締め、きびきびと働くマリアンの姿。
王宮で見ていた、常に完璧に着飾って、どこか近寄りがたい雰囲気をまとっていた彼女とは、まるで別人だった。今の彼女は、生き生きとした生命力に満ち溢れ、太陽のように輝いて見えた。
そして、エドワードはもう一つ、信じられないものを見た。
カウンターの隅の席。そこに、氷の騎士団長と恐れられるアレクシス・フォン・ヴァイスが、静かに座ってコーヒーカップを傾けている。
(なぜ、ヴァイス辺境伯家の……あの堅物が、こんな場所に?)
マリアンは、動揺する二人を気にも留めず、注文を取りにやってきた。
「ご注文は、お決まりでしょうか?」
「わたくしは、この一番上の……いちごのミルフィーユをいただくわ」
リリアナは、値踏みするような視線をマリアンに向けながら言った。
「……僕は、コーヒーを」
エドワードは、気まずさからマリアンの顔をまともに見ることができず、俯いたままかろうじてそれだけを口にした。
やがて運ばれてきたコーヒーを、エドワードは恐る恐る口にした。
「……っ!」
その瞬間、彼は目を見開いた。美味しい。今まで王宮で飲んでいたどんな高価なコーヒーよりも、比べ物にならないほど、複雑で、香り高く、そして心を落ち着かせる味がした。
これが、マリアンの……?
エドワードが衝撃を受けている間にも、マリアンは常連の騎士たちと、「また訓練をサボって甘いものを食べに来たの?」「ち、違います! 栄養補給です!」などと、気さくに軽口を交わしている。
その姿は、エドワードが知る、どの彼女よりも自然で、幸せそうだった。
胸が、ちくりと痛んだ。自分が彼女から奪ったものは、窮屈な王太子妃という立場だけだったのかもしれない。そして、彼女がその代わりに手に入れたものは、こんなにも温かく、輝かしいものだったのか。
後悔、ではない。だが、それに似た、ひどく居心地の悪い感情が、エドワードの心を支配した。
「……もう、帰りましょう、エドワード様」
そんなエドワードの心の揺れと、マリアンの成功が面白くないリリアナは、ケーキを半分も食べずにフォークを置いた。
「こんな庶民的なお店、たいしたことありませんでしたわ」
わざと聞こえるようにそう言い放ち、リリアナはエドワードの腕を引いて、逃げるように店を出ていった。
「……とんでもないお客様が来ましたねぇ」
後片付けをしながら、カイが呆れたように言う。
「どんなお客様も、大切なお客様よ」
マリアンは静かに微笑んでそう言ったが、その瞳の奥には、これから面倒なことが起こりそうだという、確かな予感が宿っていた。
その時、ずっと黙って成り行きを見ていたカウンターのアレクシスが、マリアンにだけ聞こえる、低い声で尋ねた。
「……何か、あったのか」
その無愛想な声に宿る、かすかな気遣いの色に、マリアンは少しだけ驚いて、彼の方を振り返った。
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