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「……で? まだいたの?」
私は呆れた声で言った。
場所は城のメイン廊下。
謁見の間から二人を叩き出した(物理)はずなのだが、ギルバート殿下とミナは、なぜかまだ城内に居座っていた。
「当然だ! 我々は外交使節として来ているのだぞ! あんな暴力的な追い出し方で帰れるわけがないだろう!」
殿下が整髪料で固めた髪を直しつつ、鼻息荒く主張する。
「それに、ローレライ! 貴様が魔王に洗脳されている可能性も捨てきれん。目が覚めるまで説得する義務が私にはある!」
「洗脳されてないってば。むしろ私が魔王を調教……あ、いや、治療してる側よ」
「調教だと!? やはり魔性の女め!」
話が通じない。
この男、自分の都合のいいようにしか世界を認識できないフィルターがかかっているらしい。
その横で、ミナがチラチラと私を見ている。
さっきの『蚊』扱いでプライドがズタズタになったはずだが、彼女の目はまだ死んでいない。
むしろ、逆転のチャンスを狙うハイエナのような光を宿している。
(……なんか企んでるわね、この子)
私が警戒した、その時だった。
ミナが突然、廊下の何もないところでつまずくフリをして、派手に転んだ。
「きゃあああああッ!!」
ドサッ!
わざとらしい音を立てて尻餅をつくミナ。
そして、即座に両手で顔を覆い、嘘泣きモードに突入した。
「ひ、ひどいですぅ……ローレライお姉様……! 何もそこまでしなくても……!」
「は?」
私はポケットに手を突っ込んだまま、棒立ちで見下ろした。
指一本触れていない。
距離も3メートルは離れている。
「な、なんだと!?」
殿下が即座に反応する。
「ミナ! どうした! 何をされたんだ!」
「うぅ……グスン……。ローレライお姉様が……すれ違いざまに、『邪魔よ、泥棒猫』って耳元で怒鳴って、突き飛ばしたんですぅ……!」
ミナが震える指で私を指差す。
「鼓膜が……鼓膜が破れそうですぅ……痛いぃ……」
「なんと……! ローレライ、貴様! 反省の色なしか!」
殿下が私を睨みつける。
「か弱いミナに暴力を振るうとは! やはり貴様は根っからの悪女だ! 魔王の力など借りずとも、その性根が腐っている!」
(……出たよ、冤罪パート2)
私はため息をついた。
王宮での婚約破棄劇の再演だ。
あの時は黙って耐えるしかなかった。
反論すればするほど、悪者扱いされたから。
「弁解してみろ! それとも、また図星で黙り込むか!」
殿下が勝ち誇ったように叫ぶ。
ミナも指の隙間から、ニヤリと嘲笑うような視線を送ってくる。
(ここで私が怒鳴れば、余計に『乱暴な女』のレッテルが貼られる……そう計算してるわけね)
浅はかだ。
あまりに浅はかすぎる。
私はやれやれと首を振り、指を鳴らした。
「クラウス、解説お願い」
「……あ、ああ。任せろ」
廊下の角から、クラウスがぬっと現れた。
彼は手に持っていた書類をセバスチャンに預け、倒れているミナの元へと歩み寄った。
「ま、魔王公爵……!」
殿下が身構える。
「見ただろう! 君が飼っている狂犬が、私のミナを傷つけたのだ! 責任を取ってもらおうか!」
クラウスは殿下を無視し、無表情でミナを見下ろした。
そして、冷静沈着なトーンで言った。
「……おい、女」
「は、はいぃ……? 痛いですぅ……」
「お前、今『ローレライに耳元で怒鳴られた』と言ったな?」
「そ、そうですぅ。すっごく大きな声で……」
「嘘をつくな」
クラウスがバッサリと切り捨てた。
「は……?」
「いいか、よく聞け。もしローレライが、至近距離でお前に向かって本気で怒鳴ったとしたら」
クラウスは私のほうを指差した。
「お前の頭部は、今の形を保っていない」
「へ?」
ミナがポカンとする。
「俺の試算では、彼女の声圧をゼロ距離で受けた場合、人間の鼓膜は瞬時に破裂し、三半規管は破壊され、眼球が飛び出し、最悪の場合は脳震盪で即死する」
クラウスは真顔で、恐ろしいシミュレーション結果を淡々と述べた。
「なのに、お前はどうだ。鼓膜から出血もしていないし、髪型も崩れていない。壁に叩きつけられた形跡もない」
クラウスは廊下の壁をコンコンと叩いた。
「見ろ。壁にヒビ一つ入っていないだろう。彼女が本気を出せば、この程度の壁など紙屑のように吹き飛ぶ」
「そ、それは……」
「つまり、物理的にありえないのだ。彼女が叫んで、お前が『無事』であるはずがない」
完全論破である。
私の『声』の威力を誰よりも(被害者として)知っているクラウスだからこその、説得力ある証言だった。
「そ、そうですよ!」
後ろに控えていたセバスチャンも加勢する。
「ローレライ様の『お叱り』を受けた際、私ども使用人は毎回死を覚悟しております! 壺は割れ、窓は砕け、シャンデリアが揺れるのです! ミナ様のように可愛らしく尻餅をつくだけで済むはずがございません!」
「そ、そうだそうだ!」
メイドたちも口々に叫ぶ。
「ローレライ様のシャウトは、もっとこう、魂に来るんです!」
「生半可な声量じゃありません!」
「あんなの、ローレライ様の全力の1%も出てないわ!」
……なんか、擁護されてるんだか、化け物扱いされてるんだか微妙なラインだけど。
まあ、結果オーライだ。
「な、なんなんだ貴様らは……!」
殿下が狼狽える。
「集団でローレライを庇うつもりか! 常識的に考えて、声で人が死ぬわけがないだろう!」
「常識? ギルバート王子、あんたはこの城に来て何を見てたの?」
私は一歩前に出た。
「窓ガラスが割れたの見たでしょ? 熊が空を飛んだ話も聞いたでしょ? 私の声はね、あんたの知ってる『可愛いおしゃべり』とは次元が違うのよ」
私はミナを見下ろした。
彼女は顔を青ざめさせ、引きつった笑みを浮かべている。
「ミナさん。いじめられたって嘘をつくなら、もっとリアリティを持たせなさいよ」
私はニヤリと笑った。
「例えば、自分で服をビリビリに破いて、鼻血を出して、白目を剥いて倒れるとかね。そうすれば、少しは信憑性が出たかもしれないわよ?」
「ひっ……!」
「次やる時は、もっと命がけで演技しなさい。……じゃないと、私が『実演』してあげるわよ? 本当の『怒鳴り声』がどんなものか」
私は深く息を吸い込むフリをした。
「い、いやぁぁぁぁっ!!」
ミナは悲鳴を上げて飛び退き、殿下の背後に隠れた。
その動きは素早く、とても怪我をしているようには見えない。
「……足、治ったみたいだな」
クラウスが冷ややかに指摘した。
「あっ……」
ミナが自分の足を見て固まる。
「くっ……! ミナ、大丈夫か! やはりここは危険だ! 一度出直そう!」
殿下はバツが悪そうに咳払いをして、ミナの肩を抱いた。
「ローレライ! 今日は引くが、私は諦めんぞ! 貴様が正気を取り戻すまで、何度でも来るからな!」
「帰れって言ってんでしょ! 学習機能ないの!?」
「フン! 行くぞミナ!」
二人は逃げるように廊下を去っていった。
その背中は、来た時よりもだいぶ小さく見えた。
「……やれやれ」
私は大きく伸びをした。
「手間かけさせたわね、クラウス。ありがとう」
「礼には及ばん。事実を述べただけだ」
クラウスは私の喉元をじっと見た。
「それにしても……あんな貧弱な演技で君を陥れようとは。君の声の『価値』を理解していない証拠だ」
彼は不満そうに呟く。
「君の声は凶器であり、芸術だ。あのような三文芝居の小道具に使われていいものではない」
「芸術って……。まあ、凶器なのは認めるけど」
「自信を持て。君のデスメタルは、俺の耳鳴りを消す唯一の音だ。……世界で一番、価値のある音だ」
クラウスは私の手を取り、そっと口付けた。
まただ。
この男、さらっとキザなことをしてくる。
「……はいはい。わかったから、離して」
私は顔を背けた。
心臓が少し早鐘を打っているのは、さっきの騒動の興奮のせいだ。
絶対にそうだ。
「さて、邪魔者も消えたし……夕食のメニューでも考えましょうか」
「ああ。今日は喉に良いコラーゲンたっぷりの鍋にしよう」
「また? 太るわよ……」
平和な日常が戻ってくる。
しかし、私は知っていた。
あのミナが、このままで終わるはずがないことを。
彼女の目は、まだ諦めていなかった。
きっと次は、もっと陰湿で、大規模な嫌がらせを仕掛けてくるに違いない。
(……上等よ)
私は廊下の窓に映る自分の顔に向かって微笑んだ。
売られた喧嘩は、倍の音量で買い取る。
それが『叫び屋』ローレライの流儀なのだから。
私は呆れた声で言った。
場所は城のメイン廊下。
謁見の間から二人を叩き出した(物理)はずなのだが、ギルバート殿下とミナは、なぜかまだ城内に居座っていた。
「当然だ! 我々は外交使節として来ているのだぞ! あんな暴力的な追い出し方で帰れるわけがないだろう!」
殿下が整髪料で固めた髪を直しつつ、鼻息荒く主張する。
「それに、ローレライ! 貴様が魔王に洗脳されている可能性も捨てきれん。目が覚めるまで説得する義務が私にはある!」
「洗脳されてないってば。むしろ私が魔王を調教……あ、いや、治療してる側よ」
「調教だと!? やはり魔性の女め!」
話が通じない。
この男、自分の都合のいいようにしか世界を認識できないフィルターがかかっているらしい。
その横で、ミナがチラチラと私を見ている。
さっきの『蚊』扱いでプライドがズタズタになったはずだが、彼女の目はまだ死んでいない。
むしろ、逆転のチャンスを狙うハイエナのような光を宿している。
(……なんか企んでるわね、この子)
私が警戒した、その時だった。
ミナが突然、廊下の何もないところでつまずくフリをして、派手に転んだ。
「きゃあああああッ!!」
ドサッ!
わざとらしい音を立てて尻餅をつくミナ。
そして、即座に両手で顔を覆い、嘘泣きモードに突入した。
「ひ、ひどいですぅ……ローレライお姉様……! 何もそこまでしなくても……!」
「は?」
私はポケットに手を突っ込んだまま、棒立ちで見下ろした。
指一本触れていない。
距離も3メートルは離れている。
「な、なんだと!?」
殿下が即座に反応する。
「ミナ! どうした! 何をされたんだ!」
「うぅ……グスン……。ローレライお姉様が……すれ違いざまに、『邪魔よ、泥棒猫』って耳元で怒鳴って、突き飛ばしたんですぅ……!」
ミナが震える指で私を指差す。
「鼓膜が……鼓膜が破れそうですぅ……痛いぃ……」
「なんと……! ローレライ、貴様! 反省の色なしか!」
殿下が私を睨みつける。
「か弱いミナに暴力を振るうとは! やはり貴様は根っからの悪女だ! 魔王の力など借りずとも、その性根が腐っている!」
(……出たよ、冤罪パート2)
私はため息をついた。
王宮での婚約破棄劇の再演だ。
あの時は黙って耐えるしかなかった。
反論すればするほど、悪者扱いされたから。
「弁解してみろ! それとも、また図星で黙り込むか!」
殿下が勝ち誇ったように叫ぶ。
ミナも指の隙間から、ニヤリと嘲笑うような視線を送ってくる。
(ここで私が怒鳴れば、余計に『乱暴な女』のレッテルが貼られる……そう計算してるわけね)
浅はかだ。
あまりに浅はかすぎる。
私はやれやれと首を振り、指を鳴らした。
「クラウス、解説お願い」
「……あ、ああ。任せろ」
廊下の角から、クラウスがぬっと現れた。
彼は手に持っていた書類をセバスチャンに預け、倒れているミナの元へと歩み寄った。
「ま、魔王公爵……!」
殿下が身構える。
「見ただろう! 君が飼っている狂犬が、私のミナを傷つけたのだ! 責任を取ってもらおうか!」
クラウスは殿下を無視し、無表情でミナを見下ろした。
そして、冷静沈着なトーンで言った。
「……おい、女」
「は、はいぃ……? 痛いですぅ……」
「お前、今『ローレライに耳元で怒鳴られた』と言ったな?」
「そ、そうですぅ。すっごく大きな声で……」
「嘘をつくな」
クラウスがバッサリと切り捨てた。
「は……?」
「いいか、よく聞け。もしローレライが、至近距離でお前に向かって本気で怒鳴ったとしたら」
クラウスは私のほうを指差した。
「お前の頭部は、今の形を保っていない」
「へ?」
ミナがポカンとする。
「俺の試算では、彼女の声圧をゼロ距離で受けた場合、人間の鼓膜は瞬時に破裂し、三半規管は破壊され、眼球が飛び出し、最悪の場合は脳震盪で即死する」
クラウスは真顔で、恐ろしいシミュレーション結果を淡々と述べた。
「なのに、お前はどうだ。鼓膜から出血もしていないし、髪型も崩れていない。壁に叩きつけられた形跡もない」
クラウスは廊下の壁をコンコンと叩いた。
「見ろ。壁にヒビ一つ入っていないだろう。彼女が本気を出せば、この程度の壁など紙屑のように吹き飛ぶ」
「そ、それは……」
「つまり、物理的にありえないのだ。彼女が叫んで、お前が『無事』であるはずがない」
完全論破である。
私の『声』の威力を誰よりも(被害者として)知っているクラウスだからこその、説得力ある証言だった。
「そ、そうですよ!」
後ろに控えていたセバスチャンも加勢する。
「ローレライ様の『お叱り』を受けた際、私ども使用人は毎回死を覚悟しております! 壺は割れ、窓は砕け、シャンデリアが揺れるのです! ミナ様のように可愛らしく尻餅をつくだけで済むはずがございません!」
「そ、そうだそうだ!」
メイドたちも口々に叫ぶ。
「ローレライ様のシャウトは、もっとこう、魂に来るんです!」
「生半可な声量じゃありません!」
「あんなの、ローレライ様の全力の1%も出てないわ!」
……なんか、擁護されてるんだか、化け物扱いされてるんだか微妙なラインだけど。
まあ、結果オーライだ。
「な、なんなんだ貴様らは……!」
殿下が狼狽える。
「集団でローレライを庇うつもりか! 常識的に考えて、声で人が死ぬわけがないだろう!」
「常識? ギルバート王子、あんたはこの城に来て何を見てたの?」
私は一歩前に出た。
「窓ガラスが割れたの見たでしょ? 熊が空を飛んだ話も聞いたでしょ? 私の声はね、あんたの知ってる『可愛いおしゃべり』とは次元が違うのよ」
私はミナを見下ろした。
彼女は顔を青ざめさせ、引きつった笑みを浮かべている。
「ミナさん。いじめられたって嘘をつくなら、もっとリアリティを持たせなさいよ」
私はニヤリと笑った。
「例えば、自分で服をビリビリに破いて、鼻血を出して、白目を剥いて倒れるとかね。そうすれば、少しは信憑性が出たかもしれないわよ?」
「ひっ……!」
「次やる時は、もっと命がけで演技しなさい。……じゃないと、私が『実演』してあげるわよ? 本当の『怒鳴り声』がどんなものか」
私は深く息を吸い込むフリをした。
「い、いやぁぁぁぁっ!!」
ミナは悲鳴を上げて飛び退き、殿下の背後に隠れた。
その動きは素早く、とても怪我をしているようには見えない。
「……足、治ったみたいだな」
クラウスが冷ややかに指摘した。
「あっ……」
ミナが自分の足を見て固まる。
「くっ……! ミナ、大丈夫か! やはりここは危険だ! 一度出直そう!」
殿下はバツが悪そうに咳払いをして、ミナの肩を抱いた。
「ローレライ! 今日は引くが、私は諦めんぞ! 貴様が正気を取り戻すまで、何度でも来るからな!」
「帰れって言ってんでしょ! 学習機能ないの!?」
「フン! 行くぞミナ!」
二人は逃げるように廊下を去っていった。
その背中は、来た時よりもだいぶ小さく見えた。
「……やれやれ」
私は大きく伸びをした。
「手間かけさせたわね、クラウス。ありがとう」
「礼には及ばん。事実を述べただけだ」
クラウスは私の喉元をじっと見た。
「それにしても……あんな貧弱な演技で君を陥れようとは。君の声の『価値』を理解していない証拠だ」
彼は不満そうに呟く。
「君の声は凶器であり、芸術だ。あのような三文芝居の小道具に使われていいものではない」
「芸術って……。まあ、凶器なのは認めるけど」
「自信を持て。君のデスメタルは、俺の耳鳴りを消す唯一の音だ。……世界で一番、価値のある音だ」
クラウスは私の手を取り、そっと口付けた。
まただ。
この男、さらっとキザなことをしてくる。
「……はいはい。わかったから、離して」
私は顔を背けた。
心臓が少し早鐘を打っているのは、さっきの騒動の興奮のせいだ。
絶対にそうだ。
「さて、邪魔者も消えたし……夕食のメニューでも考えましょうか」
「ああ。今日は喉に良いコラーゲンたっぷりの鍋にしよう」
「また? 太るわよ……」
平和な日常が戻ってくる。
しかし、私は知っていた。
あのミナが、このままで終わるはずがないことを。
彼女の目は、まだ諦めていなかった。
きっと次は、もっと陰湿で、大規模な嫌がらせを仕掛けてくるに違いない。
(……上等よ)
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