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「お待ちになって! 私の『スーパーデリシャス・マッシュルーム』様!」
私は、ドレスの裾が木の枝に引っかかるのも構わず、森の斜面を駆け上がっていた。
目指すは、あの大木の根元。
鮮やかな赤色に、純白の水玉模様が輝いている。
(ああ、なんて美しいフォルム…! 食べるのがもったいないくらいですわ!)
背後で、アラン様の怒声と、騎士たちの慌てた声が聞こえる。
「ルーシュ様! 戻りなさい!」
「隊長! 追います!」
「馬車を安全な場所に!」
緊迫したやり取りが聞こえてくるが、今の私には関係ない。
幻のキノコは、いつ魔獣に食べられてしまうかわからないのだ。
一刻を争う。
「見つけましたわ!」
ついに、私は目的のキノコの前までたどり着いた。
私は、すぐにポシェットから愛用の採取用ナイフと、標本用の布を取り出す。
「傷つけないように、丁寧に根元から…」
私が、慎重にナイフを土に入れようとした、その時だった。
ガサッ!
「動くな!」
鋭い声と共に、屈強な腕が私の体を拘束した。
…のではなく、私の体を庇うようにして、私とキノコの間に、氷の騎士様が立ちはだかった。
「アラン様!?」
彼は、私を背後に押しやりながら、冷たいアイスブルーの瞳で、キノコを…いや、キノコの周辺を睨みつけている。
その手は、すでに剣の柄にかけられていた。
「(キッ)…魔獣の気配は、ないか」
彼は、私を拘束…もとい、保護したまま、周囲の気配を探っている。
「アラン様! 危ないですわ! そのキノコに触れては!」
「…やはり毒キノコか」
アラン様が、心底うんざりしたような声を出す。
「違いますわ! 幻の『スーパーデリシャス・マッシュルーム』ですの! 触れると、幸せすぎて記憶が飛ぶと文献に…」
「…それは、ただの『オオワライタケ』の近縁種だ」
「え?」
アラン様は、はぁ、と深いため息をつくと、私から腕を離した。
「辺境では、家畜がこれを誤食し、三日三晩、あらぬ方向へ走り続けて谷に落ちる、という事故が多発している」
「…………え」
「別名『地獄への片道切符(ハッピーテイスト)』と呼ばれている」
「じ、地獄への…」
私の知識では『スーパーデリシャス・マッシュルーム』だったのに。
文献が古すぎたのだろうか。
「…ルーシュ嬢」
アラン様が、氷の瞳で、私をジロリと見下ろす。
「わたくしの、眉間の皺のために…」
「二度と、走行中の馬車から飛び降りるな」
「は、はい…」
「いいですか。二度と、です」
「(コクコク)」
私は、彼の有無を言わせぬ迫力に、ただ頷くことしかできなかった。
氷の騎士様の「圧」が、想像以上だった。
「…行くぞ。護衛たちが心配している」
アラン様は、それだけ言うと、私に背を向けた。
私は、採取するはずだったキノコに、そっと手を合わせる。
(危うく、わたくしがハッピーテイストで谷底でしたわね…)
「ルーシュ様! ご無事ですか!」
馬車に戻ると、護衛の騎士たちが、心底ほっとした顔で駆け寄ってきた。
私は「お騒がせしましたわ…」と、悪役令嬢(志望)にあるまじき、しおらしい態度で頭を下げるしかなかった。
「…隊長。お疲れ様です」
「…ああ。胃が痛い」
騎士とアラン様の、そんな囁きが聞こえた気がした。
その一件以来、私は馬車の中で、借りてきた猫のようにおとなしくなった。
…わけではなく、アラン様の監視が、物理的に厳しくなった。
「アラン様、少し窓を開けても…」
「却下します。また何か見つけて飛び出されては困る」
「うっ…」
こうして、私の薬草採取計画は完全に頓挫し、私たちはただひたすらに辺境を目指した。
そして、例の騒動から、さらに五日が過ぎた日のこと。
「…ルーシュ様。起きてください」
「ん…あと五分…」
「到着しました。ここが、あなたの謹慎先です」
「!」
その言葉で、私は完全に覚醒した。
馬車が、ゆっくりと停止する。
私は、勢いよく扉を開けた。(アラン様が開けるのを待たずに)
「ここが…ここが、わたくしの…!」
目の前に広がっていたのは、まさに「荒れ地」だった。
王都のような華やかさとは、まったく無縁の世界。
建物は、古びた石造りの館が一軒と、小さな集落がいくつか見えるだけ。
土地は痩せており、乾いた風が、まばらに生えた背の低い草を揺らしている。
「(ゴクリ…)」
馬車の周りには、数名の領民らしき人々が、恐る恐る、といった様子で集まっていた。
皆、王都の貴族たちとは違い、日焼けし、質素だが頑丈な服を着ている。
彼らは、派手な公爵家の馬車と、そこから降りてきた私(派手なドレス)を、遠巻きに眺めている。
「ようこそ、クライスト辺境領へ。…そして、ここがあなたの『住居』です」
アラン様が、馬車から降り立ち、目の前の古びた館を指し示した。
彼の本拠地である辺境伯の館はここではなく、ここはいわゆる「別館」あるいは「元・砦」のような場所らしかった。
「……」
アラン様は、私が、このあまりにも荒涼とした風景を見て、ショックを受けるとでも思っているのだろう。
領民たちも「王都のお嬢様が、こんな場所に…」と、同情的な目で見ているのがわかる。
だが、私は。
私は、その荒れ果てた大地を、ゆっくりと見渡した。
そして、すぅっと息を吸い込む。
「素晴らしいですわ!」
「「「…………は?」」」
アラン様と、領民たちの声が、綺麗にハモった。
「素晴らしい! なんて素晴らしい土地なのでしょう!」
私は、もう我慢できなかった。
ドレスの裾が汚れるのも構わず、その乾いた大地に駆け寄る!
「見てくださいまし、アラン様!」
私は、地面にしゃがみ込み、興奮で声を震わせた。
「これは『鉄錆ゴケ』ですわ! 王都の薬問屋では、金貨一枚で取引される止血剤の原料です!」
「えっ」
「そして、あちら! あの岩陰に生えているのは『北風草』! 慢性的な関節痛に効く、貴重な薬草ですわ!」
私は、次から次へと視界に飛び込んでくる「お宝」に、夢中になった。
「あっちには『イワオトシのフン(乾燥)』が!」
「あそこには『月見ミミズ(の抜け殻)』が!」
「すごい! すごいですわ! ここは…ここは、素材の宝庫ですわ!」
王都の整備された庭園では、決して見ることのできない、野生の、ありのままの薬草たちが、私を歓迎している!
「(ポカン…)」
アラン様は、その氷の仮面を完全に崩壊させ、唖然とした顔で私を見ている。
領民たちに至っては「今度のお嬢様は、コケとフンがお好き…?」「北風草なんて、そこら中に生えてる雑草だが…」と、完全に引いている。
「ああ、忙しくなりますわ! まずは、あの丘一帯を薬草園にして…」
私は、土まみれの手で、高らかに宣言した。
「わたくしの、第二の人生…スローライフの始まりですわ!」
「…ルーシュ様」
アラン様が、ぐらり、とよろめきながら、こめかみを強く押さえた。
「頼むから、まずは館に入ってくれ…。胃が、痛い…」
氷の騎士様の、心の底からの呻き声が、辺境の乾いた風に、虚しく消えていった。
私は、ドレスの裾が木の枝に引っかかるのも構わず、森の斜面を駆け上がっていた。
目指すは、あの大木の根元。
鮮やかな赤色に、純白の水玉模様が輝いている。
(ああ、なんて美しいフォルム…! 食べるのがもったいないくらいですわ!)
背後で、アラン様の怒声と、騎士たちの慌てた声が聞こえる。
「ルーシュ様! 戻りなさい!」
「隊長! 追います!」
「馬車を安全な場所に!」
緊迫したやり取りが聞こえてくるが、今の私には関係ない。
幻のキノコは、いつ魔獣に食べられてしまうかわからないのだ。
一刻を争う。
「見つけましたわ!」
ついに、私は目的のキノコの前までたどり着いた。
私は、すぐにポシェットから愛用の採取用ナイフと、標本用の布を取り出す。
「傷つけないように、丁寧に根元から…」
私が、慎重にナイフを土に入れようとした、その時だった。
ガサッ!
「動くな!」
鋭い声と共に、屈強な腕が私の体を拘束した。
…のではなく、私の体を庇うようにして、私とキノコの間に、氷の騎士様が立ちはだかった。
「アラン様!?」
彼は、私を背後に押しやりながら、冷たいアイスブルーの瞳で、キノコを…いや、キノコの周辺を睨みつけている。
その手は、すでに剣の柄にかけられていた。
「(キッ)…魔獣の気配は、ないか」
彼は、私を拘束…もとい、保護したまま、周囲の気配を探っている。
「アラン様! 危ないですわ! そのキノコに触れては!」
「…やはり毒キノコか」
アラン様が、心底うんざりしたような声を出す。
「違いますわ! 幻の『スーパーデリシャス・マッシュルーム』ですの! 触れると、幸せすぎて記憶が飛ぶと文献に…」
「…それは、ただの『オオワライタケ』の近縁種だ」
「え?」
アラン様は、はぁ、と深いため息をつくと、私から腕を離した。
「辺境では、家畜がこれを誤食し、三日三晩、あらぬ方向へ走り続けて谷に落ちる、という事故が多発している」
「…………え」
「別名『地獄への片道切符(ハッピーテイスト)』と呼ばれている」
「じ、地獄への…」
私の知識では『スーパーデリシャス・マッシュルーム』だったのに。
文献が古すぎたのだろうか。
「…ルーシュ嬢」
アラン様が、氷の瞳で、私をジロリと見下ろす。
「わたくしの、眉間の皺のために…」
「二度と、走行中の馬車から飛び降りるな」
「は、はい…」
「いいですか。二度と、です」
「(コクコク)」
私は、彼の有無を言わせぬ迫力に、ただ頷くことしかできなかった。
氷の騎士様の「圧」が、想像以上だった。
「…行くぞ。護衛たちが心配している」
アラン様は、それだけ言うと、私に背を向けた。
私は、採取するはずだったキノコに、そっと手を合わせる。
(危うく、わたくしがハッピーテイストで谷底でしたわね…)
「ルーシュ様! ご無事ですか!」
馬車に戻ると、護衛の騎士たちが、心底ほっとした顔で駆け寄ってきた。
私は「お騒がせしましたわ…」と、悪役令嬢(志望)にあるまじき、しおらしい態度で頭を下げるしかなかった。
「…隊長。お疲れ様です」
「…ああ。胃が痛い」
騎士とアラン様の、そんな囁きが聞こえた気がした。
その一件以来、私は馬車の中で、借りてきた猫のようにおとなしくなった。
…わけではなく、アラン様の監視が、物理的に厳しくなった。
「アラン様、少し窓を開けても…」
「却下します。また何か見つけて飛び出されては困る」
「うっ…」
こうして、私の薬草採取計画は完全に頓挫し、私たちはただひたすらに辺境を目指した。
そして、例の騒動から、さらに五日が過ぎた日のこと。
「…ルーシュ様。起きてください」
「ん…あと五分…」
「到着しました。ここが、あなたの謹慎先です」
「!」
その言葉で、私は完全に覚醒した。
馬車が、ゆっくりと停止する。
私は、勢いよく扉を開けた。(アラン様が開けるのを待たずに)
「ここが…ここが、わたくしの…!」
目の前に広がっていたのは、まさに「荒れ地」だった。
王都のような華やかさとは、まったく無縁の世界。
建物は、古びた石造りの館が一軒と、小さな集落がいくつか見えるだけ。
土地は痩せており、乾いた風が、まばらに生えた背の低い草を揺らしている。
「(ゴクリ…)」
馬車の周りには、数名の領民らしき人々が、恐る恐る、といった様子で集まっていた。
皆、王都の貴族たちとは違い、日焼けし、質素だが頑丈な服を着ている。
彼らは、派手な公爵家の馬車と、そこから降りてきた私(派手なドレス)を、遠巻きに眺めている。
「ようこそ、クライスト辺境領へ。…そして、ここがあなたの『住居』です」
アラン様が、馬車から降り立ち、目の前の古びた館を指し示した。
彼の本拠地である辺境伯の館はここではなく、ここはいわゆる「別館」あるいは「元・砦」のような場所らしかった。
「……」
アラン様は、私が、このあまりにも荒涼とした風景を見て、ショックを受けるとでも思っているのだろう。
領民たちも「王都のお嬢様が、こんな場所に…」と、同情的な目で見ているのがわかる。
だが、私は。
私は、その荒れ果てた大地を、ゆっくりと見渡した。
そして、すぅっと息を吸い込む。
「素晴らしいですわ!」
「「「…………は?」」」
アラン様と、領民たちの声が、綺麗にハモった。
「素晴らしい! なんて素晴らしい土地なのでしょう!」
私は、もう我慢できなかった。
ドレスの裾が汚れるのも構わず、その乾いた大地に駆け寄る!
「見てくださいまし、アラン様!」
私は、地面にしゃがみ込み、興奮で声を震わせた。
「これは『鉄錆ゴケ』ですわ! 王都の薬問屋では、金貨一枚で取引される止血剤の原料です!」
「えっ」
「そして、あちら! あの岩陰に生えているのは『北風草』! 慢性的な関節痛に効く、貴重な薬草ですわ!」
私は、次から次へと視界に飛び込んでくる「お宝」に、夢中になった。
「あっちには『イワオトシのフン(乾燥)』が!」
「あそこには『月見ミミズ(の抜け殻)』が!」
「すごい! すごいですわ! ここは…ここは、素材の宝庫ですわ!」
王都の整備された庭園では、決して見ることのできない、野生の、ありのままの薬草たちが、私を歓迎している!
「(ポカン…)」
アラン様は、その氷の仮面を完全に崩壊させ、唖然とした顔で私を見ている。
領民たちに至っては「今度のお嬢様は、コケとフンがお好き…?」「北風草なんて、そこら中に生えてる雑草だが…」と、完全に引いている。
「ああ、忙しくなりますわ! まずは、あの丘一帯を薬草園にして…」
私は、土まみれの手で、高らかに宣言した。
「わたくしの、第二の人生…スローライフの始まりですわ!」
「…ルーシュ様」
アラン様が、ぐらり、とよろめきながら、こめかみを強く押さえた。
「頼むから、まずは館に入ってくれ…。胃が、痛い…」
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