チートな親子と変な仲間たち

ais

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夫婦水入らず

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石化を解くには神やそういう力が必要だとは聞かされるまで思いもつかなかった。
王国の駐屯兵は一つの場所に留まらず人が生きる各地へ交代しながら異動する。文化と情報の発信や囚人・逃走犯罪者の情報共有もあるし、馴れ合い賄賂が発生しない為にもある。

つまり駐屯兵は世界での情報に強いのだ。マリーとアキヤが駐屯兵に情報を頼むのは正解だった。

石化を解除する杖が存在するという話に目から鱗が落ちる思いだった。物理的な道具や薬を探し求めていたが、杖に宿る神の恩恵を利用するとは思いもよらなかった。

ただ、取得は難しくファーブニルという竜が守る遺跡にあるという。

「あなたどうしましょう?」
「まぁやらないといけない… かな…」
夫婦はこの世界では老齢にあり、冒険をするならそう時間はないと感じ杖の取得に向けて用意を始めるのだった。
杖の名前はアスクレピオスの杖と言う。2人の足では3年でたどり着く場所にある。

夜、村の皆にしばらく家を開ける事や畑の権利を友人に譲渡する事を伝えた。もしアスクレピオスの杖を入手出来れば王妃を助け恩寵を得てここに戻る事はないだろう。村の友人は泣いてマリーてアキヤとの別れを嘆いた。

全てを手放し路銀の足しにして深夜に皆に見つからずに家を出た。村から街道までの道の回りに畑が広がる。
その自分達が手塩にかけて育てた野菜を淋しそうにアキヤが目ながら歩む。
「ごめんね子供をもうけれなくて。子供が出来ていたらここが帰る場所になったのかもしるはない」
マリーの謝罪にアキヤが一瞬驚くがシワがたくさん増えた顔をグニャリと笑顔にする
「マリー私の愛はこれからもマリーだけさ。マリーがいてくれるなら子供なんて些細な事さ」

マリーは涙する。必ずアキヤと笑える日をまた送りたいと泣き笑いを浮かべるが声にならない。
アキヤは優しくマリーの肩を抱き寄せさすり、2人の旅が始まった。

マリーとアキヤの地球からの知識で街道も整備されている。ローマンコンクリートよりは柔いがコンクリートの道路さえ場所的にはある。村で長く生きてきて毎日を過ごしていたマリーとアキヤは記憶にあったこの世界での旅の不便さが大分と変わった事に驚いた。

ただ未開の地はまだまだ点在し、ファーブニルや魔物がまだまだ人間に比べて多くの数を占めている。技術や知恵と団結により人間は優位に立っているのだ。

森や山々を進むのを覚悟していた2人だが容易な旅に
マリーは夫が自分に着いて来れるのか?
アキヤは老齢の妻が道中で倒れないか?
とお互いチグハグの心配をしていたので安心をした。

アキヤはマリーを村で待たせておきたかったのだが、マリーの攻撃魔法技術を一度見ていたアキヤはファーブニルとの戦いがあった時には役に立つと言うマリーの言葉に唸りながらうなずくしか出来なかった。

老齢夫婦の旅は人に気遣われながらおよそ一年という短い時間でファーブニルのいる森にたどり着いた。
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