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解放
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「はい?何ですって?」
イチはクリティカルブラストのリーダーの言葉に耳を疑う。
「ジャマだから早く消えろと言ったのよ! オマエのような無能なガキが討伐に加わっていたと記録に残したくないねよね! 」
鼻をつまむ動作をしながらバネットがイチを侮蔑する。
「しかし、私もクエスト15回を証明しないといけないんですが… 」
ここで怒っては今までが無駄になるとイチは拳を握りしめ悔しさに耐える。
「分かってるよ… ホラ」
リーダーが雨に濡れた紙をクシャッとわざと握りイチの足元に投げる。
「ギルドでワイバーンの討伐クエストを受けた時に先に貰っておいたクエスト15回達成の証明書だ。って言っても最後のクエストはワイバーン討伐じゃなくて場所の護衛にしておいたからな!実際馬車に並んで歩いてるのも見られてるだろうし大丈夫だろう」
ニヤニヤ笑いながらリーダーは言う。なるほど馬車に乗せなかったのはそういう事かと狡っ辛い理由付けにイラつく。
「早く行けよ」
「行って行って」
「消えろ」
「嫌だわあなたワイバーンの素材のおこぼれが欲しいの?ダメよ」
その言葉をクエスト15回達成証明書を拾いながら聞いて逃げるようにイチは岩山を降りを始めた。
ーーーやっと終わった
イチは安堵からか軽やかに岩山を降り終わり馬車の御者に挨拶をして町に向けて走り出した。
走りながら風魔法で雨に濡れたクエスト15回達成証明書を乾かし内容を確認する
ーーー確かに!
カーリースターの時にクエスト15回達成証明書を見ていたので書類の不備はないと確認できる。大丈夫だと分かるとやっと笑顔になり「やった!」と声をあげた。
*****
岩山ではワイバーンの解体と素材の収納を終えていた。魔法や剣等で滅多刺しにしたのでワイバーンの素材には痛みが多いがそれでも十分な金額で買い取ってもらえるだろうとクリティカルブラストは顔を見合わせてニンマリする。
「しかしあの小僧逃げるように帰りましたね」
「よほど悔しかったんでしょ?ウフフ」
その場を去った少年の事をまだ噂をしながら下山を始めるのだが、ワッと声を出してまず前衛2人が雨に濡れた岩で滑り滑落する。
駆けよろうとするバネットはその場で足を滑らせ顔面から勢いよく地面に叩きつけられた。
バネットは顔から血をダラダラ流し持ち歩いていたポーションを破損させ、前衛2人はリーダーは助骨と右腕を折り右腕皮膚には大きな範囲で創傷を負う。
騎士ビリーは鎧が体を守るが美しい顔一面にズルっと擦過傷を負う。
ヨロヨロと全員が合流し何時間もかけて昨夜に野営していた場所までたどり着くと馬車の御者はメンバーを見て驚きすぐに休める場所を馬車内に用意する。
クリティカルブラスト回復員のバネットは魔道具と薬を担当するのだが賢者マリーが開発して世界に広めたポーションで回復をするタイプで治癒技術はあるが回復魔法に優れていない。
しかもほぼ全てのポーションを難敵だと思ったワイバーン戦に持ち出しており先程の転倒で破損し失う。
馬車に残していたポーションで何とか骨折をしているリーダーは治せたがビリーとバネットは町まで回復は出来ない事になる。
せめて暖かい物を食べたいのたがイチがいないので普通の冒険者が持ち歩く干し肉と保存パン(乾パン)しかない。雨で濡れ体温が下がりまともな栄養を得れないメンバーは
「なんでこんな事に」
と泣き言を言いながら馬車の御者に頼みすぐに町まで帰る事にした。
帰る道中に道すがらイチを見つけたら文句でも言って狩をさせ暖かいご飯にありつこうとも思っていたが、帰りは数時間毎に魔物と遭遇。
ワイバーン討伐に行く途中はイチが討伐していたので気付かなかったが大型の魔物が何度も立ち塞がる。
馬車を置いて逃げるも出来ないので疲弊を重ねながらも倒して行く。
やっとセレファイスの町に戻れた頃にはバネットとビリーの美しかった顔の傷は真皮まで到達していて馬車での帰途数日で定着し並みの回復魔法やポーションでは治らないようになっていた。
イチのサポートに今だに気付かないクリティカルブラストのメンバーはどんよりとした気分でギルドの受付にワイバーン討伐達成を報告に行くのだった。
顔の傷を治すには大金を使い司教や治療院に行き特級の回復魔法か薬を使わなくてはならない。
持ち合わせでは幾分か不安がある為、クリティカルブラストはすぐに森を荒らすワイバーン討伐の依頼を見つける。
「あんなに簡単にワイバーンを倒せたんだから大丈夫だろう」
「そうね私の顔とビリーの顔も治して欲しいのでお金が要りますからね」
うなずき合うメンバーは療養も少なくスグにワイバーン討伐を受ける。
今回のワイバーンはセレファイスの町から西に半日にある森を荒らしており林業が滞っていて王都からも優先して討伐をせよと補助金も出ていて倒せたら美味しい依頼となっていた。
倒せたら… だが。
メンバーはもうワイバーンを倒せる事を当然として得れるお金の使い道を話し合い浮かれていた。
「とりあえず私とビリーの顔を治してよ」
「頼む女にモテないのは辛いからな」
わかったわかったと爆笑などしていた。
イチはクリティカルブラストのリーダーの言葉に耳を疑う。
「ジャマだから早く消えろと言ったのよ! オマエのような無能なガキが討伐に加わっていたと記録に残したくないねよね! 」
鼻をつまむ動作をしながらバネットがイチを侮蔑する。
「しかし、私もクエスト15回を証明しないといけないんですが… 」
ここで怒っては今までが無駄になるとイチは拳を握りしめ悔しさに耐える。
「分かってるよ… ホラ」
リーダーが雨に濡れた紙をクシャッとわざと握りイチの足元に投げる。
「ギルドでワイバーンの討伐クエストを受けた時に先に貰っておいたクエスト15回達成の証明書だ。って言っても最後のクエストはワイバーン討伐じゃなくて場所の護衛にしておいたからな!実際馬車に並んで歩いてるのも見られてるだろうし大丈夫だろう」
ニヤニヤ笑いながらリーダーは言う。なるほど馬車に乗せなかったのはそういう事かと狡っ辛い理由付けにイラつく。
「早く行けよ」
「行って行って」
「消えろ」
「嫌だわあなたワイバーンの素材のおこぼれが欲しいの?ダメよ」
その言葉をクエスト15回達成証明書を拾いながら聞いて逃げるようにイチは岩山を降りを始めた。
ーーーやっと終わった
イチは安堵からか軽やかに岩山を降り終わり馬車の御者に挨拶をして町に向けて走り出した。
走りながら風魔法で雨に濡れたクエスト15回達成証明書を乾かし内容を確認する
ーーー確かに!
カーリースターの時にクエスト15回達成証明書を見ていたので書類の不備はないと確認できる。大丈夫だと分かるとやっと笑顔になり「やった!」と声をあげた。
*****
岩山ではワイバーンの解体と素材の収納を終えていた。魔法や剣等で滅多刺しにしたのでワイバーンの素材には痛みが多いがそれでも十分な金額で買い取ってもらえるだろうとクリティカルブラストは顔を見合わせてニンマリする。
「しかしあの小僧逃げるように帰りましたね」
「よほど悔しかったんでしょ?ウフフ」
その場を去った少年の事をまだ噂をしながら下山を始めるのだが、ワッと声を出してまず前衛2人が雨に濡れた岩で滑り滑落する。
駆けよろうとするバネットはその場で足を滑らせ顔面から勢いよく地面に叩きつけられた。
バネットは顔から血をダラダラ流し持ち歩いていたポーションを破損させ、前衛2人はリーダーは助骨と右腕を折り右腕皮膚には大きな範囲で創傷を負う。
騎士ビリーは鎧が体を守るが美しい顔一面にズルっと擦過傷を負う。
ヨロヨロと全員が合流し何時間もかけて昨夜に野営していた場所までたどり着くと馬車の御者はメンバーを見て驚きすぐに休める場所を馬車内に用意する。
クリティカルブラスト回復員のバネットは魔道具と薬を担当するのだが賢者マリーが開発して世界に広めたポーションで回復をするタイプで治癒技術はあるが回復魔法に優れていない。
しかもほぼ全てのポーションを難敵だと思ったワイバーン戦に持ち出しており先程の転倒で破損し失う。
馬車に残していたポーションで何とか骨折をしているリーダーは治せたがビリーとバネットは町まで回復は出来ない事になる。
せめて暖かい物を食べたいのたがイチがいないので普通の冒険者が持ち歩く干し肉と保存パン(乾パン)しかない。雨で濡れ体温が下がりまともな栄養を得れないメンバーは
「なんでこんな事に」
と泣き言を言いながら馬車の御者に頼みすぐに町まで帰る事にした。
帰る道中に道すがらイチを見つけたら文句でも言って狩をさせ暖かいご飯にありつこうとも思っていたが、帰りは数時間毎に魔物と遭遇。
ワイバーン討伐に行く途中はイチが討伐していたので気付かなかったが大型の魔物が何度も立ち塞がる。
馬車を置いて逃げるも出来ないので疲弊を重ねながらも倒して行く。
やっとセレファイスの町に戻れた頃にはバネットとビリーの美しかった顔の傷は真皮まで到達していて馬車での帰途数日で定着し並みの回復魔法やポーションでは治らないようになっていた。
イチのサポートに今だに気付かないクリティカルブラストのメンバーはどんよりとした気分でギルドの受付にワイバーン討伐達成を報告に行くのだった。
顔の傷を治すには大金を使い司教や治療院に行き特級の回復魔法か薬を使わなくてはならない。
持ち合わせでは幾分か不安がある為、クリティカルブラストはすぐに森を荒らすワイバーン討伐の依頼を見つける。
「あんなに簡単にワイバーンを倒せたんだから大丈夫だろう」
「そうね私の顔とビリーの顔も治して欲しいのでお金が要りますからね」
うなずき合うメンバーは療養も少なくスグにワイバーン討伐を受ける。
今回のワイバーンはセレファイスの町から西に半日にある森を荒らしており林業が滞っていて王都からも優先して討伐をせよと補助金も出ていて倒せたら美味しい依頼となっていた。
倒せたら… だが。
メンバーはもうワイバーンを倒せる事を当然として得れるお金の使い道を話し合い浮かれていた。
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