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第2話「悪役令嬢アリエルの始まり」
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何度目かの朝を迎えるたび、淡い期待をしてしまう。
……次こそ見慣れた自分の部屋で目を覚ますんじゃないか。
あるいは、白い雲が漂う天国にたどり着いているんじゃないか、と。
けれど現実は、いつも同じ。
目を開ければ、そこにあるのは私の部屋どころか、キングサイズは軽くあるであろう天蓋付きベッド。
薄絹のカーテンが風に揺れ、ふわりと花の香りを運んでくる。
シーツは驚くほどなめらかで、頬を撫でる感触に「高級ホテルかよ」と思わず突っ込みたくなる。
起き上がって見渡す部屋もまた、私の住んでいたマンション全体をすっぽり収められそうなくらい広い。
天井は高く、窓から射し込む朝の光が大理石の床を黒に輝かせる。
……広すぎて、静かすぎて。まるで世界に一人だけ取り残されたみたいな錯覚に陥る。
そんな非日常の中で、ぼんやりしていた『アリエル』という少女の記憶が、日に日に鮮やかに溶け込んでくる。
どうやらここは、日本ではない。私がこれまで読み耽ってきた異世界としか言いようのない場所だった。
アストリア王国。
そこに並び立つ三つの公爵家……そのひとつ、ラバー公爵家の令嬢アリエル。
私は、その身体に入り込んでしまったらしい。
俄かには信じがたいが、この世界には剣もあれば魔法もある。
三つの公爵家はそれぞれの分野で突出し、王家と並び『三本柱』と呼ばれてきたという。
剣の名門は王国最強の第一騎士団を率い、その武勇は千の兵に匹敵すると謳われる。
歴代の当主は戦場に立てば敵が怯むほどで、『王国の盾』として国境を守り抜いてきた。民からの信頼も厚く、『剣と共にある限り、我らは安泰』と囁かれるほどだ。
魔導の名門は王立魔導院をほぼ掌握し、理論や魔導具の開発を常に牽引してきた。
炎と氷を自在に操った大賢者、宮廷魔導士団の歴代団長。数えきれぬほどの逸材を輩出し、『王国の叡智』と畏れられている。
街の灯をともす魔導灯や転移陣など、生活を支える魔法の多くも彼らの成果だ。
そして……私が今いる、ラバー公爵家。
国が災害に見舞われても、この領地だけはなぜか無傷。むしろ逆境の中で収穫を増やすなど、常識では考えられない成果をあげ続けてきた。
その名にちなみ、人々は『神に愛されたクローバー家』と呼ぶ。
経済においては他家を圧倒し、金脈も鉱山も燃料も豊穣な土地もことごとく押さえている。
『クローバー家に逆らえば市場から干される』と商人たちは震え上がり、宮廷では『総資産は国王をも凌ぐ』と噂されるほどだ。
領地を訪れれば、豊作の穀倉や温泉が湧き出す土地に誰もが舌を巻く……らしい。
……らしい、というのは、全部噂。
実際のところ、この家の最大の特徴は『強運の家系』らしいのだ。
だが、運なんてどう検証するんだ?どう考えても迷信の域を出ないだろう。
なんだよ、強運って……
どうせ転生するなら、もっとわかりやすいチート能力にしてくれよ!
よりによって運って、地味すぎない!?
いやいや、もっと色々あるだろ!
レベルアップが止まらないとか、可愛い神様が溺愛してくれるとか、モンスター食ったら進化しまくるとか、世界最強の魔法使いになるとか……
あるいは現代知識で領地改革して、図書館の本を好き放題読み漁れるとかさ!
……まあ、無い物ねだりしたって仕方ない。
深いため息をつき、窓辺のふかふかのソファに腰を下ろす。
磨き上げられたガラスに映るのは、見惚れるほど整った顔立ちのアリエル。
金糸のような髪、宝石のような瞳。……どう見ても美少女。
こんな環境、こんな容姿。
……なのに。どうして婚約破棄なんてされてんだよ。
アリエルが婚約したのはわずか4歳のとき。
相手はヴェルナー侯爵家の嫡子、二歳年上のルシアン・ド・ヴェルナー。
本来なら王家と婚約してもおかしくない立場のはずだが、第一王子はすでに他公爵家の娘との婚約が内定していた……という噂のもと、侯爵家との縁組に落ち着いたらしい。
やがてアリエルが十三歳になる頃、家庭教師だけの教育から学園生活へと移る。
王立学園……高位の子息たちが寮で共に学び、人脈を育む場。ルシアンもそこに通っていた。
もっとも、学園とはいえ身分差は絶大だ。
王家に次ぐ公爵家の令嬢に、気安く話しかけられる同級生などいるはずもない。
入学して一年ほどは、ルシアンが気にかけて頻繁に訪れてくれたので、周囲からは『仲睦まじい』と見えていたに違いない。
だが二年目に入る頃から、徐々に彼の姿は遠のいていった。
三年目には、学園内で顔を合わせることすら稀に。
最初は『きっと忙しいんだ』と自分を納得させていたアリエル。
けれど、ある日ふと気づけば……彼の隣にはいつも可憐な少女がいて、その周囲には男子生徒たちの取り巻きまで。
「アリエル!」
「……ルシアン様。ご機嫌麗しく」
呼びかけに振り向くと、彼の隣には一人の少女が立っていた。
「紹介したいんだ。アリエルと同じ学年に昨年転入してきた、リリアナ・モンテ伯爵令嬢だ」
「初めまして。気軽にリリアナと呼んでください♡」
鈴を転がすような甘い声が、耳に柔らかく響く。
栗色の髪は軽く巻かれ、光を受けて艶やかに揺れた。
頬はほんのりと紅潮し、瞳も髪とよく似た柔らかな色合い。小柄な体に華奢な肩、可憐な笑顔……その印象は、まるで人形のように愛らしい。
ヒールを履けばルシアンと並んで立てるアリエルとは違い、彼女の身はずっと小さく、その存在は守られることを前提にしているかのように見えた。
そして……ルシアンの手が彼女の腰に自然に添えられているのを、アリエルは見逃さなかった。
「リリィは知らないことが多いから、アリエルが手を貸してくれると助かる」
「……アリエル・C・ラバーと申します。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
本来なら、伯爵家の令嬢が公爵家の令嬢より先に名乗るなどあってはならない。
それを咎めることもできず、しかもルシアンが当たり前のようにリリィと愛称で呼ぶ事実に、胸の奥がひやりと揺れた。
……振り返れば、このときからだろう。アリエルを取り巻く心無い噂や陰口が広まり始めたのは。
「聞いた?アリエル様のこと……」
「ルシアン様と親しくしている女生徒を叱責したらしいわよ」
「礼儀がなっていないとなじったって」
「魔法も剣も使えないくせに……」
「クローバー家だって、表には出せないことをしているんじゃない?」
廊下や中庭で交わされる囁き声が、少しずつ広がっていく。
いつしか学園では、誰もアリエルに気安く声をかけなくなった。
すれ違いざまに浴びせられる嘲笑。伏し目がちに通り過ぎる背中。
本来ならば不敬として罰されるべき態度も、アリエルは口を閉ざしたまま。
その沈黙は、彼らにとっては許しであり、憂さ晴らしの口実となった。
閉ざされた学園という空間が、生徒たちの感覚を鈍らせ、彼女を格好の標的にしていく。
それでも、公爵家の令嬢として、アリエルは決して俯かず、静かに耐え続けた。
その姿はかえって周囲の苛立ちを煽り、噂をさらに加速させる。
やがて季節は巡り、12月。
年に一度の『聖夜祭』が近づいていた。社交界さながらの夜会が学園の主催で開かれ、婚約者のいる者は必ず二人で参加するのが慣例とされている。
もちろんアリエルも例外ではない。
けれど、ここ最近ルシアンとはろくに言葉も交わせないままだった。
わずかな機会に呼び止め、ドレスの色だけでも相談しようとしたが、彼の瞳はどこか遠くを見ていて、心ここにあらずだった。
……次こそ見慣れた自分の部屋で目を覚ますんじゃないか。
あるいは、白い雲が漂う天国にたどり着いているんじゃないか、と。
けれど現実は、いつも同じ。
目を開ければ、そこにあるのは私の部屋どころか、キングサイズは軽くあるであろう天蓋付きベッド。
薄絹のカーテンが風に揺れ、ふわりと花の香りを運んでくる。
シーツは驚くほどなめらかで、頬を撫でる感触に「高級ホテルかよ」と思わず突っ込みたくなる。
起き上がって見渡す部屋もまた、私の住んでいたマンション全体をすっぽり収められそうなくらい広い。
天井は高く、窓から射し込む朝の光が大理石の床を黒に輝かせる。
……広すぎて、静かすぎて。まるで世界に一人だけ取り残されたみたいな錯覚に陥る。
そんな非日常の中で、ぼんやりしていた『アリエル』という少女の記憶が、日に日に鮮やかに溶け込んでくる。
どうやらここは、日本ではない。私がこれまで読み耽ってきた異世界としか言いようのない場所だった。
アストリア王国。
そこに並び立つ三つの公爵家……そのひとつ、ラバー公爵家の令嬢アリエル。
私は、その身体に入り込んでしまったらしい。
俄かには信じがたいが、この世界には剣もあれば魔法もある。
三つの公爵家はそれぞれの分野で突出し、王家と並び『三本柱』と呼ばれてきたという。
剣の名門は王国最強の第一騎士団を率い、その武勇は千の兵に匹敵すると謳われる。
歴代の当主は戦場に立てば敵が怯むほどで、『王国の盾』として国境を守り抜いてきた。民からの信頼も厚く、『剣と共にある限り、我らは安泰』と囁かれるほどだ。
魔導の名門は王立魔導院をほぼ掌握し、理論や魔導具の開発を常に牽引してきた。
炎と氷を自在に操った大賢者、宮廷魔導士団の歴代団長。数えきれぬほどの逸材を輩出し、『王国の叡智』と畏れられている。
街の灯をともす魔導灯や転移陣など、生活を支える魔法の多くも彼らの成果だ。
そして……私が今いる、ラバー公爵家。
国が災害に見舞われても、この領地だけはなぜか無傷。むしろ逆境の中で収穫を増やすなど、常識では考えられない成果をあげ続けてきた。
その名にちなみ、人々は『神に愛されたクローバー家』と呼ぶ。
経済においては他家を圧倒し、金脈も鉱山も燃料も豊穣な土地もことごとく押さえている。
『クローバー家に逆らえば市場から干される』と商人たちは震え上がり、宮廷では『総資産は国王をも凌ぐ』と噂されるほどだ。
領地を訪れれば、豊作の穀倉や温泉が湧き出す土地に誰もが舌を巻く……らしい。
……らしい、というのは、全部噂。
実際のところ、この家の最大の特徴は『強運の家系』らしいのだ。
だが、運なんてどう検証するんだ?どう考えても迷信の域を出ないだろう。
なんだよ、強運って……
どうせ転生するなら、もっとわかりやすいチート能力にしてくれよ!
よりによって運って、地味すぎない!?
いやいや、もっと色々あるだろ!
レベルアップが止まらないとか、可愛い神様が溺愛してくれるとか、モンスター食ったら進化しまくるとか、世界最強の魔法使いになるとか……
あるいは現代知識で領地改革して、図書館の本を好き放題読み漁れるとかさ!
……まあ、無い物ねだりしたって仕方ない。
深いため息をつき、窓辺のふかふかのソファに腰を下ろす。
磨き上げられたガラスに映るのは、見惚れるほど整った顔立ちのアリエル。
金糸のような髪、宝石のような瞳。……どう見ても美少女。
こんな環境、こんな容姿。
……なのに。どうして婚約破棄なんてされてんだよ。
アリエルが婚約したのはわずか4歳のとき。
相手はヴェルナー侯爵家の嫡子、二歳年上のルシアン・ド・ヴェルナー。
本来なら王家と婚約してもおかしくない立場のはずだが、第一王子はすでに他公爵家の娘との婚約が内定していた……という噂のもと、侯爵家との縁組に落ち着いたらしい。
やがてアリエルが十三歳になる頃、家庭教師だけの教育から学園生活へと移る。
王立学園……高位の子息たちが寮で共に学び、人脈を育む場。ルシアンもそこに通っていた。
もっとも、学園とはいえ身分差は絶大だ。
王家に次ぐ公爵家の令嬢に、気安く話しかけられる同級生などいるはずもない。
入学して一年ほどは、ルシアンが気にかけて頻繁に訪れてくれたので、周囲からは『仲睦まじい』と見えていたに違いない。
だが二年目に入る頃から、徐々に彼の姿は遠のいていった。
三年目には、学園内で顔を合わせることすら稀に。
最初は『きっと忙しいんだ』と自分を納得させていたアリエル。
けれど、ある日ふと気づけば……彼の隣にはいつも可憐な少女がいて、その周囲には男子生徒たちの取り巻きまで。
「アリエル!」
「……ルシアン様。ご機嫌麗しく」
呼びかけに振り向くと、彼の隣には一人の少女が立っていた。
「紹介したいんだ。アリエルと同じ学年に昨年転入してきた、リリアナ・モンテ伯爵令嬢だ」
「初めまして。気軽にリリアナと呼んでください♡」
鈴を転がすような甘い声が、耳に柔らかく響く。
栗色の髪は軽く巻かれ、光を受けて艶やかに揺れた。
頬はほんのりと紅潮し、瞳も髪とよく似た柔らかな色合い。小柄な体に華奢な肩、可憐な笑顔……その印象は、まるで人形のように愛らしい。
ヒールを履けばルシアンと並んで立てるアリエルとは違い、彼女の身はずっと小さく、その存在は守られることを前提にしているかのように見えた。
そして……ルシアンの手が彼女の腰に自然に添えられているのを、アリエルは見逃さなかった。
「リリィは知らないことが多いから、アリエルが手を貸してくれると助かる」
「……アリエル・C・ラバーと申します。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
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それを咎めることもできず、しかもルシアンが当たり前のようにリリィと愛称で呼ぶ事実に、胸の奥がひやりと揺れた。
……振り返れば、このときからだろう。アリエルを取り巻く心無い噂や陰口が広まり始めたのは。
「聞いた?アリエル様のこと……」
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「礼儀がなっていないとなじったって」
「魔法も剣も使えないくせに……」
「クローバー家だって、表には出せないことをしているんじゃない?」
廊下や中庭で交わされる囁き声が、少しずつ広がっていく。
いつしか学園では、誰もアリエルに気安く声をかけなくなった。
すれ違いざまに浴びせられる嘲笑。伏し目がちに通り過ぎる背中。
本来ならば不敬として罰されるべき態度も、アリエルは口を閉ざしたまま。
その沈黙は、彼らにとっては許しであり、憂さ晴らしの口実となった。
閉ざされた学園という空間が、生徒たちの感覚を鈍らせ、彼女を格好の標的にしていく。
それでも、公爵家の令嬢として、アリエルは決して俯かず、静かに耐え続けた。
その姿はかえって周囲の苛立ちを煽り、噂をさらに加速させる。
やがて季節は巡り、12月。
年に一度の『聖夜祭』が近づいていた。社交界さながらの夜会が学園の主催で開かれ、婚約者のいる者は必ず二人で参加するのが慣例とされている。
もちろんアリエルも例外ではない。
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