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第三章 使い方
師匠としての務め
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船旅は基本食事は自分持ちだ。支払う費用はあくまでも渡航費、食費等は含まれてはいない。
しかし魚が大量に捕れた時などは別で、豪華に振る舞われる。
今回、嵐の地域の前、編みにたくさん掛かったので、それを甲板で皆で宴会のようなものを開いた。
嵐を抜ければ、次の陸地近くになるまでは快適で、船員達も余裕ができる。
なので、料理人だけではなく、船員、果ては乗客までもが手伝い様々な魚料理を披露した。色んな国の人達が、その国で一番美味しい魚料理を振る舞うのは、国を宣伝して旅人を増やす目的もある。
人が集まればお金が流れる。お金が流れれば国が豊かに、そして民が潤うのだ。
「これ美味しい」
初めは鮮やかな色付きの魚に軽い抵抗があったのだが、食べてみると美味しかった。
今食べているのは赤魚の素揚げだが、外はパリパリで中はふんわりとしていて、シンプルな塩味でも十分美味しい。
「ネコも食べるか?」
『食べたい』
白身の部分をあげるとあっという間に平らげた。
「あら、あげるなら刺身の方が良いわよ。あそこにマグロの刺身があるから行ってらっしゃいな」
「ありがとうございます」
突然知らない女性に話し掛けられて驚いたが、女性の示す方向で丁度マグロの解体ショーが始められていた。そしてその近くに皿を持つキリコの姿が。
具合が良くなったのか。
「ネコ、行くぞ」
『おう!たらふく食べてやる!』
お腹が膨れて満足するまで色んな魚料理を食べて幸せだった。
異世界に来てこんなに魚を食べたのは初めてじゃないか?あちらにいるときは肉が一番魚は普通って感じだったのに、今では魚がランキングが一位に浮上していた。
「だいぶ食べてたねぇ。満足した?」
魚のブロックを焼き鳥のように串に刺して焼いたものを食べている途中のカリアと遭遇した。
「まって、カリアさん。手に持っているものはなんですか?」
「これ?魚の串焼き。美味しいよ」
あまりにも美味しそうな臭いに涎が出そうになった。
「それ何処にありました?」
「あっち」
「ネコ、オレちょっと行ってきて良いかな?」
腹八分に押さえようと思ったんだけど、無理だ。これは食べないと後悔するやつ。
『行ってらっさーい』
しかしネコはもうギブアップらしい。
尻尾で行ってこいとされた。
行ってきます。
戦場へ舞い戻ったライハをカリアはネコの隣に腰掛けながら眺めた。
弟子にしてもうすぐ3ヶ月目になる頃だが、ライハは成長が早く、今では一人で大型の魔物ですら仕留められるようになっていた。
ザラキから話を聞くと、どうやら秘密の技を習得したらしいが、それはまだ見せてもらっていない。
それを差し引いても、ライハならもうビャッカの兵士を相手にしても圧勝出来るだろう。そろそろ独り立ちを考えて、華宝でハンター試験を受けさせても良い頃だ。
何となくだが、ライハは近い内に独り立ちをする気がする。
ならば、師匠として、全力で支援をしてやるのが務めだ。
それまでは。
「いけるところまでは、鍛えあげんとね」
しかし魚が大量に捕れた時などは別で、豪華に振る舞われる。
今回、嵐の地域の前、編みにたくさん掛かったので、それを甲板で皆で宴会のようなものを開いた。
嵐を抜ければ、次の陸地近くになるまでは快適で、船員達も余裕ができる。
なので、料理人だけではなく、船員、果ては乗客までもが手伝い様々な魚料理を披露した。色んな国の人達が、その国で一番美味しい魚料理を振る舞うのは、国を宣伝して旅人を増やす目的もある。
人が集まればお金が流れる。お金が流れれば国が豊かに、そして民が潤うのだ。
「これ美味しい」
初めは鮮やかな色付きの魚に軽い抵抗があったのだが、食べてみると美味しかった。
今食べているのは赤魚の素揚げだが、外はパリパリで中はふんわりとしていて、シンプルな塩味でも十分美味しい。
「ネコも食べるか?」
『食べたい』
白身の部分をあげるとあっという間に平らげた。
「あら、あげるなら刺身の方が良いわよ。あそこにマグロの刺身があるから行ってらっしゃいな」
「ありがとうございます」
突然知らない女性に話し掛けられて驚いたが、女性の示す方向で丁度マグロの解体ショーが始められていた。そしてその近くに皿を持つキリコの姿が。
具合が良くなったのか。
「ネコ、行くぞ」
『おう!たらふく食べてやる!』
お腹が膨れて満足するまで色んな魚料理を食べて幸せだった。
異世界に来てこんなに魚を食べたのは初めてじゃないか?あちらにいるときは肉が一番魚は普通って感じだったのに、今では魚がランキングが一位に浮上していた。
「だいぶ食べてたねぇ。満足した?」
魚のブロックを焼き鳥のように串に刺して焼いたものを食べている途中のカリアと遭遇した。
「まって、カリアさん。手に持っているものはなんですか?」
「これ?魚の串焼き。美味しいよ」
あまりにも美味しそうな臭いに涎が出そうになった。
「それ何処にありました?」
「あっち」
「ネコ、オレちょっと行ってきて良いかな?」
腹八分に押さえようと思ったんだけど、無理だ。これは食べないと後悔するやつ。
『行ってらっさーい』
しかしネコはもうギブアップらしい。
尻尾で行ってこいとされた。
行ってきます。
戦場へ舞い戻ったライハをカリアはネコの隣に腰掛けながら眺めた。
弟子にしてもうすぐ3ヶ月目になる頃だが、ライハは成長が早く、今では一人で大型の魔物ですら仕留められるようになっていた。
ザラキから話を聞くと、どうやら秘密の技を習得したらしいが、それはまだ見せてもらっていない。
それを差し引いても、ライハならもうビャッカの兵士を相手にしても圧勝出来るだろう。そろそろ独り立ちを考えて、華宝でハンター試験を受けさせても良い頃だ。
何となくだが、ライハは近い内に独り立ちをする気がする。
ならば、師匠として、全力で支援をしてやるのが務めだ。
それまでは。
「いけるところまでは、鍛えあげんとね」
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