忘れられたあの日の約束

58話

夢の中

遠くから歌声が聞こえてきた。

それは懐かしい鈴が大知と咲を寝かしつける時に歌っていた子守唄その歌を子供を抱えた女の人が大きな桜の御神木の木下で歌っていた。

その女の人を眺めていたのは祟り神で屋代の上に座って笑って聞き入っていた。

女の人が抱えていた子供は大きくなっていき来なくなった。

そしてその次の真は屋代が壊されていきビルがたった。

済む場所を奪われって彷徨い歩きながら狂っていき祟り神になって病気を流行らせた。

他の神達に取り押さえられて封印された。

暗い扉の中で頭を抱えながら祟り神は「・・あの・歌が・聴き・たい・・・」小さい声でつぶやいた。

そこで引き戻されるように目を覚ました。

大知の目には涙が落ちて隣にいた咲がぎゅっとうと手を握ってきて大知は咲の顔を見合った。

大知は「何であんな苦しみを受けたのにそれでも・・・・」

咲は「あの人はあの時の歌を求めているんだね」

大知は「それでも、彼はもっと恨んでもいいのに・・・」

咲は「あの人にとっては大切だったんだよ」咲は涙を拭いて立ち上がり大知に手を伸ばして咲は「歌ってあげようよ」言って大知はその言葉を聞いて

大知も涙を拭って「そうだな」と言い笑った。