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3章
4話 メオリーとの訓練
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ルリィが一歩扉の中に入ると、そこは白い壁で囲まれた小さな四角い部屋だった。
「よう!お前が修行を受けるのか?」
ルリィは声の主を探した。
「おいおい、俺様が話してるんだぜ」
声の主は緑の三角帽子をつけて丸メガネをかけているフクロウのような生き物だった。
「えっ!えっ! フクロウがお話ししてる! 可愛い!」
「俺様はフクロウじゃない! メオリーという名前がある」
メオリーと名乗った生き物は胸を張って言った。
「それで、メオリー...さん? これから私は何をすればいいの?」
「物事には順序があるだろ、まずお前の名前は?」
「ごめんなさい、私はルリィって言います。よろしくお願いします」
「ふむふむ、ルリィお前はリ・ループを使った事があるな? 今のお前だと一日に3回ぐらいが限界だろう、どうだ?」
「凄い! なんでわかるの? その通りです」
ルリィは驚いてメオリーを見た。
「ルリィ、君は半分に切ったリンゴをリ・ループで元に戻せるかい?」
「できると思います」
「じゃあ、今、私がリンゴを半分食べたとする。そのリンゴにリ・ループを使うとどうなるかわかるかい?」
「えっ?それは無理なんじゃ...」
メオリーはやれやれというように首を振ると、
「私が半分食べたリンゴはリ・ループで元に戻る。私がそれを消化して栄養としていたなら、栄養ごとリンゴに帰ることになる、そういう力だ。
君はリ・ループを癒しの力と勘違いしているようだが違う。この力は限定的に時を戻す力なんだ」
「時を戻す...」
「そうだ。そして、君の力の使い方は非常に非効率的だ。消耗するエネルギーは範囲と時間に比例するって..,理解できてる?」
「半分くらい?」
ルリィは情報量の多さに頭痛がしてきた。
「たとえば、私が2日前に食べたリンゴを元に戻すのと、今食べたリンゴを元に戻すのを比べると、2日前のリンゴを元に戻す方がエネルギーを使う。これが時間の影響。
そして、人を癒すのと家を直すのならば家の方がエネルギーを使う。これが範囲の影響だ」
「凄い! マオリーさんわかりやすい! 天才?」
「そして3つ目に、君自身が持っている力の容量だ。この修行では3つを同時に鍛えてやろう」
「お願いします!」
「じゃあ、今日は豆1粒あたりから始めていくぞ」
こうしてルリィの修行が始まった。
「よう!お前が修行を受けるのか?」
ルリィは声の主を探した。
「おいおい、俺様が話してるんだぜ」
声の主は緑の三角帽子をつけて丸メガネをかけているフクロウのような生き物だった。
「えっ!えっ! フクロウがお話ししてる! 可愛い!」
「俺様はフクロウじゃない! メオリーという名前がある」
メオリーと名乗った生き物は胸を張って言った。
「それで、メオリー...さん? これから私は何をすればいいの?」
「物事には順序があるだろ、まずお前の名前は?」
「ごめんなさい、私はルリィって言います。よろしくお願いします」
「ふむふむ、ルリィお前はリ・ループを使った事があるな? 今のお前だと一日に3回ぐらいが限界だろう、どうだ?」
「凄い! なんでわかるの? その通りです」
ルリィは驚いてメオリーを見た。
「ルリィ、君は半分に切ったリンゴをリ・ループで元に戻せるかい?」
「できると思います」
「じゃあ、今、私がリンゴを半分食べたとする。そのリンゴにリ・ループを使うとどうなるかわかるかい?」
「えっ?それは無理なんじゃ...」
メオリーはやれやれというように首を振ると、
「私が半分食べたリンゴはリ・ループで元に戻る。私がそれを消化して栄養としていたなら、栄養ごとリンゴに帰ることになる、そういう力だ。
君はリ・ループを癒しの力と勘違いしているようだが違う。この力は限定的に時を戻す力なんだ」
「時を戻す...」
「そうだ。そして、君の力の使い方は非常に非効率的だ。消耗するエネルギーは範囲と時間に比例するって..,理解できてる?」
「半分くらい?」
ルリィは情報量の多さに頭痛がしてきた。
「たとえば、私が2日前に食べたリンゴを元に戻すのと、今食べたリンゴを元に戻すのを比べると、2日前のリンゴを元に戻す方がエネルギーを使う。これが時間の影響。
そして、人を癒すのと家を直すのならば家の方がエネルギーを使う。これが範囲の影響だ」
「凄い! マオリーさんわかりやすい! 天才?」
「そして3つ目に、君自身が持っている力の容量だ。この修行では3つを同時に鍛えてやろう」
「お願いします!」
「じゃあ、今日は豆1粒あたりから始めていくぞ」
こうしてルリィの修行が始まった。
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