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3章
7話 再び旅立ち
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ルリィが扉に入ってから数日後の昼頃、扉がゆっくりと開いた。
「ルリィ、無事か!?」
すぐに気づいたアトラが声をかけた。
「私は大丈夫よ」
ルリィが扉を閉めながら答えた。
「それよりアトラ、そのコートはなに? 自分だけ新しい服なんてずるい」
「これは黒牙布だよ。俺はシュヴァルツって呼ぶことにした。結構いいデザインだろ?」
「うん、私も欲しい」
「それより、扉の中ではどうだったんだ。辛くなかったか?」
「うん、いい先生がいたから大丈夫だった。私ちょっと成長できたよ!」
言い終わると扉を閉めた。すると同時に、今までそこにあった扉が消えた。
「あれ? メオリーさんのことアトラに紹介したかったのに」
「メオリーの知識は貴重だからね。あの扉で守られているんだよ。許された者にしか入ることはできない」
アタナシアが説明した。
「それにアトラも魔獣から身を守れる程度には成長したんだよ」
「ルリィ、訓練の成果を見せてくれよ」
アトラがせかすように言うと、ルリィは首を横に振った。
「今は丁度いい対象が無いし、それに力を私の中で練って強くしてる訓練の途中なの。いざという時まで楽しみにしていてね」
「2人とも、早速だけどかの島の力のひとつが奪われた事はアヴァロンで聞いているだろう?
奪ったやつらはルリィの羅針盤を狙っている。東に迎えばやつらの方から君たちを襲ってくるはずだ。私はそこを挟み撃ちにするために、しばらくのあいだだけ別行動をするよ。
気をつけるんだよ、すぐにまた会えるけれどね」
「東かー、またアヴァロンのみんなに会えるといいな」
「アタナシアと私はあまり会話してないし、離れるのは寂しいな」
そう言うアトラとルリィにアタナシアは表情を緩めた。
「やつらはそんなにのんびりとはしていないはずだ。すぐにまた会えるよ」
こうして新しい力を得た2人はアタナシアといったん別れ、かの島の遺物を取り戻す旅に出るのだった。
「ルリィ、無事か!?」
すぐに気づいたアトラが声をかけた。
「私は大丈夫よ」
ルリィが扉を閉めながら答えた。
「それよりアトラ、そのコートはなに? 自分だけ新しい服なんてずるい」
「これは黒牙布だよ。俺はシュヴァルツって呼ぶことにした。結構いいデザインだろ?」
「うん、私も欲しい」
「それより、扉の中ではどうだったんだ。辛くなかったか?」
「うん、いい先生がいたから大丈夫だった。私ちょっと成長できたよ!」
言い終わると扉を閉めた。すると同時に、今までそこにあった扉が消えた。
「あれ? メオリーさんのことアトラに紹介したかったのに」
「メオリーの知識は貴重だからね。あの扉で守られているんだよ。許された者にしか入ることはできない」
アタナシアが説明した。
「それにアトラも魔獣から身を守れる程度には成長したんだよ」
「ルリィ、訓練の成果を見せてくれよ」
アトラがせかすように言うと、ルリィは首を横に振った。
「今は丁度いい対象が無いし、それに力を私の中で練って強くしてる訓練の途中なの。いざという時まで楽しみにしていてね」
「2人とも、早速だけどかの島の力のひとつが奪われた事はアヴァロンで聞いているだろう?
奪ったやつらはルリィの羅針盤を狙っている。東に迎えばやつらの方から君たちを襲ってくるはずだ。私はそこを挟み撃ちにするために、しばらくのあいだだけ別行動をするよ。
気をつけるんだよ、すぐにまた会えるけれどね」
「東かー、またアヴァロンのみんなに会えるといいな」
「アタナシアと私はあまり会話してないし、離れるのは寂しいな」
そう言うアトラとルリィにアタナシアは表情を緩めた。
「やつらはそんなにのんびりとはしていないはずだ。すぐにまた会えるよ」
こうして新しい力を得た2人はアタナシアといったん別れ、かの島の遺物を取り戻す旅に出るのだった。
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