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俺が目にしたもの
高校デビューで上京
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あれから数日、数年が経った。
俺はいつのまにか大学受験生になっており、気がつけば俺は旅館というものに興味を持っていた。俺が求める旅館の理想像は人も妖怪も互いを認め合うことができる、少なくとも俺の旅館ではそうなってほしい。そういう旅館だ
分かっている。それが、どれだけ無謀なことかだなんて。それでも、やらずにはいられない。俺は妖怪も人も大好きなんだ。どちらか片方を選べと言われれば俺は身を投げてしまうくらいに、だ
そのことを一度、輝夜に話してみた
そうしたら
「輝は今、どれだけ無謀なこと言ってるか自覚ある?妖怪と関わった人はみな等しく、妖怪と極力関わらない道を選んできた。人と妖怪は未来永劫、交わることがない。いや、お互い交わろうとしない。そう言ってもまだやる?」
「あぁ。やる。やってみせる。俺は悪い妖怪は好きじゃないが、それでもいがみ合っても意味、ないと思うんだ。だから、やる」
「そっか。それじゃ、私も手伝うよ。一緒にやろう?」
「…!おう!」
て、言うことになった。そうするにはまず、大学に行く必要がある。旅館経営ならほとんどの人が行き、卒業した者はみな等しく、失敗せずに経営できている。そう噂に名高い名門校を受けることにした
しかし、何点なのが偏差値72というところだ
超高い。噂に名高い失敗せず経営するには、それくらい普通といえば普通なのかもしれないな、そう割り切るしかない
ちなみに、俺の偏差値は65。うん。微妙に足りない。輝夜は78。うん。これまた微妙に足りてる。
基本的には輝夜から勉強を教えてもらっている。なんだかんだ言って頑張ってきた日々が明日、報われるかもしれない。今まで頑張って来たこと、全部明日、出し切ってやる
ー翌日ー
カリカリカリカリッ。
問題を解く、シャーペンの音を聞きながら俺も問題を解く。輝夜が教えてくれたところがかなり出ている。俺は間違いがないよう慎重に解く。そうして、俺の受験シーズンが終わり、結果を待つだけとなった。
受験結果は郵便ポストに届く仕組みになっている。そして俺は数日、待ちに待った受験結果が書かれた手紙がポストに入っていることに気づき手紙を開け合否を見てみると…
見事、俺はその大学に…!!!
受かった…!!!!
おい、今舌打ちしたやつ、ちょっと顔、貸してもらうか。
にしても、嬉しすぎる…!!!
さすがは輝夜と言ったところかあいつのおかげで合格することができるだなんて!!!
電話して、輝夜に報告するか。
プルルルルッ、プルルルルッ。ガチャ
『もしもし』
「輝夜、受かったぜ!」
『ほんと!?良かった…!私だけ受かってたらどうしようって心配したんだからね?』
「それは悪かったな。これで、俺の夢の第一歩が踏み出せた!輝夜、ほんっとーにありがとう!!これからもよろしくな!」
『もちろん。輝とじゃないと旅館なんて経営しないから』
うぜぇぇぇとか爆ぜろとか思ったやつ、体育館裏に来い。
こうして、俺たちの夢の歯車はやっと動き始めた。ここからが本当の長い、長いプロローグかもしれないー。
いや、うん。上京した。今、俺は東京で一人暮らしをしている。いや、違うな。輝夜といつのまにか、同居するハメになっていた。もちろん断ったよ?でも無駄だった…なぜかって?あんな潤んだ瞳で上目遣いで可愛らしく言われたら誰だってOKしてしまうに決まってるだろ…
「ねーえ、ねーってば!」
「あ?あぁ。悪い。寝てた…かも」
「かもじゃないよ!寝てたんだよ!」
「それは悪かった」
「懐かしいって顔してるね?なんか夢でも見たの?」
こいつ、超能力者か?…妖怪か
「まぁな。昔のこと思い出してた。
お前と初めて会ったこと。悪鬼たちに会ったこととかかな」
「そっかぁ。そんなこともあったねぇ」
「あったねぇじゃなくてあったんだ」
そう言うと突然輝夜は真顔になり俺をまっすぐ見据えながら
「叶うといいね。君の言う。
理想の旅館。妖怪も人も差別することのない旅館が」
「叶うといいね、は違うな。
絶対やってみせるんだ。だから叶った時には正式に、妖怪として人として結婚しよう。輝夜」
輝夜の両手をとり俺の手で包み込むように握る。
一瞬にして輝夜は赤面し噛みながらも彼女は言った
「…ば、ばか!プロポーズが早いっての!」
「な!?お前は10歳の時に結婚とか言ってきたくせに!」
「覚えてませーん!」
(叶わなくたって私は卒業と同時に君と妖怪として人として結婚したいなって思ってるよ…!!!)
俺は慌てて話をそらすように
「さて、今日も学校だ!行くか!」
「うん!!」
そうして今日も時間は流れていく
どれだけの月日が経とうとも俺は俺の理想を叶えてみせる。例えそれが自分の命と引き換えになろうとも叶えてみせる。それが俺の意気込みだーー。
俺はいつのまにか大学受験生になっており、気がつけば俺は旅館というものに興味を持っていた。俺が求める旅館の理想像は人も妖怪も互いを認め合うことができる、少なくとも俺の旅館ではそうなってほしい。そういう旅館だ
分かっている。それが、どれだけ無謀なことかだなんて。それでも、やらずにはいられない。俺は妖怪も人も大好きなんだ。どちらか片方を選べと言われれば俺は身を投げてしまうくらいに、だ
そのことを一度、輝夜に話してみた
そうしたら
「輝は今、どれだけ無謀なこと言ってるか自覚ある?妖怪と関わった人はみな等しく、妖怪と極力関わらない道を選んできた。人と妖怪は未来永劫、交わることがない。いや、お互い交わろうとしない。そう言ってもまだやる?」
「あぁ。やる。やってみせる。俺は悪い妖怪は好きじゃないが、それでもいがみ合っても意味、ないと思うんだ。だから、やる」
「そっか。それじゃ、私も手伝うよ。一緒にやろう?」
「…!おう!」
て、言うことになった。そうするにはまず、大学に行く必要がある。旅館経営ならほとんどの人が行き、卒業した者はみな等しく、失敗せずに経営できている。そう噂に名高い名門校を受けることにした
しかし、何点なのが偏差値72というところだ
超高い。噂に名高い失敗せず経営するには、それくらい普通といえば普通なのかもしれないな、そう割り切るしかない
ちなみに、俺の偏差値は65。うん。微妙に足りない。輝夜は78。うん。これまた微妙に足りてる。
基本的には輝夜から勉強を教えてもらっている。なんだかんだ言って頑張ってきた日々が明日、報われるかもしれない。今まで頑張って来たこと、全部明日、出し切ってやる
ー翌日ー
カリカリカリカリッ。
問題を解く、シャーペンの音を聞きながら俺も問題を解く。輝夜が教えてくれたところがかなり出ている。俺は間違いがないよう慎重に解く。そうして、俺の受験シーズンが終わり、結果を待つだけとなった。
受験結果は郵便ポストに届く仕組みになっている。そして俺は数日、待ちに待った受験結果が書かれた手紙がポストに入っていることに気づき手紙を開け合否を見てみると…
見事、俺はその大学に…!!!
受かった…!!!!
おい、今舌打ちしたやつ、ちょっと顔、貸してもらうか。
にしても、嬉しすぎる…!!!
さすがは輝夜と言ったところかあいつのおかげで合格することができるだなんて!!!
電話して、輝夜に報告するか。
プルルルルッ、プルルルルッ。ガチャ
『もしもし』
「輝夜、受かったぜ!」
『ほんと!?良かった…!私だけ受かってたらどうしようって心配したんだからね?』
「それは悪かったな。これで、俺の夢の第一歩が踏み出せた!輝夜、ほんっとーにありがとう!!これからもよろしくな!」
『もちろん。輝とじゃないと旅館なんて経営しないから』
うぜぇぇぇとか爆ぜろとか思ったやつ、体育館裏に来い。
こうして、俺たちの夢の歯車はやっと動き始めた。ここからが本当の長い、長いプロローグかもしれないー。
いや、うん。上京した。今、俺は東京で一人暮らしをしている。いや、違うな。輝夜といつのまにか、同居するハメになっていた。もちろん断ったよ?でも無駄だった…なぜかって?あんな潤んだ瞳で上目遣いで可愛らしく言われたら誰だってOKしてしまうに決まってるだろ…
「ねーえ、ねーってば!」
「あ?あぁ。悪い。寝てた…かも」
「かもじゃないよ!寝てたんだよ!」
「それは悪かった」
「懐かしいって顔してるね?なんか夢でも見たの?」
こいつ、超能力者か?…妖怪か
「まぁな。昔のこと思い出してた。
お前と初めて会ったこと。悪鬼たちに会ったこととかかな」
「そっかぁ。そんなこともあったねぇ」
「あったねぇじゃなくてあったんだ」
そう言うと突然輝夜は真顔になり俺をまっすぐ見据えながら
「叶うといいね。君の言う。
理想の旅館。妖怪も人も差別することのない旅館が」
「叶うといいね、は違うな。
絶対やってみせるんだ。だから叶った時には正式に、妖怪として人として結婚しよう。輝夜」
輝夜の両手をとり俺の手で包み込むように握る。
一瞬にして輝夜は赤面し噛みながらも彼女は言った
「…ば、ばか!プロポーズが早いっての!」
「な!?お前は10歳の時に結婚とか言ってきたくせに!」
「覚えてませーん!」
(叶わなくたって私は卒業と同時に君と妖怪として人として結婚したいなって思ってるよ…!!!)
俺は慌てて話をそらすように
「さて、今日も学校だ!行くか!」
「うん!!」
そうして今日も時間は流れていく
どれだけの月日が経とうとも俺は俺の理想を叶えてみせる。例えそれが自分の命と引き換えになろうとも叶えてみせる。それが俺の意気込みだーー。
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