没落領地の転生令嬢ですが、領地を立て直していたら序列一位の騎士に婿入りされました

藤原遊

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第3章 人手不足解消

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城の大広間に、下位貴族や平民ギルド長たちが集められた。
重苦しい空気の中、私は正面に立って深呼吸をする。

「――本日から、洗礼式の運用を改めます」

私の言葉に、ざわりと人々が動揺した。

「魔力を持ちながら埋もれていた平民を、養子縁組なしでも下位貴族として登録していく制度設立に向け、平民含め全ての子どもの魔力確認をして記録していきます。
これで将来的な人手不足を補い、領地を支えます」

「な……!」

真っ先に声を上げたのは、下位貴族の一人だった。

「身分の安売りだ!血筋を重んじてきた意味はどうなる!」

「そうだ、貴族と平民を一緒にするなど……!」

声が飛ぶたびに胸がざわつく。けれど、私は一歩も引かなかった。

「……領地が崩れたら、身分も命も残りません!」

静かに、けれど鋭く言い放つ。
会場が一瞬、しんと静まり返った。

「下位貴族の欠員が出ている部署の予算を回します。本来ならば、いるはずだった下位貴族です。
だから人数には上限がある。それでも――貴族が必要数いない以上、学院に行かせないより、ずっとマシです」

視線を正面から受け止める。

「今は学院入学前に試験で選別します。ですが、いずれは学校を作り、誰もが学び、奉納できるようにします。
それが未来の領地を守る道です!」

押し切るような声が、石壁に反響して広がった。

背後から、どすんと重たい声が響く。

「――これは領主家の総意だ」

祖父ディートフリートの言葉に、場が揺れた。
騎士団長として数十年、武勇で領民に知られる彼の存在感は圧倒的だ。

そして父レオポルトに報告すると、いつもの調子でにこにこと微笑んでいた。

「いやあ、エレオノーラは本当に頼りになるなあ」

……合いの手にしか聞こえないけど、それでも父の笑みは奇妙に空気を和らげる。

反発の声は完全に消えたわけではない。
けれど、それ以上強く反論できる者もいなくなっていた。

「よし、これで――進められる」

私は心の中で拳を握る。
奨学金制度。これは、ほんの小さな一歩でも、確かに未来へと繋がっているのだ。
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