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第11章 忠誠の余波と後ろ盾
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「……だが、よくやった」
祖父ディートフリートの声が、ふっと柔らぐ。
「その歳で騎士団長に据えるのは早いと迷ったのだ。だが……レオポルトは引くぐらい弱いからな」
「……えっ」
思わず口を開けた。
でも、思い返せば父は前に笑っていた。「兄の楽士をしていたくらいだ」と。
剣を握る姿など、私は一度も見たことがない。
さらに――父の側近たちが、祖父と同じ世代ばかりであることも思い出す。
若い側近がつかなかった理由は、粛清で一掃されてしまったから。
(……そっか。つまり、父様じゃ戦えない。だから、私に回ってきたんだ。消去法……)
妙に冷静に理解できてしまい、苦い笑みが浮かんだ。
祖父は続けた。
「祝いをリヒャルトに渡しておいた。後で受け取るといい。足りないものは今回の魔獣の素材で作りなさい」
「……ありがとうございます」
頭を下げ、退出しようと一歩下がったとき――祖父の大きな手が伸びてきて、そっと私の頭を撫でた。
(……血の繋がらない私を、こんなに守って、教えてくれて……)
胸の奥から言葉がこみ上げたけれど、喉につかえて出てこなかった。
祖父は何も言わず、ただ撫で終えると「行け」と短く促した。
私は背筋を伸ばし、執務室を後にした。
執務室に戻ると、待っていたリヒャルトに報告する。
「あと学院に行くなら、大蛇の素材で必要な魔道具を仕立てろとお祖父様から……」
「承知しております。そのつもりでした」
即答。
「……抜け目ない……!」と内心感心しながら、私は机に手を置いた。
学院への準備が、こうして本格的に始まったのだ。
祖父ディートフリートの声が、ふっと柔らぐ。
「その歳で騎士団長に据えるのは早いと迷ったのだ。だが……レオポルトは引くぐらい弱いからな」
「……えっ」
思わず口を開けた。
でも、思い返せば父は前に笑っていた。「兄の楽士をしていたくらいだ」と。
剣を握る姿など、私は一度も見たことがない。
さらに――父の側近たちが、祖父と同じ世代ばかりであることも思い出す。
若い側近がつかなかった理由は、粛清で一掃されてしまったから。
(……そっか。つまり、父様じゃ戦えない。だから、私に回ってきたんだ。消去法……)
妙に冷静に理解できてしまい、苦い笑みが浮かんだ。
祖父は続けた。
「祝いをリヒャルトに渡しておいた。後で受け取るといい。足りないものは今回の魔獣の素材で作りなさい」
「……ありがとうございます」
頭を下げ、退出しようと一歩下がったとき――祖父の大きな手が伸びてきて、そっと私の頭を撫でた。
(……血の繋がらない私を、こんなに守って、教えてくれて……)
胸の奥から言葉がこみ上げたけれど、喉につかえて出てこなかった。
祖父は何も言わず、ただ撫で終えると「行け」と短く促した。
私は背筋を伸ばし、執務室を後にした。
執務室に戻ると、待っていたリヒャルトに報告する。
「あと学院に行くなら、大蛇の素材で必要な魔道具を仕立てろとお祖父様から……」
「承知しております。そのつもりでした」
即答。
「……抜け目ない……!」と内心感心しながら、私は机に手を置いた。
学院への準備が、こうして本格的に始まったのだ。
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