異世界、転生………。

ねね

文字の大きさ
4 / 23

4 人面魚、上陸する

しおりを挟む

 ザバー。ザバーッ。ザバー。

 次々と水面に浮かぶ元・人面魚の頭。

 あたりを見回せば、そこには。

 世にも愛くるしい美少女たちが素っ裸でズラリと並んでいた。

 いやホント。みーんな美少女だよ。
 そして女の子しかいない。

 なんということでしょう。あのワイルドな人面魚の群れが、魅惑の美少女集団に!もはや元が誰だったのかもわかりません。

 って、うげえええ。こんなの詐欺じゃん。
 なんでまた、こんなことに???

 答えはあっさり分かった。

 実はここ、浜辺がもう目の前で。浜には大勢の人間の男性が。ええと、熱烈大歓迎って感じでお待ちかねしている。

 あれか。海ガメの産卵みたいなものか。

 人面魚はお年頃になると、こうして浜辺で子作りするんだろう。そのために美しい姿になるんだな。

 あとは多分、また海に戻って産卵するはず。子どもは海で生まれていたから。

 あれ?すると人面魚って親の片方は人間ってことになる、ような。

 ちょっと待て。

 その割に暮らしにヒトの要素が少なすぎる。私の今世の生きざまは、今のところ魚類でしかないぞ。

 ワイルドライフはスローライフではないのだ!かーなーりー過酷だったんだけど!?

 …………………………な、納得いかない。

 そうして私がモタモタしている間に、仲間たちは浜へ上がってせっせと繁殖に取りかかっていた。

 夜の浜辺がピンク色に盛り上がっている。

 そんな中、私は。


 すーーっと端っこへ泳いで岩影から上陸。

 そこで励んでいるカップルに忍び寄り、男性が脱ぎ捨てたコートと靴を取る。あとはスタコラサッサと浜をかけ上がり林の中へ。

 皆さんお忙しいところなので、誰からも止められはしなかった。へっへっへ。

 ………だって。

 せっかく人型になったのに。子どもだけ作って海に帰るの味気ないじゃん。

 せめて一目、人間の町を見て。
 なにかしら文明に触れるのだーー!!

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)

MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。 かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。 44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。 小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。 一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。 ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?

今更……助けてくれと……言われても……

#Daki-Makura
ファンタジー
出奔した息子から手紙が届いた…… 今更……助けてくれと……言われても……

【完結短編】ある公爵令嬢の結婚前日

のま
ファンタジー
クラリスはもうすぐ結婚式を控えた公爵令嬢。 ある日から人生が変わっていったことを思い出しながら自宅での最後のお茶会を楽しむ。

俺の伯爵家大掃除

satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。 弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると… というお話です。

魅了魔法の正しい使い方

章槻雅希
ファンタジー
公爵令嬢のジュリエンヌは年の離れた妹を見て、自分との扱いの差に愕然とした。家族との交流も薄く、厳しい教育を課される自分。一方妹は我が儘を許され常に母の傍にいて甘やかされている。自分は愛されていないのではないか。そう不安に思うジュリエンヌ。そして、妹が溺愛されるのはもしかしたら魅了魔法が関係しているのではと思いついたジュリエンヌは筆頭魔術師に相談する。すると──。

私が……王太子……のはずだったのに??

#Daki-Makura
ファンタジー
最愛と朝を迎えたら……城下が騒がしい……?? 一体……何が起きているのか……??

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

処理中です...