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4 人面魚、上陸する
しおりを挟むザバー。ザバーッ。ザバー。
次々と水面に浮かぶ元・人面魚の頭。
あたりを見回せば、そこには。
世にも愛くるしい美少女たちが素っ裸でズラリと並んでいた。
いやホント。みーんな美少女だよ。
そして女の子しかいない。
なんということでしょう。あのワイルドな人面魚の群れが、魅惑の美少女集団に!もはや元が誰だったのかもわかりません。
って、うげえええ。こんなの詐欺じゃん。
なんでまた、こんなことに???
答えはあっさり分かった。
実はここ、浜辺がもう目の前で。浜には大勢の人間の男性が。ええと、熱烈大歓迎って感じでお待ちかねしている。
あれか。海ガメの産卵みたいなものか。
人面魚はお年頃になると、こうして浜辺で子作りするんだろう。そのために美しい姿になるんだな。
あとは多分、また海に戻って産卵するはず。子どもは海で生まれていたから。
あれ?すると人面魚って親の片方は人間ってことになる、ような。
ちょっと待て。
その割に暮らしにヒトの要素が少なすぎる。私の今世の生きざまは、今のところ魚類でしかないぞ。
ワイルドライフはスローライフではないのだ!かーなーりー過酷だったんだけど!?
…………………………な、納得いかない。
そうして私がモタモタしている間に、仲間たちは浜へ上がってせっせと繁殖に取りかかっていた。
夜の浜辺がピンク色に盛り上がっている。
そんな中、私は。
すーーっと端っこへ泳いで岩影から上陸。
そこで励んでいるカップルに忍び寄り、男性が脱ぎ捨てたコートと靴を取る。あとはスタコラサッサと浜をかけ上がり林の中へ。
皆さんお忙しいところなので、誰からも止められはしなかった。へっへっへ。
………だって。
せっかく人型になったのに。子どもだけ作って海に帰るの味気ないじゃん。
せめて一目、人間の町を見て。
なにかしら文明に触れるのだーー!!
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