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9 王子さま、道化に飛びこむ
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チーン、ドーン。チーン、ドーン。
道化の行列は賑やかに、大広間の中を進みます。
赤、青、紫、金、銀、緑。
広間は華やかなドレスの洪水です。
(さ~て。かわいい子、いるかなー?)
キョロキョロと辺りを見渡すシンデレラ。鮮やかな色彩に、目が回ります。
すると突然、横からスイッと手が出てきました。
道化の服の袖口ではありません。これは、まるで普通の夜会服のような。
「私と踊りませんか?」
(ん?)
顔を向けるとそこには、とてもキレイな青年がおどけておりました。
☆ ☆ ☆
ザワザワ、ザワザワ。
夜会のざわめきが大きくなります。
嫁探しと銘打って、舞踏会のメインディッシュにされた第二王子さま。
彼は美しいお嬢さまたちをすり抜け、小さな道化と踊り始めてしまったのです。
(((こいつ……また、逃げたな。)))
夜会の空気はもはや諦めモード。
王さまも、豪華な椅子に座ってやさぐれ始めました。
「うう。うちの息子がどうしようもないー!」
王さまは孫がたくさん欲しいのです。
偉い人たちが一生懸命、王さまをなぐさめました。
「あのー、ほら、王子さまは、女性がキライだとか興味がないってことは、まったくないですからね。」
「むしろ大好きじゃないですか。」
「そうだけど。でもあの子、恋人もいないし…。」
ええ、彼は女の子にはたいへん優しいです。お仕事はそつなくこなし、ご自分の生活基盤もお持ちで、美形です。
なのにオンナがいないのですよ。
「いつかきっと、愛する人が現れるのー!!」
みたいなことをのん気に考えているせいで、ガードがウルトラ固いんですねー。
彼は政略で結婚する必要なんてものもなく、ちょっと付き合ってみたら?みたいな話にものってくれません。
つまり。
男性にこの表現が正確かはわかりませんが……王子さまはズバリ、いかず後家のコースにいるのです。
「あ~……どうしよう……。」
「ま、まあ、まだ若いですから。」
いかなる偉い人も、嘆く王さまにそれ以上のことは言えませんでした。
道化の行列は賑やかに、大広間の中を進みます。
赤、青、紫、金、銀、緑。
広間は華やかなドレスの洪水です。
(さ~て。かわいい子、いるかなー?)
キョロキョロと辺りを見渡すシンデレラ。鮮やかな色彩に、目が回ります。
すると突然、横からスイッと手が出てきました。
道化の服の袖口ではありません。これは、まるで普通の夜会服のような。
「私と踊りませんか?」
(ん?)
顔を向けるとそこには、とてもキレイな青年がおどけておりました。
☆ ☆ ☆
ザワザワ、ザワザワ。
夜会のざわめきが大きくなります。
嫁探しと銘打って、舞踏会のメインディッシュにされた第二王子さま。
彼は美しいお嬢さまたちをすり抜け、小さな道化と踊り始めてしまったのです。
(((こいつ……また、逃げたな。)))
夜会の空気はもはや諦めモード。
王さまも、豪華な椅子に座ってやさぐれ始めました。
「うう。うちの息子がどうしようもないー!」
王さまは孫がたくさん欲しいのです。
偉い人たちが一生懸命、王さまをなぐさめました。
「あのー、ほら、王子さまは、女性がキライだとか興味がないってことは、まったくないですからね。」
「むしろ大好きじゃないですか。」
「そうだけど。でもあの子、恋人もいないし…。」
ええ、彼は女の子にはたいへん優しいです。お仕事はそつなくこなし、ご自分の生活基盤もお持ちで、美形です。
なのにオンナがいないのですよ。
「いつかきっと、愛する人が現れるのー!!」
みたいなことをのん気に考えているせいで、ガードがウルトラ固いんですねー。
彼は政略で結婚する必要なんてものもなく、ちょっと付き合ってみたら?みたいな話にものってくれません。
つまり。
男性にこの表現が正確かはわかりませんが……王子さまはズバリ、いかず後家のコースにいるのです。
「あ~……どうしよう……。」
「ま、まあ、まだ若いですから。」
いかなる偉い人も、嘆く王さまにそれ以上のことは言えませんでした。
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