アスカニア大陸戦記 黒衣の剣士と氷の魔女

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第一章 中核都市デン・ヘルダー

第五話 辺境の街デン・ホールン

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 一行は、夕食の後、入浴してそれぞれの部屋に行った。

 部屋は二人一部屋でジカイラとヒナ、ティナとルナ、ケニーは一人で部屋を使っていた。

 ジカイラが入浴を終え、自分の部屋に戻り、ベッドに腰掛ける。

「ふぅ・・・」

 ジカイラは、そのまま、ベッドの上に仰向けに寝転がる。

 程なく湯上がりのガウン姿のヒナが部屋に来る。

「お疲れ様」

 そう言うと、ヒナは寝転がるジカイラの傍らに腰掛ける。

 ジカイラがヒナに話し掛ける。

「・・・疲れた。ラインハルトやハリッシュは、毎日、小隊の補給やら、経費の計算やら、こんなめんどくさい事やっていたんだな」

 ラインハルトは、以前ジカイラが所属した小隊の隊長、ハリッシュは小隊の参謀役だった魔導師である。

 ヒナが笑う。

「あはは。ジカさん、頑張ってるね」

「そうか?」

「そうよ。見ている人は、見ているから。ルナの事も面倒見ているし」

「ルナに何かあったら、エリシス伯爵を怒らせるからな。それに『オレの手落ち』って事で、ラインハルトの顔を潰すからよ」

 ヒナは感心したように寝転がるジカイラを見詰める。

「下ネタや冗談を言っていても、ちゃんと、皆の事を考えているんだね」

「オレにできる範囲でな」

 ヒナは寝転がるジカイラの上に覆い被さるように乗る。

「無理しないでね」

「ああ」

 ヒナは、ジカイラの首に腕を回してキスする。

 ジカイラはキスしながら、自分が上になるようにヒナと体勢を入れ替えると、ヒナの胸を揉む。

 柔らかい女の肉の感触がジカイラの手に伝わる。

「あっ・・・」

 ジカイラの愛撫にヒナは敏感にピクンと反応する。

 ジカイラは、ハッとしてヒナの胸から手を離す。

「すまん。つい・・・」

 謝るジカイラを潤んだ瞳で見詰めながらヒナが微笑む。

「いいよ」

 そう言うと、ヒナは肩から羽織っていたガウンを下ろす。

 手のひらサイズの形の良い双丘が顕になる。

「あんまり見ないで・・・自信無いから・・・恥ずかしい」

 ヒナは羞恥から頬を赤らめ顔を背ける。

 ジカイラはヒナにキスすると、再びヒナの胸を揉む。

「んんっ・・・んっ」

 再びヒナは敏感に反応する。

 ジカイラが指先で触れるとヒナの胸の先が固くなっていた。

 ジカイラはヒナの胸を口で吸う。

 固くなっている胸の先を舌先で転がすと、ヒナが声を漏らし始める。

「んんっ・・・あっ・・・」

 ヒナはジカイラの首に腕を回すと、頭を胸に抱く。

 ジカイラが右手でヒナの秘所に触れると、ヒナは驚いたようにビクンと大きく仰け反る。

 ヒナの秘所は体液が溢れ、ヌルヌルに濡れていた。

 ヒナがジカイラに謝る。
 
「ごめんなさい。そこは、まだ・・・」

 ジカイラは、ヒナの秘所から手を離す。

「お前の気持ちが固まってからで良い」

 ヒナは俯きながら話す。

「怖いの。赤ちゃんが出来るのが・・・。赤ちゃんは欲しいけど・・・」

 ヒナが続ける。

「始まったばかりの旅で妊娠して、貴方の重荷には、なりたくないから・・・」

 そう言うと、ヒナは再びジカイラに抱き付く。

「こうして、ずっと傍に居たいから・・・。ごめんなさい」

「構わないさ」

 二人はそのまま眠りに就いた。






-----

 翌朝、ジカイラ達は宿で朝食を取った後、出発する。
 
 北西街道は、狼のヴォルフスシャンツェが最も標高が高い位置にあった。

 帝都ハーヴェルベルクから狼のヴォルフスシャンツェまで登り坂が続き、狼のヴォルフスシャンツェを境に港湾自治都市群まで下り坂が続く。

 景色も狼のヴォルフスシャンツェの山間の風景から、草原へ変わって行く。

 ジカイラ達は、見晴らしの良いのどかな草原で一泊し、幌馬車を進める。

 そして昼過ぎ頃には、周囲の地形は沼地や湿地が多く見られる低地へと変わり、夜の帳が降りる頃、辺境の街デン・ホールンに着いた。






 辺境の街デン・ホールンは、物々しい雰囲気に包まれていた。

 ジカイラ達が幌馬車で宿に向かう途中、自警団らしき集団とすれ違う。

 ジカイラが傍らのヒナに話し掛ける。

「このデン・ホールンから『港湾自治都市郡』の領域だが、何か物騒だな」

「そうね。道中、何も無かったけど」

 ジカイラ達は宿に入った。

 ヒナ、ティナ、ケニー、ルナの四人は、一階の食堂兼酒場の円卓で食事を取り、ジカイラは先のドローウェンの時と同じようにカウンターで酒場のマスターに酒を一杯奢る。

 酒場のマスターがジカイラに礼を言う。

「ありがとよ」

 ジカイラはマスターに話し掛ける。

「ちょっと教えてくれ」

「なんだい?」

「あの武装した集団は、何なんだ?」

「彼等か? この街の自警団さ。最近、蜥蜴人リザードマンが街を襲ってくるんで、彼等が対処しているんだ」

蜥蜴人リザードマン? 何で、あんな奴等と??」

 マスターの話にジカイラは考える。

 蜥蜴人リザードマンは、水辺に棲み、魚などを獲って食料としている二足歩行するトカゲ人である。

 知性はそこそこ。人間よりも腕力があり、戦闘能力も優れている。

 見た目とは違って邪悪な存在ではなく、生命を脅かしたり、生息地の集落を侵したりしなければ、敵対することは少ない。

 蜥蜴人リザードマンの中には、生息地の集落を離れ、人間の街に住む個体もいる。

「さぁね。この街の偉いさんは、中核都市のデン・ヘルダーに援軍の派遣を要請しているらしいが、渋られて上手く行ってないらしい。だから、港湾自治都市郡から脱退して、帝国に助けて貰おうと言い出す連中まで現れる始末さ」

 ジカイラは会話を切り上げる。

「なるほどな。ありがとよ」

「あいよ」

 ジカイラは仲間達の席に戻る。

 ヒナがジカイラに尋ねる。

「何か面白い話は聞けた?」

 ジカイラが答える。

「ああ。この街は、蜥蜴人リザードマンと抗争中らしい」

 四人が驚く。

「「蜥蜴人リザードマン!?」」 

 ジカイラが続ける。

「そうだ。今は自警団で対処しているものの、中核都市のデン・ヘルダーに援軍の派遣を渋られているようだ。」

 ティナが尋ねる。

「他の街から助けが来ないの?」

 ジカイラが答える。

「ああ。軍隊は金が掛かるからな。港湾自治都市郡には余裕が無いようだ。この街では、帝国に助けて貰おうという者達と意見が割れているようだな。」

 ケニーが口を開く。

「普通の街の人達に蜥蜴人リザードマンと戦うのは厳しいんじゃない?」

 ジカイラが呆れたように答える。

「冒険者ならともかく、一般人が相手をするのは厳しいだろう」

 ルナが尋ねる。

蜥蜴人リザードマンって、どれくらい強いんですか?」

 ジカイラが答える。

獣人ビーストマンのほうが若干強いか、同じくらいか」

 ルナは興味津々で返事をする。

「ふぅ~ん」




 ジカイラ達が、この街や蜥蜴人リザードマンについてアレコレと話していると、突然、勢いよく宿屋の扉を開け、大慌てで男が駆け込んでくる。

 駆け込んできた男は大声で叫ぶ。

「大変だ! 蜥蜴人リザードマンの襲撃だ!!」
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