神様になれる学校【神技神術学校】第1SEASON

名探偵プリンス

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第1章 失われた命

15 謎のカード

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マーベル「世界終末時計を止めるためには、総力戦で望まなくてはならない・・」

カホ「だから、私たち生徒も駆り出される・・・」

タカト「俺たちは3日後のゼギウス府への遠征までに、作戦のために必要な知識や技術を授業で身につけなきゃいけないってわけか・・・」

つまり、革命軍の戦争に参加するってことだった・・・・
まだ、新米の【神技神術学校】の生徒たちが・・・

軍の人の話が終わった後、生徒たちは早速、様々な授業や訓練を受けることになった。

3人の会話の通り、学校は急遽、通常の授業から作戦のために必要な知識や技術を詰め込み型で、教える方針へ切り替えた。

生徒たちの中には、「戦争に参加する」と聞いて、泣き出す者や、戦争へ行く恐怖に耐えかねて、嘔吐する者までいた・・・

だが、そんなことはお構いなしに、先生方は「作戦のために必要な知識や技術」の授業と訓練を始めた。

付け焼き刃だが、今、生徒たちは、普段革命軍が使用している神獣を斬り殺すための大型剣の使い方、そして戦場で使う気象兵器の使い方について、先生から習っていた。

「まずは、お前らに人工地震兵器、人工竜巻兵器、人工落雷兵器、人工津波兵器、これら4つの気象兵器の使い方について教える!

4つの気象兵器は、先の大戦において、人類が神に対抗するために開発した【地球をフルに活用した兵器】である。元々は政府が保有していたものだが、一部を我ら革命軍が奪い、有効な戦力として戦場で使っている!」

先生が大声で話している、兵器の取り扱いの説明を聞きながら、メモを取る生徒たち・・・・



「離れていろ!」

先生がそう言うと・・・・

ドオオオオ!!

付近の大木に突如、大きな落雷が降ってきた! 

晴天なのに・・・・


生徒たち「うわああああああああ!!!」

生徒たちは、突然の巨大な落雷に、驚く・・・・

かなり離れた場所に落ちたから、よかったものの・・・あと少し近ければ確実にお陀仏だ・・・・

付近の木々が落雷の影響で激しく燃えている・・・・


「これが人工落雷兵器の威力だ・・・・もう少し威力を高めれば、落雷は地中にまで影響し、我々が今立っている地面も激しい電力の力で崩れるだろう・・・」

お、恐ろしい・・・・



続いては基礎的な戦闘術の訓練だった・・・・生徒たちは、あまりにきつすぎる戦闘術訓練にヒイヒイわめきながら、タカトやカホをにらんでいた・・・

「こうなったのも全てお前らが指名手配犯となったからだ」と言わんばかりに・・・


タカトとカホはなるべく気にしないようにして、重い大型剣を背中に抱えながら、身軽な身のこなし方を練習していた・・・

マーベル「しかし、おかしいと思わないかい?」

マーベルは、額に大量の汗をかきながら、何度も何度も練習を繰り返している。

カホ「え、何が?」

マーベル「今回の【世界終末時計の針を止める作戦】はどう考えても、正規の革命軍だけで事足りそうな任務なのに、なぜ新米の僕ら生徒まで駆り出されるだろう?」

タカト「まだ、ゼギウス府内に神獣がたくさんいるからじゃないか?」

マーベル「それなら、正規の革命軍だけで十分対応できる話だよ、むしろ幾ら人数が多くても、僕らみたいな戦場の知らない新米がいても、革命軍の足手まといになるだけだ・・・

それに、そもそも時計の針を止めるという作戦自体にかなり無理があるような気がする・・・」

カホ「え?」

タカト「どういうことだ?」

マーベル「忘れたのかい?人類は【3022年 生贄の約束】条約によって、世界終末時計に勝手に触れてはいけないことになっている。そして、あの巨大な時計台の周りには強力な【神の呪い】がかかっている・・・もし、人間があの時計に触れようとすれば、その人間は強力な【神の呪い】にかかって死ぬんだ・・・

いくら革命軍と言えど、あの時計台には触れることすらできなかったみたいだ・・・

時計台に触れようとした革命軍兵士は、ことごとく呪いにかかって死んでしまったらしい・・・」

カホ「だとするなら、一体今回の作戦に何の意味が・・・・」

マーベル「わからない・・・無駄死にだけはしたくないけど・・・」

タカト「もしくは・・・ヒリュー将軍に何か考えがあるのかもしれない・・・」

カホ、マーベル「え??」



タカトは、ゼギウス府から逃げ、始めて革命軍に保護され、ヒリュー将軍と話した、あの日を思い出していた・・・・

ヒリュー将軍の真っ暗な部屋の中で、話したあの日を・・・・


ヒリュー「君は、神になれる人間【神人(しんと)】である可能性が高い・・・・神々は、その【神人】の力を、とても恐れている・・・」

タカト「僕が、神になれる人間?」

ヒリュー「そうだ・・・先の大戦のキッカケもそれだと考えられている・・・我々が独自に調べた人類の歴史によると、我々の先祖、つまり大戦前の人類の力や技術は、ついに【人間が神】になれるところまで発展してしまっていたらしい・・・

それが君が保有していると思われる、人間が神になれる力【神人】だった。

その力を恐れた神々が、人類に戦争を仕掛け、文明をめちゃめちゃにしたのだ・・・

それが第三次終末戦争・・・・・だが、肝心の【神人】が、戦争のドサクサに紛れ、どこかへ行ってしまったらしい・・・

神々は、必死になって探した・・・・

そんなある日、噂で、人間の子供が【神人】を保有しているのではないか?という話が流れた・・・・」


タカト「じゃ、じゃあ、神々がわざわざ、子供たちをイケニエにし続けているのって・・・・」

ヒリュー「そうだ・・・神人の力を探し出すためだ・・・

そして、もし、その噂が本当ならば、代々、その【神人の力】は、その子供の家によって、何代にも渡って継承されているはずだからな。」

タカト「それが、僕の家だと言うんですか?」

ヒリュー「恐らくはな・・・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

衝撃の事実にしばらく黙り込むタカト・・・・

だが、やがて・・・・・・


タカト「で、でもそんなに、神人の力を恐れているなら、人類ごと神人の力も吹き飛ばせばいいじゃないですか・・・全知全能の神々ならそれぐらいできるはずでしょう?なぜ、イケニエの儀式なんて回りくどい真似を・・・」

ヒリュー「疑問はそこだ・・・・だが、今のところ、我々革命軍の中での結論は、神人の力には、神々も持っていない何か特別な能力があるからだと考えた・・・・・だから、神々は、子供の魂を奪うことまでしても、そこから神人を探し出したいのだ

確証がある仮説ではないがな・・・・」



さて、その頃、ここは【神技神術学校】の会議室・・・・

生徒たちに授業を終えた先生方が、何やらヒソヒソと相談をしていた・・・

「どうする?一応、革命軍からは要請が来ているが・・・・」

「生徒たちに、【あの水】を飲ませるかどうかってことだろ・・・・」

「しかし、あの水には限りがある・・・」

「それに、たかだか、まだ14,15の子供たちに、あれを飲ませるなんて、いくらなんでも可哀想すぎる・・・」


ヒリュー「だが、この作戦で神々と人類政府に勝たなくては・・・我々革命軍も全人類にも未来はない・・・」


先生方の話し合いの場に、穏やかな顔をした革命軍のリーダー
ヒリュー将軍がやってきた・・・


「しょ、将軍・・・・」

ヒリュー「いくらアカギが、【神殺しの最強】と言えど、それだけで勝てるほど、神々は甘くはない・・・
それは幾度もの戦闘でよく証明されているはず・・・であるなら結論はわかるでしょう??」

ヒリューの目は、いつもの穏やかなものとは、うって変わっていた・・・

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ヒリュー「この学校に住む全ての子供たちを、神にしましょう・・・・・そうしなければ、今回の作戦は成功しない・・・
例え残酷でも、子供たちには、今回の勝利のためのイケニエになってもらいましょう。」




まだオレンジ色の夕焼けが沈む前に、生徒たちは食堂に集まっていた・・・

一日の授業と訓練を終え、疲れ果てた様子で食堂へ入っていく・・・・

夕飯は、鶏肉がたっぷりと入ったシチューとパンだった・・・・


グロッパ「おい、やったぜ、シチューだぞ!久々だな、こんなに肉がたっぷり入ったやつ。なんだか最近飯が豪華じゃねえか?」

グロッパと、その仲間の不良グループが、かなりご機嫌な様子で
鍋に入ったシチューを皿に盛り付けている・・・


タカト「あいつら、うるせえな・・・しかも、また飯を独り占めする気だな・・・」

タカトが、遠くからグロッパたちを睨み、注意しようと彼らにむかっていく。

だが、マーベルがそれを引き止めた。

マーベル「許してやろうよ・・・・・・」

マーベルが少し寂しげな顔でそう言った。

タカト「なんでだよ!あいつらの好き勝手をそのままにさせちゃダメだろ?」

マーベル「僕らは、もうすぐ戦争に行くんだ・・・この広い食堂の中にいるみんなが、自分を含めどれだけ生き残っているかわからない・・・・彼らのああいう横暴だって、もう見れないかもしれない・・・・ここで過ごした生活だって、もう戻ってこないかもしれない・・・」

タカトは、周りを見てみる・・・・・

ほとんどの子供たちは、どんよりと真っ暗な顔をしている・・・

元気なのは、グロッパを始めとする不良グループと、自分自身だけ・・・・

そのグロッパたちも、どこか悲しげだ・・・・

なんだか、無理して騒いでいるだけな感じがしてきた・・・・

そうか・・・・あいつら、少しでもこの陰鬱とした空気を明るくしようと・・・

みんな、「戦争へ行く」という緊張と恐怖に耐えらないんだ・・・・


タカト自身も、いざその現実を頭の中で思い浮かべると、途端になんだか手足が震えてきた・・・

気持ちを落ち着かせようと、シチューを飲む。

ん?

口の中に入ったシチューは、なんだかすごく懐かしい故郷の味のような気がした・・・

凄い遠い昔に飲んだことのあるような・・・・・

まるで、記憶を飲んでいるみたいだ・・・・


タカト「なあ、このシチュー凄い不思議な味がするな・・・」

タカトは、感慨深くなってしまったのか、思わず、そう言ってしまった。

マーベル「そうかな?普通の味だと思うけど・・・・」

マーベルは、そう返す。


そんなタカトの様子を、カホは不思議そうに見つめながら、
自分もシチューをすすっていた・・・・・




その夜、生徒たちがいつも寝ている寮棟では、個々の部屋から苦しそうにうめく声が響いていた・・・・

男子の寮からも・・・・女子寮からも・・・・


タカト「な、なんだ・・・・・・」

うめき声があまりに大きすぎて、熟睡していたタカトも、
バッチリ目が覚めてしまった・・・

よく室内を見てみると、自分以外の部屋メン全員が、寝ながら
苦しそうにうめいていた・・・・

悪い夢でも見ているのだろうか?

だが、それにしては、おかしい・・・・自分以外の部屋メンが
全員寝ながら、悪夢を見ているなんて・・・・

しかも、この部屋からだけじゃない・・・・隣のグロッパたちの部屋からも、同じようなうめき声が聞こえてくる・・・・

ま、まさか・・・今日食べたシチューにあまり火が通っていなくて
集団食中毒にでもかかったんじゃ・・・・

だとしたら、先生方にさっさと知らせないと・・・・・

そう、思って部屋から出ようとしたとき!


突然、目の前の空間が、歪んだかと思うと、
夜の闇で真っ暗な部屋の中が虹色の光に包まれ・・・

その中からロングコートを着た背の高い紳士が現れた・・・・

タカト「だ、誰だ・・・・」


だが、その紳士の顔は一切見えない・・・・

驚きで呆然としているタカト・・・

紳士は、一切無駄のない動きで、ポケットから何枚かの
トランプカードを取り出し、それをタカトの前に置いたかと思うと
すぐに闇の中へ消え去ってしまった・・・・








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