ラストヒーロー:魔王軍全戦力vs.僕1人

混沌世界終焉

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第1章/レゾット王国

第1話/魔王vs.僕

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「はあ、はぁ、これ程の差があるとは…」

「もう、勝ち目なんて、俺らにはない…」

王国の兵隊たちは、戦意を全て喪失した。
それもそのはず。今日は、魔王軍との決戦の
日なのだ。国は、全勢力を魔王軍との戦いに
捧げて戦った。

それなのに、兵隊たちは、魔王の足元にも
及ばなかったのだ。
召集された兵の中には、国内トップの実力を
誇る、魔術師や剣士など、様々な人々が、国全体から集められた。

その者たちですら、魔王にはたった一つの
傷しかつける事が出来なかった。

「ああ、ここで死ぬんだぁ…!」

あちこちから、兵隊の叫び声が聞こえる。

誰もが”もうダメだ”と思い、戦いを諦めようとした時に、彼は現れた。

彼の名は、ライメル。

この世界で初めて、魔王と互角に渡り合える
程に、魔術を使いこなした人物だ。

*   *   *

「やばい、兵隊がみんなやられている。」

僕の名前は、ライメルだ。
今、魔王の元に向かっている最中だ。
でも、少しだけ来るのが遅かった様だ。
今は、魔王城の5階。この城は、8階まで
階層がある。

その途中で見た王国の兵隊たちは、
ほとんどが血を流して、地面に倒れている。
魔王軍の幹部にやられたのだろうか。

魔王軍の幹部”ディバイン•ラメント”。
どうやら、魔王軍の中の7人が選ばれている
とされている、ディバイン•ラメント。
その中でも、1位と2位は別格で、1位に
至っては、戦闘面では現段階の
魔王をも上回る力と、圧倒的なセンスを
持ち合わせているらしい。

「そんな奴らに、ただの兵隊が勝てるわも
 ないか。そんな事を考えている余裕はない 
 んだ。早く、魔王の元に行かないと。
 更に犠牲者が増えてしまう…」


 魔王城-最上階 アビタシオン__


「ようやく辿り着いた。
 早くお前に会いたかった、魔王エルデ。」

とうとう僕は魔王のいる階層、アビタシオンに到達した。すでに予想はしていたが、
案の定、兵隊たちは、みんなやられている。

「魔王エルデ、お前がやったのか…?」

魔王は何も答えない。
ただ、無言で僕の顔を睨んでくるだけだ。

「答えないんだな…それじゃ、君を殺す
 けれど、良いよな?
 悪いけど、何百人もの命を奪った魔王を
 生かしてはおけないから…」

 魔力解放20%”魔炎:蒼”__

魔術というのは、簡単に言えば、魔力を使い
それを攻撃に利用することだ。
魔力というのは、様々な形や、物質などに
変化させる事が出来る。
魔力解放というのは、自分が体に宿している
魔力を体の外に出して、それを操り、攻撃を
することなのだ。
%が高ければ高いほど、威力は上がるが、
その代わり、体力の消耗も激しくなる。


僕の魔術は、魔王に匹敵する威力を出す事が
可能だ。この攻撃なら、魔王と互角の戦いを
繰り広げる事が出来るだろう。

僕が放った蒼い炎は、魔王に直撃した。

「少しくらい、火傷してくれてると助かる
 んだけどな…」

その願いは叶わなかった。
魔王には、火傷一つすら負っていない様だ。
でも、こうなる事は分かっていた。

魔王の実力は、間違いなく世界最強のだ。
そんな奴が、僕のただの攻撃をくらうはずが
ないからな。

『なんだ、そんなものなのか…?
 話によると、私と互角の力を有している
 様だが…』

初めて口を開いた魔王。
その声は、威圧と強者の自信が混ざった様な
とても恐ろしい声だった。
犬や猫などの小動物なら、気絶してしまう
ほどの威圧感があった。

「そんな声してるんですね、魔王エルデ。」

魔王の声が恐ろしくても、僕は冷静に、魔王の質問に答えた。

「そんな事ないですよ。今のは様子見です
 からね。ここからが本番ですよ。
 出番だ、フォルトゥーナ。
 僕を、守ってくれ…」

その時、僕の体の魔力解放の時の攻撃力が
大幅に上昇した。

フォルトゥーナは、僕の守護神だ。
僕の命令で、彼女は僕に力を与えてくれる。
時には、僕の代わりに、相手の攻撃を受けて
くれる場合もある。

そこでもう一度、攻撃をした。

 魔力解放30%”魔炎/蒼 デュアル”__

デュアルは、普通の魔力解放の攻撃力を、
単純に2倍にする事ができる。
それ相応の体力は消費するが、一撃で相手に大ダメージを与える事が出来る攻撃の一つに
なっている。

『それでも、私の命には届かない…
 どうしたのだ、威勢が良いだけか?』

ああ、やっぱり、魔王は強いんだ。
僕なんかが勝てる相手じゃ無かったんだ…

なんて事は微塵も考えていない。
負けるビジョンが、全く見えないからだ。

「この程度の攻撃を耐えれたくらいで、
 もう満足してるんですかぁ(笑)?
 魔王も大した事無いですね。がっかり。」

そろそろ、周りの兵隊の救助もしないと
いけない頃になってきただろう。
悪いけど、そろそろ終わりにしよう。

「ごめんなさい。戦いももう終わりです。」


 魔力解放50%”ヴァルキリー ネア”__


その瞬間、辺りは光で満ちた。

『ふん、まるで”神”の様な力だな。
 勇者ライメル。
 
 それでも、私には届かないのだ。
 
 “不死の呪い”があるからな。

 だが、不死の呪いが無ければ、私は確実に
 今の攻撃で死んでいただろう。
 運が悪かったな…ライメルよ。』

そう言った瞬間、もうこの部屋に、魔王の
姿はなかった…

「不死の呪いか…
 厄介なことになったなぁ。
 魔王退治も、結構大変だなぁ。
 それに”ディバイン•ラメント”っていう、
 幹部たちの動きも気にしないといけない
 からなぁ、面倒だ。」

でも、次会った時は、必ずお前の命を奪う。
そう強く心に決めて、兵隊たちを救助した
あと、僕は魔王城を後にした。


*   *   *


『ヴァルキリー ネア、恐ろしい力だ。
 不死の呪いが無ければ、私はとっくに…
 まあ良い。次に会った時には、必ずお前を
 
 殺してやる…』


第1話/魔王vs.僕














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