ラストヒーロー:魔王軍全戦力vs.僕1人

混沌世界終焉

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第1章/レゾット王国

第4話/幸せディナー

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ここは、昨日エーレルに教えてもらった
レストランの”ユグレン”だ。
今日はここで、セレネと一緒にディナーを
食べる事にした。

セレネはなんだか、会った時からずっと暗いイメージだから、美味しいご飯を食べて、
少しでも明るくなってくれたら良いけど…

「あ、ライメルさん…?」

遠くから、セレネの声が聞こえた。

「うん、そうだよ~!
 今日はここでご飯を食べようと思うん
 だけど、どうかな。」

僕がそう答えると、セレネはびっくりした顔で僕の方を見てきた。

「えっ、えぇ…?
 そんな、高いお店、私無理ですぅ…」

「別に料理くらい奢るけど?」

実際、魔王と戦った時に貰ったお金は大量に
あるし、こういう事に使っても、別に問題は
ないから、セレネに料理を奢ろうとしたが…

*   *   *

その後、さらにセレネの表情は暗くなった。
“こんな高いの、食べれない~”とか言って、
トイレに行ってしまった。

「フォルトゥーナ、僕、何かした?」

「こんなに高い料理、普通の人なら抵抗が
 あって食べられないよねぇ…
 うん!やらかしたね!」

それもそうか。今日セレネに奢った料理は
超高級ハンバーグ。
実際、値段は18エリー(18,000円)。
流石に少し抵抗があってもおかしくない。
誕生日とかなら、これくらい豪華な時がある
かもしれないが、今日は何でもない、ただの
平日だし…

「悪いことしたかな…」

そう考えていると、いつの間にか、セレネが
席に戻っていた。
そして、セレネの方を見ると…

「美味しい、美味し、いぃ…!
 んっ、あむ、んん~っ!」

めっちゃ美味そうに食べるじゃん…
なんでさっきトイレ行ったんだよ。
悪いことしたと思って、色々考えてしまった
事が恥ずかしい…
まあ、美味しいならそれで良いけど。

それから、僕とフォルトゥーナも一緒に、
セレネと同じハンバーグを食べながら、3人で話をした。

昨日はエーレルと、今日はセレネと。
最近いろんな人とご飯を食べるな。
人と食べるのは好きだから、悪い事じゃない
から良いけど。

「あ、あの、これも食べて、良いですか…」

セレネが食べたいと言ったのは、この店で
1番高級な料理”幸せディナー”。
料理名だけは普通だが、このディナーには、
世界で1番高級な肉や、新鮮な野菜、しかも、
スープには、高級魚の出汁が入っている。

「こ、こんなの食べるのか…?」

「あ、つい我儘言っちゃって…
 もぉ~っ私のバカっ!」

セレネは大きな声でそう言った後、また
しょんぼりしてしまった。

「ま、まあ奢ってあげるから、あまり自分
 を責めるなって。」

僕はそう言って、彼女を慰めた。
すると、すぐに立ち直って、セレネは
“幸せディナー”を注文した。

本当に我儘な奴だな。
これは、賑やかなパーティになりそうだ。
でも、次に仲間にするのは、もう少しだけ
まともな奴が良いな…

でも、ご飯を食べた後の彼女は、さっきより
良い顔をしている。

「やっぱり、笑顔が1番だ。」

ずっと、こうやって笑い合っていたいな…

*   *   *

「セレネ、幸せディナー美味しかった?」

「は、はい。美味しかったです…
 あの、今日は本当にすみませんでした。
 あんな我儘言って…」

我儘言うのも、何か理由があってのこと
なのだろうと思うから、僕はそれについては
何とも思っていない。

「いいよ、料理くらい。
 君の笑顔が見れて良かったよ!」

僕がそう返すと、セレネはまた笑顔になって
そのまま家に帰っていった。

とりあえず、今日のディナーは大成功だ。
セレネの笑顔見れたし、美味しい料理を
食べれたし、3人で話すのも、すごく楽し
かった。

その日、僕はいい気分で眠りについた…



次の日、僕は何故かいつもより早くに目が
覚めてしまった。

「流石に早く起きすぎたな…
 まだ朝ごはんも出来てないし。
 する事も無いし、二度寝するか…」

*   *   *

今度こそ、朝ごはんが出来る時間だ。
僕は着替えをして、食堂でご飯を済ませて、
今日も宿を出た。

「よし、今日はクエストでも受けてみよう
 かな、簡単そうだし。」

僕はクエストを受ける為、今日も冒険者協会
に向かった。
協会には、たくさんのクエストがある。
初級から上級まであって、ジャンルも
たくさんある。
魔物の討伐や、装備を作るクエスト、食料を
調達するクエストもある。

でも、この中で1番お金が貰えるクエスト。
それは当然、討伐クエストだ。

「出来るだけ、多くお金が貰えるクエスト
 を受けたいけど…」

この近くには、強い魔物は現れない、平和な
場所だから、そんなクエストは無さそうな
気がするけど、とりあえず教会に入った。

「どんなクエストがあるんだろう…
 えーっと、スライム討伐、ゴブリン討伐
 牛の肉集め、洋服作り…やっぱり、
 低レベルのクエストだらけだ。」

これらのクエストは、多くお金が貰えると
しても、5エリー程度。

「昨日のご飯すら買えない…
 どんだけ平和なんだよ、ここは。」

少しテンションが下がったが、一応全ての
クエストを確認する事にした。
すると、1つだけ、高レベルのクエストが
あった。

“炎の魔犬 ケルベロス討伐
 報酬:15エリー
 場所:王国の近くにある巨大な洞窟
 難易度:高(死の危険あり)”

待ってました!こういうクエスト!
これくらい難しくないと、流石に簡単すぎて
すぐに終わって、暇になるから。

「すみません、このクエスト受けます。」

僕はカウンターで、クエストを受注した。

「そうだ、せっかくパーティを組んだ
 ことだし、セレネも誘うか。」

そういう事で、パーティを組んだ時に住所
を教えてもらったから、セレネの家に行って
クエストに誘う事にした。

*   *   *

「ここか、セレネの家。」

僕は家の外にある”ベル(インターホン的な
やつ)”を鳴らしたが、セレネは出てこな
かった。
でも、ドアの鍵は閉まっていなかったので、
普通に家に入れた。

「入っても良いのかな…
 流石に申し訳ないけど、仕方ない。」

少し進むと、リビングのドアが見えてきた。
そのドアを開けようとした時、セレネが
焦った顔をして、部屋から出てきた。
そして、彼女が開けたドアが僕の顔に直撃
して、おでこが赤くなった。

「う、うわぁーっ!!!
 ライメルさん?勝手に入ってこないで
 下さいよっ!」

流石に、僕はセレネに怒られた。
ホントニスミマセン。

そして僕は、クエストの話を始めた。

第4話/幸せディナー









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