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1章
5. 魔女ヴァネッサの助言
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ローズの胸に、冷たい帳が下りた。
もし、ヒロインであるシャーロットの人柄が、ゲームでよく知っている彼女とは違う可能性があるのなら。
ローズの心中を見透かし、魔女が続きを口にした。
「悪役とヒロイン、立場の逆転! なんてものもあるかもしれないねぇ。ヒャヒャヒャヒャヒャ、面白いねぇ、面白いねぇ!! 性格の悪いヒロインが、優しい悪役令嬢を追い詰めて『ぎゃふん』と言わせ、意地の悪いほくそ笑みを浮かべて王子との甘いハッピーエンドを手に入れる……なんてのぅ、なんてのぉぉぉ!!! 『正統派ヒロインはもう古い! 渡る世間にゃ悪ばかり!!』なんてのぉぉぉ!! ……ヒャアーッ、ヒャッヒャッヒャ!! ヒィヒィヒィ、フヒャァッハ! ゴフッ! ゲフッ! ゲフンゲフン!!」
魔女は何がおかしいのか、笑いすぎてむせている。
ローズにとっては面白いどころではない。あの大好きなシャーロットが、もしかして意地悪女かもしれないなんて。自分の分身としてシャーロットを通して生きたゲーム内の幸せな日々が、黒く染まってゆく。この世界は――ローズは――自分は、いったい何?! アイデンティティー崩壊の危機だ。
青い顔をして黙り込んでしまったローズを前に、むせた魔女はごくごくお茶を飲んで「ヒハーッ!」と息を吐き出した。
そしておもむろに、先程とは打って変った真面目顔で話を続けた。
「そんな深刻な顔をするでないよ、嬢ちゃんや。今のは可能性の話さね。何もそうだと決めつけたわけじゃない。いいかい、何度も言うが、この宇宙には無数の世界が存在している。その一つですらあらゆる分岐点で枝分かれし、更に分裂してゆく。この宇宙は無数に展開してゆく世界の産屋なのさ。その現象を現す一つの言葉を、嬢ちゃんは知っているだろう?」
「…………パラレルワールド……?」
「そうそう、そうとも言うねぇ。一つ試してみるがいい、嬢ちゃんや。あらゆる可能性を、分岐点を。フラグが立つか立たないか。悪役令嬢という肩書を持つその人生、無数のバッドエンドの手前に、ハッピーエンドが隠れているかもしれない」
「絶望するには、至らないと……? そうなの? 聖なるヴァネッサ」
それこそが、ローズの真に訊きたかった質問だ。
今後の行いで最悪の結末を回避できるか、それこそが。
実をいうとローズはすでに、いくつか「悪役令嬢」らしい行いをやらかしている。
この世界の貴族の子女は12~13歳くらいなると社交界デビューの準備を始める。両親や年上の兄弟姉妹に連れられて、ラフな形式のお茶会やガーデンパーティーなどに参加することを許され、そこで同じ年頃の貴族の子女と知り合いになり社交術の基盤を身に着けるのだ。
それらの席で、ローズは思うままに振る舞ってきた。気に食わない高慢なある貴族の少年が言いよってきたため、気のある素振りで翻弄したのちに、衆目環境の元でさんざん恥をかかせて振ったり、下手なくせに人前で歌やピアノを披露するのが好きなある令嬢をおだててピアノを弾かせた直後、同じ曲を完璧な演奏でローズが弾き、「あなたがこれくらい弾けるようになるには、まだまだ練習が必要ね。そうね、一日48時間、100年くらい練習すれば私に追いつけるかしら?ホーホッホッホッ!」などとわざと不可能な提案を嫌味たっぷりに言ったりした。
「悪役令嬢」っぽい行いは、この二例だけではない。ローズはこんなことならもっとおとなしくしておけば良かったと、今更ながら思う。
シュンとうなだれているローズを見て、魔女は今まで何度も見せた茶化した笑みではなく、春の木漏れ日のような優しい微笑を湛えて言った。
「試してみるがいい、ローズ嬢ちゃんや。人生は始まったばかり。まだ何一つ終わっちゃいない。せっかく残してくれた前世の記憶、それを踏み台にして、華麗に羽ばたくがいいさ」
その声は温かい慈愛に満ちていて、ローズの心にじんわりと沁み込んだ。
魔女はローズの質問にはっきりと答えてはくれなかったが、欲しかった希望は与えてくれた。
「聖なる魔女ヴァネッサ、あなたはいったい、何者なの? もしかして、神様?」
ローズの真剣な疑問を聞いて、魔女は弾かれたように大笑いを始めた。
そして先程同様笑いすぎてむせ込み、目に涙を浮かべながら言った。
「あたしが神?! 神だって?! 創造オタクで作り過ぎてわけわかんなくなってるあのおもろい超越存在だって?! 大誤解、超誤解、誤解中の誤解、誤解の極致だよまったく!! ヒャーハッハッハッ!! ヒハーッハッハッ!! ヒイヒィ!!」
「………………」
いったい何がそんなにおかしいのだろう? ローズにはまるで理解できなかったかが、とりあえずこの魔女が神ではないということはわかった。他にも色々聞いてみたいことはあったが、この様子では答えてもらえそうにない。そこでローズは行儀よく、魔女の笑いの発作が収まるまで待った。その気配を察した魔女は、息を整えながら話を続けた。
「イヒーッ! フハーッ! あたしはね、ローズ嬢ちゃんや、もちろん神じゃない。研究が大好きな『蝶の森の魔女ヴァネッサ』さ。あたしがどうしてこんなに物知りか知りたいかい? そりゃあ、もう長く生きているし、あたしの趣味は世界の謎を解き明かすことだからさ。そして嬢ちゃんはあたしの大事な研究材料……」
研究材料?! 片眉を上げたローズの表情を見て魔女はハッとしたのち続けた。
「おっと失礼、言い変えれば愉快な観察対象……」
観察対象……。ローズは自分が水槽に入れられた金魚か、発信機の付けられた渡り鳥になったような気がした。複雑な表情を浮かべるローズを見て、魔女は首を振って続けた。
「いやいや今のは聞かなかったことにしておくれ、とにかく嬢ちゃんはあたしのお気に入りさね、だから特別待遇でサポートしてあげるのさ。困ったことがあればいつでもおいで。さあさあ、そろそろお茶会はお開きだ。
ハブアナイスデイ、エンジョイユアライフ!」
魔女は颯爽と立ち上がると、扉を開けてローズを誘い、アメリカンなノリで彼女をハグした。両親や兄弟以外は誰も、こんな風に断りもなく気軽にローズに触れることはできない。だからローズは少し驚いたが、意外にもヴァネッサの親愛のこもった抱擁を心地良く感じたため、ギュッと魔女を抱きしめ返した。
研究材料とか観察対象とかにされて面白がられていることはちょっと引っかかるけど、この不思議な魔女は有用なアドバイスをくれた。他の誰が、ローズの相談にのれるだろうか? 前世の記憶を持ち、特殊な立ち位置にいるローズの悩みを理解できるだろう、他の誰が? 偶然にもヴァネッサに出会えたことは、運が良かったとしか思えない。ヴァネッサのアドバイスがもらえなければ、ローズはまだベッドの中で枕を濡らしていただろう。
魔女に薦められたハーブティーも効を奏したようで、ローズの気分はすっかり良くなっていた。
そうしてローズは魔女に別れを告げると、来たときより軽い足取りで、再びクローゼットの中を通って自分の部屋へと帰り着いた。
もし、ヒロインであるシャーロットの人柄が、ゲームでよく知っている彼女とは違う可能性があるのなら。
ローズの心中を見透かし、魔女が続きを口にした。
「悪役とヒロイン、立場の逆転! なんてものもあるかもしれないねぇ。ヒャヒャヒャヒャヒャ、面白いねぇ、面白いねぇ!! 性格の悪いヒロインが、優しい悪役令嬢を追い詰めて『ぎゃふん』と言わせ、意地の悪いほくそ笑みを浮かべて王子との甘いハッピーエンドを手に入れる……なんてのぅ、なんてのぉぉぉ!!! 『正統派ヒロインはもう古い! 渡る世間にゃ悪ばかり!!』なんてのぉぉぉ!! ……ヒャアーッ、ヒャッヒャッヒャ!! ヒィヒィヒィ、フヒャァッハ! ゴフッ! ゲフッ! ゲフンゲフン!!」
魔女は何がおかしいのか、笑いすぎてむせている。
ローズにとっては面白いどころではない。あの大好きなシャーロットが、もしかして意地悪女かもしれないなんて。自分の分身としてシャーロットを通して生きたゲーム内の幸せな日々が、黒く染まってゆく。この世界は――ローズは――自分は、いったい何?! アイデンティティー崩壊の危機だ。
青い顔をして黙り込んでしまったローズを前に、むせた魔女はごくごくお茶を飲んで「ヒハーッ!」と息を吐き出した。
そしておもむろに、先程とは打って変った真面目顔で話を続けた。
「そんな深刻な顔をするでないよ、嬢ちゃんや。今のは可能性の話さね。何もそうだと決めつけたわけじゃない。いいかい、何度も言うが、この宇宙には無数の世界が存在している。その一つですらあらゆる分岐点で枝分かれし、更に分裂してゆく。この宇宙は無数に展開してゆく世界の産屋なのさ。その現象を現す一つの言葉を、嬢ちゃんは知っているだろう?」
「…………パラレルワールド……?」
「そうそう、そうとも言うねぇ。一つ試してみるがいい、嬢ちゃんや。あらゆる可能性を、分岐点を。フラグが立つか立たないか。悪役令嬢という肩書を持つその人生、無数のバッドエンドの手前に、ハッピーエンドが隠れているかもしれない」
「絶望するには、至らないと……? そうなの? 聖なるヴァネッサ」
それこそが、ローズの真に訊きたかった質問だ。
今後の行いで最悪の結末を回避できるか、それこそが。
実をいうとローズはすでに、いくつか「悪役令嬢」らしい行いをやらかしている。
この世界の貴族の子女は12~13歳くらいなると社交界デビューの準備を始める。両親や年上の兄弟姉妹に連れられて、ラフな形式のお茶会やガーデンパーティーなどに参加することを許され、そこで同じ年頃の貴族の子女と知り合いになり社交術の基盤を身に着けるのだ。
それらの席で、ローズは思うままに振る舞ってきた。気に食わない高慢なある貴族の少年が言いよってきたため、気のある素振りで翻弄したのちに、衆目環境の元でさんざん恥をかかせて振ったり、下手なくせに人前で歌やピアノを披露するのが好きなある令嬢をおだててピアノを弾かせた直後、同じ曲を完璧な演奏でローズが弾き、「あなたがこれくらい弾けるようになるには、まだまだ練習が必要ね。そうね、一日48時間、100年くらい練習すれば私に追いつけるかしら?ホーホッホッホッ!」などとわざと不可能な提案を嫌味たっぷりに言ったりした。
「悪役令嬢」っぽい行いは、この二例だけではない。ローズはこんなことならもっとおとなしくしておけば良かったと、今更ながら思う。
シュンとうなだれているローズを見て、魔女は今まで何度も見せた茶化した笑みではなく、春の木漏れ日のような優しい微笑を湛えて言った。
「試してみるがいい、ローズ嬢ちゃんや。人生は始まったばかり。まだ何一つ終わっちゃいない。せっかく残してくれた前世の記憶、それを踏み台にして、華麗に羽ばたくがいいさ」
その声は温かい慈愛に満ちていて、ローズの心にじんわりと沁み込んだ。
魔女はローズの質問にはっきりと答えてはくれなかったが、欲しかった希望は与えてくれた。
「聖なる魔女ヴァネッサ、あなたはいったい、何者なの? もしかして、神様?」
ローズの真剣な疑問を聞いて、魔女は弾かれたように大笑いを始めた。
そして先程同様笑いすぎてむせ込み、目に涙を浮かべながら言った。
「あたしが神?! 神だって?! 創造オタクで作り過ぎてわけわかんなくなってるあのおもろい超越存在だって?! 大誤解、超誤解、誤解中の誤解、誤解の極致だよまったく!! ヒャーハッハッハッ!! ヒハーッハッハッ!! ヒイヒィ!!」
「………………」
いったい何がそんなにおかしいのだろう? ローズにはまるで理解できなかったかが、とりあえずこの魔女が神ではないということはわかった。他にも色々聞いてみたいことはあったが、この様子では答えてもらえそうにない。そこでローズは行儀よく、魔女の笑いの発作が収まるまで待った。その気配を察した魔女は、息を整えながら話を続けた。
「イヒーッ! フハーッ! あたしはね、ローズ嬢ちゃんや、もちろん神じゃない。研究が大好きな『蝶の森の魔女ヴァネッサ』さ。あたしがどうしてこんなに物知りか知りたいかい? そりゃあ、もう長く生きているし、あたしの趣味は世界の謎を解き明かすことだからさ。そして嬢ちゃんはあたしの大事な研究材料……」
研究材料?! 片眉を上げたローズの表情を見て魔女はハッとしたのち続けた。
「おっと失礼、言い変えれば愉快な観察対象……」
観察対象……。ローズは自分が水槽に入れられた金魚か、発信機の付けられた渡り鳥になったような気がした。複雑な表情を浮かべるローズを見て、魔女は首を振って続けた。
「いやいや今のは聞かなかったことにしておくれ、とにかく嬢ちゃんはあたしのお気に入りさね、だから特別待遇でサポートしてあげるのさ。困ったことがあればいつでもおいで。さあさあ、そろそろお茶会はお開きだ。
ハブアナイスデイ、エンジョイユアライフ!」
魔女は颯爽と立ち上がると、扉を開けてローズを誘い、アメリカンなノリで彼女をハグした。両親や兄弟以外は誰も、こんな風に断りもなく気軽にローズに触れることはできない。だからローズは少し驚いたが、意外にもヴァネッサの親愛のこもった抱擁を心地良く感じたため、ギュッと魔女を抱きしめ返した。
研究材料とか観察対象とかにされて面白がられていることはちょっと引っかかるけど、この不思議な魔女は有用なアドバイスをくれた。他の誰が、ローズの相談にのれるだろうか? 前世の記憶を持ち、特殊な立ち位置にいるローズの悩みを理解できるだろう、他の誰が? 偶然にもヴァネッサに出会えたことは、運が良かったとしか思えない。ヴァネッサのアドバイスがもらえなければ、ローズはまだベッドの中で枕を濡らしていただろう。
魔女に薦められたハーブティーも効を奏したようで、ローズの気分はすっかり良くなっていた。
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