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1章
20. 希望と決意
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「あなたを苦しめている事柄は、以前話してくれた前世の記憶に関係しているのではないですか?」
シュリからそう訊かれて、ローズはどう答えればよいか言葉に詰まった。
なおも沈黙するローズの傍に膝を付き、シュリは一層真剣な口調で言葉を紡いだ。
「ローズ様、何もかも一人で背負うことはないのです。俺は決してあなたを裏切らない。あなたに折れない太い枝があり、それがあなたの行く手を邪魔するのなら、俺がその枝をへし折ります。きっと二人で考えれば、あなたの悩みに終止符を打つ策も思いつくはず。お願いです、ローズ様、俺に手助けをさせてください」
ローズは思いがけず、ポロポロと涙を零した。
ずっと心細かった。でも一人で戦うしかないと思い込んでいた。
シュリの助けを得られるなら、それほど心強いものはない。でも――
「シュリ……ありがとう。でも私、怖いの。あなたに打ち明ければ、巻き込んでしまうかもしれない。悪役令嬢の運命に。だって敵は、この世界そのものなのよ!」
「全世界を敵に回しても、俺はあなた一人を守り抜きます」
そう即答したシュリの、揺るぎない決意がこもった声を聞き、ローズは失神しそうになった。
俺はあなた一人を守り抜きます……
あなた一人を……
全世界を敵に回しても……
あなた一人を……
守り抜きます……守り抜きます……守り……
ローズの頭の中でキュン死決定の甘やかな台詞が、エコー付きでリフレインする。
もう……死んでもいいかも……
――いやいや待て待て!ここで自分が死んだら、またフローレンスが悪役の代役をやらされる!――などと胸の中で独り言ち、ローズはキュン死を思い留まった。
ローズの心の中にピンク色の嵐が吹き荒れているとも知らず、シュリは彼女の沈黙を迷っているためと捉えて、もうひと押しした。
「ローズ様、教えてください、あなたを悩ませるものの正体を。でないと俺は、今夜も眠れそうにありません」
「……えっ……?!」
「毎晩、眠れないのです。あなたのことが気がかりで。また俺の前から消えてしまうのではないかと、心配でたまらない。俺は二度と、あんな思いはしたくない」
消えてしまう……?
ローズは一瞬何のことか分からなかったが、すぐに思い当たった。きっとシュリは、ローズが社交界デビューした日の翌日の、行方不明騒ぎのことを言っているのだ、と。
「このまま眠れない状態が続けば、俺はとんでもない失敗を次々とやらかすでしょう。給仕中に旦那様の頭にフォークを刺してしまうかもしれない」
なんですと?! フォーク?!
ローズは父上の頭にフォークが刺さってる様を想像して、吹き出しそうになった。不謹慎にも愉快な気分になってしまったローズをよそに、シュリは話を続けた。
「そんなことになれば、俺の今まで築き上げてきた評判は地に落ち、“使えない従僕”のレッテルを張られるでしょう。もしかしたら、解雇されてしまうかもしれない。もちろん、紹介状もないままに。つまり、このまま眠れない夜が続けば、俺はやがて野垂れ死に……」
まさか! そんなことはさせない!! だいたいこんなイケメンが落ちていたら、誰か絶対拾うはず! うん、拾う。拾いまくる。きっと奪い合いだ。早い者勝ち。だから野垂れ死にはあり得ない。――ローズはそこまで考えて、「シュリが私以外の誰かに拾われて、その恩人と恋が芽生えたりなんかしたら……絶対、嫌ぁぁぁぁl!!」と心中で叫んだ。
ローズのその心の動きを知ってか知らずか、シュリはトドメとばかりに言った。
「お願いです、ローズ様。俺の安眠を取り戻してください。あなたの悩みを分かち合い、あなたの背負っている荷物を俺に持たせてください。それとも俺は、あなたにとって何の価値もない、信頼するに足りない役立たずですか?」
「まさか、シュリ! あなたほど頼りになるひとは他にはいないわ!」
「では、話してくれますね?」
――負けた。
ローズは、すべてを打ち明けた。
この世界が前世でプレイした乙女ゲームという架空世界そのもので、自分が悪役令嬢と呼ばれる破滅の運命を背負っていることを話した。そして魔女に相談に行ったことも、今日シャーロットに会い、悪役令嬢の代役としてフローレンスが巻き込まれたことも、すべて話した。
シュリにとっては「乙女ゲーム」という概念そのものが理解できないだろうと、ローズは思っていた。よって彼がローズの言葉を受け入れられず、彼の信頼を失うのではないかと恐れた。
しかしシュリは驚いたことに、すべてをすんなり理解していた。
「ローズ様、一つ朗報です。あなたはゲーム内で起こる出来事をうまく回避した。シャーロットはドレスを引き裂かれず、誰も悪役としての役割を果たせなかった。そうですね?」
そういえば、そうだ。
ローズは、自分が悪役を降りたためにフローレンスに悪役代行を押し付ける事態になったことがショックで、そのことばかり考えていた。今振り返って見れば、かなり動揺していたのだ。落ち着いて考えてみれば、確かにシュリの言うように、本来悪役が起こすゲスな騒動を回避できたのだ!
シュリは話を続けた。
「これは、この先に起こることが予想される他の悪役発端の騒動も、回避できる可能性が高いということです。前世の記憶を持つあなたには、事態をコントロールする術がある。誰かに悪役を押し付けなくても、あなたの知っている結末とは全く違う未来へと、導く力がある。俺はそう思います」
そう断言したシュリの言葉を聞いて、ローズの胸に希望の灯火が燃え盛った。それは力強く、明るく輝いている。
「本当に、そう思う? シュリ、私は上手く回避できるかしら?」
「できますよ、ローズ様。大丈夫」
シュリは落ち着いた声で、しっかりとそう答えてくれた。
今までもそうだったように、今も、ただの一度も、あの頭痛に襲われていない。シュリは心の底から、私を信じてくれているのだ。
「ああ……ああ、シュリ、シュリ……」
ホッとしたせいか、ローズはポロポロと涙を零した。その涙を、シュリは胸のポケットから取り出したハンカチで、そっと優しく拭ってくれた。
暗闇に慣れてきた目が、ぼんやりとシュリの輪郭を映し出す。心配気に、優しくローズを見つめる瞳が、そこにあった。ローズは心臓が口から飛び出してしまいそうなほどドキドキしながら、シュリを安心させようとにっこり微笑んで言った。
「私、積極的にシャーロットに関わってみるわ。今回引きこもってみたけど、結局舞台に引きずり出されたところをみると、世界はよほど私の活躍を期待してるみたいね。それなら今度は逃げ回らずに、こっちから世界に殴り込みをかけてやるわ!」
シュリは声を出して笑い、弾むような口調で言った。
「ええ、その方がローズ様らしいですよ!」
ローズの心臓は掴まれたように痛んだ。シュリの笑顔は危険物だ。
「ローズ様、もっとあなたと話をしていたいが、あなたももう体を休めなければいけません。ずいぶんとお疲れのことでしょう。さあ、裏の戸口まで送ります」
ローズは名残惜しげに立ち上がり、着ていたシュリの上着を脱いで返した。
シュリは辺りを気にしながらローズを裏戸まで送り、鍵を開けて中に彼女を導くと言った。
「俺はもう少し見回りをしてから戻ります。ローズ様、どうか忘れないでください。たとえ世界中が敵になっても、俺だけはいつも、あなたの味方だと」
はにかみながら微笑み、こくんと頷いたローズを見届けると、シュリは外から扉を閉めた。
シュリは一つ大きく息を吐くと、静かな月夜の道をゆっくりと歩き出した。
やがて何歩か歩いたところでふと立ち止まる。彼は手に持っていた、ローズの体温の残る上着を身に着けた。その温もりを抱きしめるように、組んだ両腕にギュッと力を込める。
そして、ポツリとつぶやいた。
「今度は絶対に……君を失いはしない。必ず、幸せにしてみせる」
シュリからそう訊かれて、ローズはどう答えればよいか言葉に詰まった。
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ずっと心細かった。でも一人で戦うしかないと思い込んでいた。
シュリの助けを得られるなら、それほど心強いものはない。でも――
「シュリ……ありがとう。でも私、怖いの。あなたに打ち明ければ、巻き込んでしまうかもしれない。悪役令嬢の運命に。だって敵は、この世界そのものなのよ!」
「全世界を敵に回しても、俺はあなた一人を守り抜きます」
そう即答したシュリの、揺るぎない決意がこもった声を聞き、ローズは失神しそうになった。
俺はあなた一人を守り抜きます……
あなた一人を……
全世界を敵に回しても……
あなた一人を……
守り抜きます……守り抜きます……守り……
ローズの頭の中でキュン死決定の甘やかな台詞が、エコー付きでリフレインする。
もう……死んでもいいかも……
――いやいや待て待て!ここで自分が死んだら、またフローレンスが悪役の代役をやらされる!――などと胸の中で独り言ち、ローズはキュン死を思い留まった。
ローズの心の中にピンク色の嵐が吹き荒れているとも知らず、シュリは彼女の沈黙を迷っているためと捉えて、もうひと押しした。
「ローズ様、教えてください、あなたを悩ませるものの正体を。でないと俺は、今夜も眠れそうにありません」
「……えっ……?!」
「毎晩、眠れないのです。あなたのことが気がかりで。また俺の前から消えてしまうのではないかと、心配でたまらない。俺は二度と、あんな思いはしたくない」
消えてしまう……?
ローズは一瞬何のことか分からなかったが、すぐに思い当たった。きっとシュリは、ローズが社交界デビューした日の翌日の、行方不明騒ぎのことを言っているのだ、と。
「このまま眠れない状態が続けば、俺はとんでもない失敗を次々とやらかすでしょう。給仕中に旦那様の頭にフォークを刺してしまうかもしれない」
なんですと?! フォーク?!
ローズは父上の頭にフォークが刺さってる様を想像して、吹き出しそうになった。不謹慎にも愉快な気分になってしまったローズをよそに、シュリは話を続けた。
「そんなことになれば、俺の今まで築き上げてきた評判は地に落ち、“使えない従僕”のレッテルを張られるでしょう。もしかしたら、解雇されてしまうかもしれない。もちろん、紹介状もないままに。つまり、このまま眠れない夜が続けば、俺はやがて野垂れ死に……」
まさか! そんなことはさせない!! だいたいこんなイケメンが落ちていたら、誰か絶対拾うはず! うん、拾う。拾いまくる。きっと奪い合いだ。早い者勝ち。だから野垂れ死にはあり得ない。――ローズはそこまで考えて、「シュリが私以外の誰かに拾われて、その恩人と恋が芽生えたりなんかしたら……絶対、嫌ぁぁぁぁl!!」と心中で叫んだ。
ローズのその心の動きを知ってか知らずか、シュリはトドメとばかりに言った。
「お願いです、ローズ様。俺の安眠を取り戻してください。あなたの悩みを分かち合い、あなたの背負っている荷物を俺に持たせてください。それとも俺は、あなたにとって何の価値もない、信頼するに足りない役立たずですか?」
「まさか、シュリ! あなたほど頼りになるひとは他にはいないわ!」
「では、話してくれますね?」
――負けた。
ローズは、すべてを打ち明けた。
この世界が前世でプレイした乙女ゲームという架空世界そのもので、自分が悪役令嬢と呼ばれる破滅の運命を背負っていることを話した。そして魔女に相談に行ったことも、今日シャーロットに会い、悪役令嬢の代役としてフローレンスが巻き込まれたことも、すべて話した。
シュリにとっては「乙女ゲーム」という概念そのものが理解できないだろうと、ローズは思っていた。よって彼がローズの言葉を受け入れられず、彼の信頼を失うのではないかと恐れた。
しかしシュリは驚いたことに、すべてをすんなり理解していた。
「ローズ様、一つ朗報です。あなたはゲーム内で起こる出来事をうまく回避した。シャーロットはドレスを引き裂かれず、誰も悪役としての役割を果たせなかった。そうですね?」
そういえば、そうだ。
ローズは、自分が悪役を降りたためにフローレンスに悪役代行を押し付ける事態になったことがショックで、そのことばかり考えていた。今振り返って見れば、かなり動揺していたのだ。落ち着いて考えてみれば、確かにシュリの言うように、本来悪役が起こすゲスな騒動を回避できたのだ!
シュリは話を続けた。
「これは、この先に起こることが予想される他の悪役発端の騒動も、回避できる可能性が高いということです。前世の記憶を持つあなたには、事態をコントロールする術がある。誰かに悪役を押し付けなくても、あなたの知っている結末とは全く違う未来へと、導く力がある。俺はそう思います」
そう断言したシュリの言葉を聞いて、ローズの胸に希望の灯火が燃え盛った。それは力強く、明るく輝いている。
「本当に、そう思う? シュリ、私は上手く回避できるかしら?」
「できますよ、ローズ様。大丈夫」
シュリは落ち着いた声で、しっかりとそう答えてくれた。
今までもそうだったように、今も、ただの一度も、あの頭痛に襲われていない。シュリは心の底から、私を信じてくれているのだ。
「ああ……ああ、シュリ、シュリ……」
ホッとしたせいか、ローズはポロポロと涙を零した。その涙を、シュリは胸のポケットから取り出したハンカチで、そっと優しく拭ってくれた。
暗闇に慣れてきた目が、ぼんやりとシュリの輪郭を映し出す。心配気に、優しくローズを見つめる瞳が、そこにあった。ローズは心臓が口から飛び出してしまいそうなほどドキドキしながら、シュリを安心させようとにっこり微笑んで言った。
「私、積極的にシャーロットに関わってみるわ。今回引きこもってみたけど、結局舞台に引きずり出されたところをみると、世界はよほど私の活躍を期待してるみたいね。それなら今度は逃げ回らずに、こっちから世界に殴り込みをかけてやるわ!」
シュリは声を出して笑い、弾むような口調で言った。
「ええ、その方がローズ様らしいですよ!」
ローズの心臓は掴まれたように痛んだ。シュリの笑顔は危険物だ。
「ローズ様、もっとあなたと話をしていたいが、あなたももう体を休めなければいけません。ずいぶんとお疲れのことでしょう。さあ、裏の戸口まで送ります」
ローズは名残惜しげに立ち上がり、着ていたシュリの上着を脱いで返した。
シュリは辺りを気にしながらローズを裏戸まで送り、鍵を開けて中に彼女を導くと言った。
「俺はもう少し見回りをしてから戻ります。ローズ様、どうか忘れないでください。たとえ世界中が敵になっても、俺だけはいつも、あなたの味方だと」
はにかみながら微笑み、こくんと頷いたローズを見届けると、シュリは外から扉を閉めた。
シュリは一つ大きく息を吐くと、静かな月夜の道をゆっくりと歩き出した。
やがて何歩か歩いたところでふと立ち止まる。彼は手に持っていた、ローズの体温の残る上着を身に着けた。その温もりを抱きしめるように、組んだ両腕にギュッと力を込める。
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