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18話 報復 2/2
「まずはお前からだ、チオ」
脱兎の如く駆ける。
そして、チオの懐に潜り込み──
「──死ね」
蟻怪力と蜂毒針を重ねた拳を、腹に叩きつける。
彼はイリカのように頑丈ではない為、俺の腕は彼の腹を突き破ってしまった。
「ぐ、あぁああああ!!!! い、痛ェ!?」
貫通した腕を戻し、空いた手で彼の顔面を鷲掴む。
そして、そのまま徐々に掴んだ手に力を加えていく。
「確かこの技は……アイアンクローと呼ぶんだったか?」
「や、やめろ!! い、痛ェ!?」
「お前は根性焼きの時に、俺がやめろと言って素直にやめたか?」
「そ、それは……や、やめろ!! これ以上は……顔が潰れてしまう!!」
ミシミシと頭蓋が崩壊してゆく音が心地よい。
だが……このまま頭を粉砕するのでは、芸がないな。
「……そうだ、チオ。お前、タバコの火が何度か知っているか?」
「し、知らねぇよ!! い、痛ェからやめろ!?」
「その温度は約700~800度。一生の傷をつけるには、十分な火力だ」
「だ、だからなんだ!! 根性焼きをしたことは謝る!! だから……離してくれ!! 腹も治療してくれ!!」
「謝って済むのなら、衛兵はいらないぞ」
俺は魔術を唱える。
俺と同じ苦しみを味合わせるために。
「《下級の火炎腕》」
顔面を掴む右腕全体が、真っ赤に燃える。
メラメラと轟々と、コイツを殺せと炎が轟き叫ぶように燃え盛る。
「ギャァアアア!! 熱ィイイイ!!」
やがて炎はチオの服にも燃え移り、チオの身体を徐々に焼いていく。
皮膚を溶かし、筋肉を焦がし。
その炎は着実に、チオを死に追いやる。
「そうだ、忘れる前に奪盗っておこう。奪盗術」
【汎用スキル:人情喪失を習得しました】
【汎用スキル:便乗暴力を習得しました】
【魔術スキル:中級の氷槍を習得しました】
【魔術スキル:下級の水矢を習得しました】
「苦しいだろう、熱いだろう。俺もその苦しみを味わったんだ」
「し、死ぬゥウウウ!! た、助けてくれ!!」
「俺が助けを求めた時、お前は助けてくれたか?」
燃え盛るチオを、その辺に放り投げる。
トイレの床を転げまわりながら、チオは必死に叫んでいる。
だが、それも長くは続かない。
腹に空いた穴から血を流しすぎたことも合わさり、10秒もしないうちにチオは静かになった。
「お、おい……チオ……?」
「次はお前だ、モトキ」
またしても脱兎の如く接近。
そして──
「──死ね」
スキルは発動しない。
ただただ俺は、思い切り蹴り上げるだけ。
その標的は──モトキの股間だ。
グチャッ。
「あ、あぁあ……」
2メートルを超える巨体を誇るモトキが、股間を抑えながら倒れた。
股間からは、真っ赤な血がドクドクと流れている。
「苦しいか? 惨めか? 無様だな」
「あ、アルカ……どうして……こんなことを……」
「俺もその気持ち、よくわかるさ。お前に弄られているときは、酷くツラかったからな」
好きでもない相手に弄られることはツラかった。
だがそれ以上に……周りの奴らがニタニタと嗤いながら、俺をバカにすることがツラかった。
「奪盗術」
【汎用スキル:人情喪失を習得しました】
【汎用スキル:絶倫を習得しました】
【汎用スキル:剣術を取得しました】
【汎用スキル:身体能力強化を取得しました】
「……お前ら2人とも、つまらない才能だな」
「う、うぅ……」
「……」
「って言っても、1人は死んでいるし1人は苦痛のあまり悶えているし、俺の話なんて聞いちゃいないか」
トイレの床に転がり、虫のように痙攣するモトキの首元に手を添える。
そして──万力のような力で絞め上げる。
「がァッ……ぐゥッ……」
「息ができなくて苦しいだろう。みだらなイジメをするときに、お前はよく俺の首を絞めたよな!!」
「ぎィッ……!!」
「自分の性欲を満たすために、俺を苦しめて……お前みたいな股間で生きるサルは死んでしまえ!!」
「あァッ……」
やがて、モトキは静かになった。
「失神か死亡か、どっちかわからないから潰しておこう」
モトキの顔面を殴りつぶす。
脳漿が飛び散り、トイレの床を穢す。
「……清掃員さんに申し訳ないな」
「あ、あの……」
「ん? ……ああ、なんだ」
トイレの隅でビクビク怯えながら、俺の一方的な暴力を見つめていた彼。
最初こそ恐怖に溢れた眼差しをしていたが、今は……希望に塗れた瞳をしている。
「あ、ありがとうございます……!!」
「いや、お前の為に行ったことじゃないからな。感謝される謂れはない」
「で、ですけど……結果的に僕は救われました……!! あ、ありがとうございます!!」
「……まぁ、悪い気はしないな」
こういうのも、たまにはいいかもしれない。
「……あ、あの」
「まだ何か用か? 俺はこいつらの死体を処理しないといけないんだが」
「……どうすればアルカさんみたいに、つ、強くなれますか?」
「……難しい質問だな」
俺の場合は、あまりにも例外すぎる。
前世の記憶なんて、そう簡単に思い出せるものではないからな。
「……そうだなぁ」
彼の身体を確認する。
なんというか……不摂生極まりない身体だな。
身長はおそらく、170センチほど。
対して体重は……おそらく170キロ。
とにかく分厚く、とにかく太い。
それも筋肉によるものなどではなく、脂肪でブヨブヨなのだから最悪だ。
「……とりあえず、痩せることから始めたらどうだ?」
「は、はい!! 痩せるんですね!!」
「……うん、まずはそこからだな」
「わ、わかりました!!」
脂肪でパンパンの顔は、笑みを浮かべる。
それは先ほどとは違って、実に自然なモノだ。
「それじゃあ……またな」
「はい!! ありがとうございました!!」
そう言って、彼はトイレから去った。
「……たまには正義の実行も、悪くないな」
そんなことを呟きながら、俺は2人の死体の処分を進めるのだった。
脱兎の如く駆ける。
そして、チオの懐に潜り込み──
「──死ね」
蟻怪力と蜂毒針を重ねた拳を、腹に叩きつける。
彼はイリカのように頑丈ではない為、俺の腕は彼の腹を突き破ってしまった。
「ぐ、あぁああああ!!!! い、痛ェ!?」
貫通した腕を戻し、空いた手で彼の顔面を鷲掴む。
そして、そのまま徐々に掴んだ手に力を加えていく。
「確かこの技は……アイアンクローと呼ぶんだったか?」
「や、やめろ!! い、痛ェ!?」
「お前は根性焼きの時に、俺がやめろと言って素直にやめたか?」
「そ、それは……や、やめろ!! これ以上は……顔が潰れてしまう!!」
ミシミシと頭蓋が崩壊してゆく音が心地よい。
だが……このまま頭を粉砕するのでは、芸がないな。
「……そうだ、チオ。お前、タバコの火が何度か知っているか?」
「し、知らねぇよ!! い、痛ェからやめろ!?」
「その温度は約700~800度。一生の傷をつけるには、十分な火力だ」
「だ、だからなんだ!! 根性焼きをしたことは謝る!! だから……離してくれ!! 腹も治療してくれ!!」
「謝って済むのなら、衛兵はいらないぞ」
俺は魔術を唱える。
俺と同じ苦しみを味合わせるために。
「《下級の火炎腕》」
顔面を掴む右腕全体が、真っ赤に燃える。
メラメラと轟々と、コイツを殺せと炎が轟き叫ぶように燃え盛る。
「ギャァアアア!! 熱ィイイイ!!」
やがて炎はチオの服にも燃え移り、チオの身体を徐々に焼いていく。
皮膚を溶かし、筋肉を焦がし。
その炎は着実に、チオを死に追いやる。
「そうだ、忘れる前に奪盗っておこう。奪盗術」
【汎用スキル:人情喪失を習得しました】
【汎用スキル:便乗暴力を習得しました】
【魔術スキル:中級の氷槍を習得しました】
【魔術スキル:下級の水矢を習得しました】
「苦しいだろう、熱いだろう。俺もその苦しみを味わったんだ」
「し、死ぬゥウウウ!! た、助けてくれ!!」
「俺が助けを求めた時、お前は助けてくれたか?」
燃え盛るチオを、その辺に放り投げる。
トイレの床を転げまわりながら、チオは必死に叫んでいる。
だが、それも長くは続かない。
腹に空いた穴から血を流しすぎたことも合わさり、10秒もしないうちにチオは静かになった。
「お、おい……チオ……?」
「次はお前だ、モトキ」
またしても脱兎の如く接近。
そして──
「──死ね」
スキルは発動しない。
ただただ俺は、思い切り蹴り上げるだけ。
その標的は──モトキの股間だ。
グチャッ。
「あ、あぁあ……」
2メートルを超える巨体を誇るモトキが、股間を抑えながら倒れた。
股間からは、真っ赤な血がドクドクと流れている。
「苦しいか? 惨めか? 無様だな」
「あ、アルカ……どうして……こんなことを……」
「俺もその気持ち、よくわかるさ。お前に弄られているときは、酷くツラかったからな」
好きでもない相手に弄られることはツラかった。
だがそれ以上に……周りの奴らがニタニタと嗤いながら、俺をバカにすることがツラかった。
「奪盗術」
【汎用スキル:人情喪失を習得しました】
【汎用スキル:絶倫を習得しました】
【汎用スキル:剣術を取得しました】
【汎用スキル:身体能力強化を取得しました】
「……お前ら2人とも、つまらない才能だな」
「う、うぅ……」
「……」
「って言っても、1人は死んでいるし1人は苦痛のあまり悶えているし、俺の話なんて聞いちゃいないか」
トイレの床に転がり、虫のように痙攣するモトキの首元に手を添える。
そして──万力のような力で絞め上げる。
「がァッ……ぐゥッ……」
「息ができなくて苦しいだろう。みだらなイジメをするときに、お前はよく俺の首を絞めたよな!!」
「ぎィッ……!!」
「自分の性欲を満たすために、俺を苦しめて……お前みたいな股間で生きるサルは死んでしまえ!!」
「あァッ……」
やがて、モトキは静かになった。
「失神か死亡か、どっちかわからないから潰しておこう」
モトキの顔面を殴りつぶす。
脳漿が飛び散り、トイレの床を穢す。
「……清掃員さんに申し訳ないな」
「あ、あの……」
「ん? ……ああ、なんだ」
トイレの隅でビクビク怯えながら、俺の一方的な暴力を見つめていた彼。
最初こそ恐怖に溢れた眼差しをしていたが、今は……希望に塗れた瞳をしている。
「あ、ありがとうございます……!!」
「いや、お前の為に行ったことじゃないからな。感謝される謂れはない」
「で、ですけど……結果的に僕は救われました……!! あ、ありがとうございます!!」
「……まぁ、悪い気はしないな」
こういうのも、たまにはいいかもしれない。
「……あ、あの」
「まだ何か用か? 俺はこいつらの死体を処理しないといけないんだが」
「……どうすればアルカさんみたいに、つ、強くなれますか?」
「……難しい質問だな」
俺の場合は、あまりにも例外すぎる。
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「……そうだなぁ」
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なんというか……不摂生極まりない身体だな。
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対して体重は……おそらく170キロ。
とにかく分厚く、とにかく太い。
それも筋肉によるものなどではなく、脂肪でブヨブヨなのだから最悪だ。
「……とりあえず、痩せることから始めたらどうだ?」
「は、はい!! 痩せるんですね!!」
「……うん、まずはそこからだな」
「わ、わかりました!!」
脂肪でパンパンの顔は、笑みを浮かべる。
それは先ほどとは違って、実に自然なモノだ。
「それじゃあ……またな」
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