浜辺のスローライフ~カニさんたちとの異世界生活日誌~

かにすごくうまい

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97話:新米を食べよう!

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異世界生活百三十五日目



稲を干し始めてから二週間ほどが経った。



天候にも恵まれ、とても良い天日干しができたと思う。



触ってみるとカラッとしており、もう食べごろである。



「今日のお昼ご飯は、新米が振舞えそう!」



「む?もう米は食べれるのかの?」



「うん、綺麗に乾燥したから、脱穀と精米すれば、初収穫米が食べれると思うよ」



「ほほお!それは楽しみじゃ。ここまで結構かかったからのう」



「稲を探しに行ったり、田植えしたり、稲刈りしたり、工程が多かったもんね!」



「フフフ、精米って聞こえたよ、スベスベにしあげるね」



「ホリくんも、お米、楽しみにしてくれてたんだね」



「美味しいからね、フフフ」



「それにしても、俺らの住処の湿地に、生えてたたもんを、育てるなんてなあ、ちょっと感慨深いな」



「センシくんが、稲に、見覚えがあったから、田んぼ作れたんだよね」



「途中でテッポウエビにも会いましたね」



「ナイトくんと決闘したりしてね。でもそのテッポウエビさんも今は……」



「彼もいっぱしの戦士です。いつか立ち直りますよ」



ザバーーーーーン。



あれ?なんか浜辺から大きな音が。



「メグミちゃーん。徹くんを引き取ってくれー」



「勝さん!と……徹くん!?どうしたの?その姿!」



勝さんが牽引してきた徹くんは、外殻がぼこぼこにへこんでいて痛ましかった。



「なんかね、徹くんが新技を身に着けた!今日こそおまえを倒すって、殴りかかってきてさ」



「あー、キャビテーション砲だ……」



「久しぶりにすごく痛かったのね、もう足がもげるかと思うくらい。でちょっと本気でシャコパンチを乱れ打ちしたらこうなっちゃって……」



「い、生きてるんだよね?」



「元気だと思うぞ。今はふてくされてるから何も言わないだけだ」



「徹様、おいたわしや……」



「はあ、二人ともケンカはほどほどにしないとだめだよ!今日は新米がたべれるからお昼を食べていきなさい!」



「おお!新米。いいねえ。じゃあ食べていくよ」



「ぐぐぐ……」



徹くんは唸っていたが、食べていくようだ。



「さて、今日のおかずは、今養殖に取り掛かっている、カキです!まだ養殖中の物は育っていないので、ワタルくんに取ってきてもらった、天然物を食べます!」



「おお!カキですぞ!トラさんはどこですぞ?」



「トラさんは、岩陰に居ます!たくさんカキを剥いてくれました!」



「あやつも難儀な性格じゃのう」



「ではご飯を炊くのでしばらく待ってください!」



という事で土鍋でご飯を炊く、新米なので、水は気持ち少し少な目で、と。



コメちゃんズに火加減を細かく管理してもらい、ブクブクとさせる。



ここで思ったが今は金属があるので、大きなかまどを作るのもいいかもしれない。



土鍋を何個も並べるのは大変だからね。



いい匂いがしてきた!



「ご飯が炊けたよー!カキはそのままか、醤油をつけて食べてね!かけすぎには注意だよ!」



皆のご飯をよそっていく。コメちゃんズ達も元気に盛り付けを手伝ってくれる。



「わしの触角が新米は匂いが違うといってるぞい!」



「はなやかな、香りですね」



「もうたべるっすー!」



「はいはい、みんなに配れたかな?じゃあ、いたただきまーす」



モグモグ、ハフハフ。



「甘い!!香りもいい!!すごい粒が立っている!コシヒカリに勝てそう!!」



「自生していた米より、ダントツでうまいのう」



「なんか植物もメグミのそばで育てると進化するんすかねぇ」



「それが、メグミちゃんの能力なんだろうねえ。おかわり!」



「勝さん、おかわりはありませんよ」



「モグモグ、うまい」



「徹くんも、ちゃんと、食べれてるんだね」



「さて、カキもチュルっと。おー、ミルキーで美味しい……けどやっぱりレモンを絞りたい」



焼き魚の時も思ったけど、やっぱり柑橘類は必須だ!最近はおおきな作業もないし、明日辺り、皆で果物を大捜索するのもいいかもしれない。



「日に日に食事が美味しくなってくのう……」



「そうですね、バラバラで暮らしてた時は考えられないことです」



「メグミ殿に拾われてよかったですぞ~」



こうして、新米試食会は、大成功に終わったのであった。
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