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99話:一番搾り(生)
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異世界生活百三十七日目
果物大捜索会は大成功だった。あの後、各果物の自生しているところの環境を確認し、わたし達の住処でも再現できないか、ベススさん、サワキさん、オカちゃんと話し合った。
「樹木になるタイプの果物は、風通しが良いところがよさそうだな」
「土もなんか違う感じがしたな、田んぼとは全然違う工夫がいりそうだ」
「果物はすごく成長に時間がかかるから、ゆっくりやっていこう!」
「たくさん土木作業が出来そうで、俺はわくわくしてるぜ!」
「開墾はいつやってもいいから、オカちゃんの好きなペースでやってね!」
「あまり、森を切り拓くのは賛成しかねるのですが」
「あ、ハロさん、そうだよね、森と共生できるように、開墾できないか、ハロさんたちの、知恵もかしてもらいたいな」
「それは、もちろん、美しい開墾ができるように、手を尽くしましょう」
果樹園造成計画は、長い作業になりそうだ。
「メグミ~!試作、大釜一号が出来たぞー」
「徹くん、今行くね!」
デーン。
立派な大釜が置いてあった。何升炊けるんだろうか……とてつもなく大きい。
「うーん、ちょっと大きすぎないかな?竈に乗っけれないよ……」
「コメちゃんズで直接加熱すればいいじゃないか!でかい方が便利だぞ!」
「でもこんなに大きいとしゃもじも底まで届かないし……」
「しゃもじもでかくすればいいだろう」
「ヤマトくんは本当に、このサイズの鋳型作ったの?」
「えっと、それは、その、使ってないかなあ」
「徹くんの独断じゃない!これはこれで、今後使うけど、ちゃんとした大きさのも作ってね」
「お、おう」
徹くんはのしのしと工業エリアに帰って行った。
「メグミ!話は終わったっすかー?」
「あ、ヤッシー、どうしたの?」
「ヤッシーのジュースバーできたっすよ」
「え!?」
「まあまあ、付いてきてほしいっす」
そういわれてヤッシーに付いて行くと、なにやらカウンターがあり、後ろに果物が並んだ棚がある木造建築が建っていた。
看板にはクルストフィア語で、『ヤッシーのジュースバー』と書かれている。
「えっと、突っ込みたいところだらけなんだけど、ここでジュースが飲めるの?」
「もちろんっすよ!マスターヤッシーが生絞りするっす!」
「えっとじゃあ、ぶどうジュースが飲みたいかな?」
「任せるっす!」
グラスをカウンターに置くと、その上からブドウをハサミで一気につぶした。ハサミには綺麗な布を巻いていて果実にハサミ風味がつかないように気を付けているようだ。
「おまちどーっす!」
グラスを手に取るとひんやりとしている、どうやらコメちゃんズも冷却で協力しているようだ。
ゴクゴクゴク。
「お、おいしい!!今まで基本水か、謎の赤い実の果汁しかなかったから、新鮮だ!」
「フフフ、メグミ、マスターヤッシーは、ただ絞るだけじゃないっすよ」
そう言うとヤッシーは、オレンジ、パイナップル、ブドウを適度な量絞り、最後に薄く切ったレモンをグラスの端に引っ掛けた。
「ミックスジュースっす!繊細に触覚で香りを吟味してるっすよ!」
「か、完全に喫茶店仕様だ……どれどれ……、酸味、甘味、そして香りのすべてが、完璧に調和している!ヤッシーにこんな才能があったなんて!」
「俺っていろんなものを絞ってきたじゃないですか、その絞る技能をさらに活かせる仕事がないか、以前勝さんに相談してたっす。その時のアイディアの一つがこのジュースバーのもとになってるっす!」
「なるほど、勝さんの知識だったんだね、妙に具体的なお店になってると思ったよ」
「メグミが喜んでくれてうれしいっす!どっかで炭酸水ってやつも手に入れたいっすね!」
「確かに!炭酸飲料があったらうれしいかも!北部に温泉あったし、もしかしたら近くに炭酸の泉とかもあるかもね。でも、密閉容器が無いと、炭酸が抜けちゃいそうだよね。いまから研究しとくといいかも!」
わたしはさらなるジュースバーの発展を想像しながら、ちょっと苦しくなるまで生絞りジュースを飲んだのであった。
果物大捜索会は大成功だった。あの後、各果物の自生しているところの環境を確認し、わたし達の住処でも再現できないか、ベススさん、サワキさん、オカちゃんと話し合った。
「樹木になるタイプの果物は、風通しが良いところがよさそうだな」
「土もなんか違う感じがしたな、田んぼとは全然違う工夫がいりそうだ」
「果物はすごく成長に時間がかかるから、ゆっくりやっていこう!」
「たくさん土木作業が出来そうで、俺はわくわくしてるぜ!」
「開墾はいつやってもいいから、オカちゃんの好きなペースでやってね!」
「あまり、森を切り拓くのは賛成しかねるのですが」
「あ、ハロさん、そうだよね、森と共生できるように、開墾できないか、ハロさんたちの、知恵もかしてもらいたいな」
「それは、もちろん、美しい開墾ができるように、手を尽くしましょう」
果樹園造成計画は、長い作業になりそうだ。
「メグミ~!試作、大釜一号が出来たぞー」
「徹くん、今行くね!」
デーン。
立派な大釜が置いてあった。何升炊けるんだろうか……とてつもなく大きい。
「うーん、ちょっと大きすぎないかな?竈に乗っけれないよ……」
「コメちゃんズで直接加熱すればいいじゃないか!でかい方が便利だぞ!」
「でもこんなに大きいとしゃもじも底まで届かないし……」
「しゃもじもでかくすればいいだろう」
「ヤマトくんは本当に、このサイズの鋳型作ったの?」
「えっと、それは、その、使ってないかなあ」
「徹くんの独断じゃない!これはこれで、今後使うけど、ちゃんとした大きさのも作ってね」
「お、おう」
徹くんはのしのしと工業エリアに帰って行った。
「メグミ!話は終わったっすかー?」
「あ、ヤッシー、どうしたの?」
「ヤッシーのジュースバーできたっすよ」
「え!?」
「まあまあ、付いてきてほしいっす」
そういわれてヤッシーに付いて行くと、なにやらカウンターがあり、後ろに果物が並んだ棚がある木造建築が建っていた。
看板にはクルストフィア語で、『ヤッシーのジュースバー』と書かれている。
「えっと、突っ込みたいところだらけなんだけど、ここでジュースが飲めるの?」
「もちろんっすよ!マスターヤッシーが生絞りするっす!」
「えっとじゃあ、ぶどうジュースが飲みたいかな?」
「任せるっす!」
グラスをカウンターに置くと、その上からブドウをハサミで一気につぶした。ハサミには綺麗な布を巻いていて果実にハサミ風味がつかないように気を付けているようだ。
「おまちどーっす!」
グラスを手に取るとひんやりとしている、どうやらコメちゃんズも冷却で協力しているようだ。
ゴクゴクゴク。
「お、おいしい!!今まで基本水か、謎の赤い実の果汁しかなかったから、新鮮だ!」
「フフフ、メグミ、マスターヤッシーは、ただ絞るだけじゃないっすよ」
そう言うとヤッシーは、オレンジ、パイナップル、ブドウを適度な量絞り、最後に薄く切ったレモンをグラスの端に引っ掛けた。
「ミックスジュースっす!繊細に触覚で香りを吟味してるっすよ!」
「か、完全に喫茶店仕様だ……どれどれ……、酸味、甘味、そして香りのすべてが、完璧に調和している!ヤッシーにこんな才能があったなんて!」
「俺っていろんなものを絞ってきたじゃないですか、その絞る技能をさらに活かせる仕事がないか、以前勝さんに相談してたっす。その時のアイディアの一つがこのジュースバーのもとになってるっす!」
「なるほど、勝さんの知識だったんだね、妙に具体的なお店になってると思ったよ」
「メグミが喜んでくれてうれしいっす!どっかで炭酸水ってやつも手に入れたいっすね!」
「確かに!炭酸飲料があったらうれしいかも!北部に温泉あったし、もしかしたら近くに炭酸の泉とかもあるかもね。でも、密閉容器が無いと、炭酸が抜けちゃいそうだよね。いまから研究しとくといいかも!」
わたしはさらなるジュースバーの発展を想像しながら、ちょっと苦しくなるまで生絞りジュースを飲んだのであった。
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