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第三十一話 「覚えてしまったこと」
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その日は、仕事帰りにコンビニへ寄った。
何気なく棚を眺めていて、ふと足が止まる。
——このハーブティー、店主が好きだと言っていた。
前に常連との会話で「最近、これにハマってる」と笑っていたのを思い出す。
気づけば、手に取ってレジに向かっていた。
店に着くと、いつも通りカウンターへ座る。
「これ、差し入れです」
袋を差し出すと、店主が中を覗いて目を丸くする。
「……あ、これ」
「好きだと聞いたので」
「覚えてたんだ」
店主の笑顔が、思った以上に嬉しそうだった。
胸の奥がわずかに熱くなる。
その時、横からミケが口を挟む。
「へぇ~、好みまでちゃんと把握してんだ」
「……たまたま覚えていただけです」
否定はしたけれど、自分でも“たまたま”じゃないとわかっていた。
店主は何も言わず、袋を大事そうに棚へ置いた。
それを見て、次は何を覚えてしまうのか——そんなことをふと思った。
何気なく棚を眺めていて、ふと足が止まる。
——このハーブティー、店主が好きだと言っていた。
前に常連との会話で「最近、これにハマってる」と笑っていたのを思い出す。
気づけば、手に取ってレジに向かっていた。
店に着くと、いつも通りカウンターへ座る。
「これ、差し入れです」
袋を差し出すと、店主が中を覗いて目を丸くする。
「……あ、これ」
「好きだと聞いたので」
「覚えてたんだ」
店主の笑顔が、思った以上に嬉しそうだった。
胸の奥がわずかに熱くなる。
その時、横からミケが口を挟む。
「へぇ~、好みまでちゃんと把握してんだ」
「……たまたま覚えていただけです」
否定はしたけれど、自分でも“たまたま”じゃないとわかっていた。
店主は何も言わず、袋を大事そうに棚へ置いた。
それを見て、次は何を覚えてしまうのか——そんなことをふと思った。
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