『星空の余白で、君と』婚約から始まる、不器用で甘い恋と、やさしい問いの物語。

だって、これも愛なの。

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ーぽとり、しゅわん。ー

続編「とろん、きらり。」

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 明日は結婚式。
 宮殿の一室で、リリアナは眠れぬまま、窓辺に立っていた。
 月明かりが床を「きらり」と照らし、ドレスの影が長く伸びる。

 胸の奥は「とろん」ととろけるように甘く、けれど不安も少し混じっている。
 婚約という約束が、明日には夫婦という絆に変わる。
 それは幸せであり、同時に新しい責任でもあった。

 「眠れませんか?」
 声をかけられて振り向くと、アレクシスが静かに入ってきた。
 寝間着のままの彼は、普段の完璧な王太子ではなく、少し頼りなさを残した青年に見える。

「はい……。嬉しいのに、胸がどきどきして」
 リリアナは頬を染め、視線を落とした。

 アレクシスはそっと近づき、彼女の両手を取った。
 その温もりに、リリアナの鼓動が「とくん」と跳ねる。

「私も同じです。明日、夫婦になるというのに……今でも不思議で仕方ない。
 あなたが隣にいると、胸が甘く“とろん”と溶けてしまう」

 その言葉に、リリアナは笑みを零した。
「とろん……。ふふ、なんだか可愛い音ですね」
「あなたがそうさせるのです」

 ふたりは視線を重ねる。
 月明かりが「きらり」と差し込み、まるで祝福のように光をまとわせる。

「アレクシス様……」
「リリアナ。答えの出ない問いを共に抱きしめてきましたね。
 愛とはなにか、未来とはなにか。
 けれど、明日からは答えを探すのではなく──一緒に“歩む”ことが私の答えになります」

 リリアナの胸に甘い涙が滲んだ。
 言葉にならない想いが、ただ「とくん、とくん」と鼓動になって溢れる。

「……わたしもです。あなたとなら、どんな未来も」

 ふたりはそっと抱き合った。
 月の光が「きらり」と揺れ、結婚前夜の静けさを甘く照らし出す。
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