『まあ!偶然ですわ!』 ―鈍感殿下と恋する令嬢―

だって、これも愛なの。

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最終部

第7章:婚約発表の日

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王宮の大広間。
豪奢なシャンデリアがきらめき、貴族たちの視線が一斉に壇上へと注がれていた。

クラリッサは淡い花の刺繍が施されたドレスに身を包み、緊張しながらも微笑んでいた。
「まあ……これほど大勢の前に立つなんて」
隣のエドガーは無言のまま、彼女の手をしっかりと握る。
「大丈夫だ」

彼の低い声に、クラリッサはふっと心が軽くなった。



王が高らかに告げる。
「我が息子、エドガーとローゼンベルク家の令嬢クラリッサ。
 ここに正式に婚約を発表する!」

拍手と歓声が広がる。
その中で、エドガーは前に進み、堂々と声を放った。

「クラリッサ」

会場が静まり返る。

「俺は……不器用で、完璧にはなれないかもしれない。
 けれど、君と共に歩みたいと、心から願っている。
 これからの未来を、共に築いてほしい」



一瞬の沈黙。
けれどその後、広間は拍手とざわめきに包まれた。

クラリッサは目を潤ませ、笑顔で答える。
「……まあ! わたくしこそ、殿下と未来を共にできるなんて、夢のようですわ!」

彼女の瞳は涙できらめきながら、まっすぐに彼を見つめていた。
その姿を見て、エドガーの胸の奥に重くのしかかっていた不安がすっとほどけていった。

(……これでいい。俺の言葉で、十分伝わったのだ)



二人の手は強く結ばれ、未来への誓いは確かなものとなった。
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