'寄宿学校シリーズ──5つの恋短編集

だって、これも愛なの。

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星の涙は、幼馴染に落ちて

第八章 「決意の夜」

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 アシュトンは寮の部屋の窓辺に立ち、深い夜空を見上げていた。
 湖面に映る星々が瞬き、まるで〈星の涙〉が降る予兆のように揺らめいている。

 ――エミリアの揺れる瞳が、頭から離れない。
 「……信じていいの?」
 あの小さな声が、胸に突き刺さったままだった。

 (俺の不器用さが、彼女を迷わせている)

 ずっと守るだけでいいと思っていた。
 だがそれは彼女を不安にさせるだけだった。
 “妹のように大事”と誤解させてきたのは、自分の弱さのせいだ。

 ――もう逃げない。
 幼馴染だからとか、年上だからとか、そんな言い訳は要らない。

 机の上に置かれた小さな革の本を手に取る。
 幼いころ、二人で交わした思い出の詩集。
 エミリアが「おまじないみたい」と笑っていたあの日の言葉を、彼は今も覚えている。

 (今度こそ……誓い直す)

 胸の奥に静かに火が灯る。
 守るためじゃない。
 ただ、心から「好きだ」と伝えるために。

 窓の外で、一筋の流れ星が夜空を横切った。
 アシュトンは拳を強く握り、低く呟いた。

 「……待っていろ、エミリア。次は必ず伝える」
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