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続編第1話 秘密の散歩道
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王都の庭園は、初夏の風に薔薇が香っていた。
公爵アレクシスとクラリッサは、人目を避けるように並んで歩いている。
……つもりだったのに。
「まあ! あれはクロフォード公爵と……!」
「お相手はクラリッサ様ですわ!」
噂好きの令嬢たちの声が、木立の向こうから聞こえてきた。
クラリッサは頬を赤く染めて、小声で囁く。
「アレクシス様、皆に見られてます……」
「構わない」
彼はいつもの冷静な声音で言い放った。
けれどクラリッサには見えていた。
その耳の先が、しっかり赤くなっているのを。
「で、でも……恥ずかしいです」
「……私は誇らしい」
「えっ?」
アレクシスは一瞬だけ立ち止まり、クラリッサの手を取った。
庭園の陽光の中で、その手を離さない。
「君が隣にいると、知られればいい」
心臓が跳ねて、クラリッサは言葉を失った。
周囲から「まあ……!」という羨望のため息。
クラリッサは両手を振って慌てて弁明する。
「ち、違うんです! アレクシス様は冷徹なんかじゃなくて、本当は優しくて……」
……まただ。
どう聞いても惚気にしかならない弁明。
そしてアレクシスはといえば、平然とした顔を装いながら、耳まで真っ赤にしている。
「……クラリッサ」
「は、はいっ!」
「……もう、弁明は不要だ」
彼は低く囁き、ふっと視線を落とす。
「君が私の隣にいる、それだけで充分だ」
クラリッサの胸に、甘くて熱いものが広がった。
庭園の薔薇よりも鮮やかに、彼の言葉が心を染め上げる。
⸻
◇
こうして公爵と令嬢の散歩は、王都の新たな噂を呼んだ。
「冷徹公爵は、令嬢ひとりにだけ優しい」──と。
公爵アレクシスとクラリッサは、人目を避けるように並んで歩いている。
……つもりだったのに。
「まあ! あれはクロフォード公爵と……!」
「お相手はクラリッサ様ですわ!」
噂好きの令嬢たちの声が、木立の向こうから聞こえてきた。
クラリッサは頬を赤く染めて、小声で囁く。
「アレクシス様、皆に見られてます……」
「構わない」
彼はいつもの冷静な声音で言い放った。
けれどクラリッサには見えていた。
その耳の先が、しっかり赤くなっているのを。
「で、でも……恥ずかしいです」
「……私は誇らしい」
「えっ?」
アレクシスは一瞬だけ立ち止まり、クラリッサの手を取った。
庭園の陽光の中で、その手を離さない。
「君が隣にいると、知られればいい」
心臓が跳ねて、クラリッサは言葉を失った。
周囲から「まあ……!」という羨望のため息。
クラリッサは両手を振って慌てて弁明する。
「ち、違うんです! アレクシス様は冷徹なんかじゃなくて、本当は優しくて……」
……まただ。
どう聞いても惚気にしかならない弁明。
そしてアレクシスはといえば、平然とした顔を装いながら、耳まで真っ赤にしている。
「……クラリッサ」
「は、はいっ!」
「……もう、弁明は不要だ」
彼は低く囁き、ふっと視線を落とす。
「君が私の隣にいる、それだけで充分だ」
クラリッサの胸に、甘くて熱いものが広がった。
庭園の薔薇よりも鮮やかに、彼の言葉が心を染め上げる。
⸻
◇
こうして公爵と令嬢の散歩は、王都の新たな噂を呼んだ。
「冷徹公爵は、令嬢ひとりにだけ優しい」──と。
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