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黒猫が見た夜
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蒼陰宮からの帰り道、空はすっかり陰っていた。
低く垂れこめる雲が月明かりを覆い、ぽつり、ぽつりと冷たい雨粒が頬を打つ。やがてそれは音を立てるほどの雨へと変わっていった。
「わ、けっこう降ってきたわね……」
怜綾は猫の姿に戻っていた。茗渓の肩にちょこんと乗ったまま、濡れるのを気にする様子はない。けれど、茗渓はその小さな身体が濡れるのを見ていられなかった。
「風邪ひいたら大変よ。こっちにおいで」
そう言って、彼女は怜綾を抱き上げ、羽織の中にそっと包み込んだ。自分の体はどんどん濡れていったが、気にしなかった。いや――気にする余裕がなかった。
冷えた石畳を走り抜け、やっと怜花宮へたどり着いた頃には、茗渓の髪も衣も、すっかり雨に濡れていた。
*
「なんか今日は……体が重たいわ……」
翌朝、茗渓はごろりと寝返りを打ち、ぼんやりと天井を見つめていた。
熱っぽい身体の芯がじんじんと疼いている。視界もどこかぼんやりとしていて、いつものように身体が動かない。
「もしかして……熱、かしら……」
額に手を当てて確認しようとするも、手のひら自体が熱を帯びていてよくわからない。
「熱なんて……何年ぶり……?」
ぽつりと呟いたその声に、猫の怜綾が近くの棚の上からぴょんと飛び降りた。心配そうに鳴きながら、布団の脇にすり寄ってくる。
「だいじょうぶ……すぐ治るわよ。きっと」
けれど、次の瞬間にはもう、彼女はぐったりと布団の中に潜り込んでいた。
「今日は……寝る……」
ひとつ咳き込み、茗渓は目を閉じた。
夜――
怜花宮に静寂が降りるころ、月が雲の切れ間から姿を現した。
その銀の光が障子を透かして差し込んだ瞬間、茗渓の枕元に丸まっていた黒猫の姿が、ゆっくりと変わっていく。
音もなく、ひとのかたちが現れる。
黒衣をまとった青年――怜綾は、茗渓の寝台の傍らにそっと膝をつき、彼女の額に触れた。
「……熱が、下がらないな」
彼女の頬はまだ赤く、時折うわごとのように小さな声を漏らす。
「……ん……怜……綾……?」
「……起きるな。もう少し眠っていろ」
その手つきは慎重で、やさしい。まるで、壊れそうなものに触れるかのようだった。
「侍医の一人でも呼べればいいんだが……。今の俺には、それもできない」
苦々しく呟いて、怜綾は自分の無力さに唇を噛む。
(俺が、皇子としてちゃんと立っていれば……お前を、こんなふうに一人で苦しませることもなかったのに)
冷宮に閉じ込められ、呪われ、忘れられた存在――そんな自分では、何も守れない。
怜綾は、掛け布団の隙間からそっと手を差し入れ、冷たく湿らせた布で茗渓の額を優しく拭った。
何度も、何度も。まるで何かを祈るように。
「すまない……俺がもっと、しっかりしていれば……」
その声は彼女には届かない。
けれど、怜綾の胸の奥に広がっていくこの感情は、確かに彼の中で変わり始めていた。
以前は、彼女の優しさを利用しようとしていた。呪いを解く鍵として、彼女の心を手に入れようとさえ思っていた。
でも、今――その考えは、すっかり変わってしまっていた。
「君が……苦しいのは、嫌だ」
茗渓が弱く眉を寄せた。怜綾は思わず手を引きかけたが、彼女の手が、寝ぼけたように彼の指先をつかんだ。
「……ん……怜綾……どこ、行かないで……」
その声に、怜綾の瞳が揺れた。
「……ああ、ここにいる。どこにも、行かない」
そっとその手を握り返す。
――守りたいと、初めて思った。
呪いの解呪でもなく、皇位への執着でもない。ただ、目の前のこの人を。
布団に顔を埋めたままの茗渓の額に、そっともう一度布巾を当てた。
「……だから、早くよくなれ。俺が、君を守るから」
夜の風が障子の隙間をすり抜け、遠くの竹が音を立てた。
けれどその部屋の中には、ただ静かな体温と、言葉にしない祈りだけが、確かにあった。
夜が明け、淡い陽射しが障子越しに差し込む。
怜花宮の寝台の上、茗渓はゆっくりとまぶたを開けた。
まだ少しだけ頭がぼんやりする。だが、昨夜のような熱の重さはもう感じられなかった。
「……あれ? 意外とスッキリしてる……」
ふと視線を落とすと、自分の枕元に、ふわりと黒い塊が丸くなって眠っているのが見えた。
「……怜綾……?」
猫の姿をした怜綾が、彼女の顔のすぐ近くで、まるで寄り添うように眠っていた。
その小さな寝息が、静かな部屋にかすかに響く。
茗渓は、優しく指をのばし、その艶やかな黒い毛並みにそっと触れた。
「ずっと……そばにいてくれたのね」
その声に、怜綾の耳がぴくりと動いたが、まだ目は覚まさない。
茗渓はふっと微笑み、布団からそっと身を起こすと、静かに寝台を後にした。
*
怜綾が再び目を覚ましたのは、朝もかなり日が高くなってからのことだった。
猫の姿のまま、ふああとあくびをし、柔らかく伸びをする。
(…ん?)
部屋の中に茗渓の姿がないことに気づき、すぐに警戒心が芽生えた。
(まさか、まだ体が治ってないのに動いたのか……?)
不安を胸に、障子を開けて外へ出ると――
怜綾の金色の瞳が、ぱちくりと瞬いた。
庭の畑の隅で、茗渓がしゃがみ込み、野菜の葉を丁寧に摘んでいる姿があった。
袖をたくし上げ、額にはうっすら汗すら浮かべている。
「はい、これで薬草が三日分は持つわね……ふふっ、さすが私!」
(……おい)
怜綾は猫の姿のまま、石灯籠の陰からそっと彼女を観察しつつ、口元を引きつらせた。
(昨晩は高熱で寝込んでいたのに、なんだこの回復力……)
あまりにも元気そうに動き回る茗渓の姿に、呆れを通り越して、怜綾は肩を落としかけた。
(何より……よかった。熱は、もう下がったんだな)
気づけば、怜綾の心にあった重たいものが、ひとつ溶けていくのを感じた。
それはきっと――安堵。
彼女が無事だったことが、何よりも嬉しかったのだ。
怜綾は、そっと跳ねるように庭へ降り立ち、茗渓のもとへと歩いていった。
「ん? あっ、怜綾!」
茗渓が気づいて笑顔で振り返る。
「おはよう。よく眠れた?」
怜綾は「にゃあ」と一声だけ返した。
――人間の姿になれば、きっと伝えたい言葉はたくさんある。
でも今は、ただこの姿のまま、彼女の無事を目に焼きつけるだけでいい。
小さな黒猫は、その場にちょこんと座り、静かに彼女の作業を見守っていた。
夜の帳が下り、怜花宮の庭先は淡い月光に包まれていた。
虫の音が静かに響き、風が簾をさらさらと揺らす。
茗渓は湯上がりの髪を乾かしながら、そっと縁側に出た。
すぐ近くには、すでに人の姿になった怜綾が座っていた。
黒の衣に月明かりが淡く反射し、その横顔は静かに夜を見つめている。
「……怜綾」
呼びかけると、怜綾はちらりとこちらを見たが、何も言わず視線を戻した。
「今日ね、すごく体が軽かったの。昨日まであんなに熱があったのに……信じられないくらい元気で」
そう言いながら、茗渓は隣に腰を下ろす。
「きっと、あなたがずっと看病してくれたおかげよ。ありがとう、怜綾」
その言葉に、怜綾の肩がぴくりと動いた。
けれど彼は横を向いたまま、わざとらしくあくびを一つする。
「ふん……別に。暇だったから、そばにいただけだ」
「ふふっ、またそうやって照れ隠しする」
「照れてなどいない」
少し拗ねたような声音。
でもその耳が、ほんの少しだけ赤く染まっているのを茗渓は見逃さなかった。
「でも、ちゃんと伝えたいの。あなたがいてくれて、本当に助かったわ」
「……勝手に恩を感じるのは自由だが」
「それでも、嬉しいのよ。あなたが、私のそばにいてくれるのが」
その言葉に、怜綾は不意を突かれたように茗渓を見た。
金の瞳が、わずかに揺れる。
しばしの沈黙の後、怜綾はわざとそっぽを向き、低く呟いた。
「……まったく、君というやつは」
その声に、茗渓はくすりと笑った。
二人の間を、夜風がそっと通り抜けていく。
低く垂れこめる雲が月明かりを覆い、ぽつり、ぽつりと冷たい雨粒が頬を打つ。やがてそれは音を立てるほどの雨へと変わっていった。
「わ、けっこう降ってきたわね……」
怜綾は猫の姿に戻っていた。茗渓の肩にちょこんと乗ったまま、濡れるのを気にする様子はない。けれど、茗渓はその小さな身体が濡れるのを見ていられなかった。
「風邪ひいたら大変よ。こっちにおいで」
そう言って、彼女は怜綾を抱き上げ、羽織の中にそっと包み込んだ。自分の体はどんどん濡れていったが、気にしなかった。いや――気にする余裕がなかった。
冷えた石畳を走り抜け、やっと怜花宮へたどり着いた頃には、茗渓の髪も衣も、すっかり雨に濡れていた。
*
「なんか今日は……体が重たいわ……」
翌朝、茗渓はごろりと寝返りを打ち、ぼんやりと天井を見つめていた。
熱っぽい身体の芯がじんじんと疼いている。視界もどこかぼんやりとしていて、いつものように身体が動かない。
「もしかして……熱、かしら……」
額に手を当てて確認しようとするも、手のひら自体が熱を帯びていてよくわからない。
「熱なんて……何年ぶり……?」
ぽつりと呟いたその声に、猫の怜綾が近くの棚の上からぴょんと飛び降りた。心配そうに鳴きながら、布団の脇にすり寄ってくる。
「だいじょうぶ……すぐ治るわよ。きっと」
けれど、次の瞬間にはもう、彼女はぐったりと布団の中に潜り込んでいた。
「今日は……寝る……」
ひとつ咳き込み、茗渓は目を閉じた。
夜――
怜花宮に静寂が降りるころ、月が雲の切れ間から姿を現した。
その銀の光が障子を透かして差し込んだ瞬間、茗渓の枕元に丸まっていた黒猫の姿が、ゆっくりと変わっていく。
音もなく、ひとのかたちが現れる。
黒衣をまとった青年――怜綾は、茗渓の寝台の傍らにそっと膝をつき、彼女の額に触れた。
「……熱が、下がらないな」
彼女の頬はまだ赤く、時折うわごとのように小さな声を漏らす。
「……ん……怜……綾……?」
「……起きるな。もう少し眠っていろ」
その手つきは慎重で、やさしい。まるで、壊れそうなものに触れるかのようだった。
「侍医の一人でも呼べればいいんだが……。今の俺には、それもできない」
苦々しく呟いて、怜綾は自分の無力さに唇を噛む。
(俺が、皇子としてちゃんと立っていれば……お前を、こんなふうに一人で苦しませることもなかったのに)
冷宮に閉じ込められ、呪われ、忘れられた存在――そんな自分では、何も守れない。
怜綾は、掛け布団の隙間からそっと手を差し入れ、冷たく湿らせた布で茗渓の額を優しく拭った。
何度も、何度も。まるで何かを祈るように。
「すまない……俺がもっと、しっかりしていれば……」
その声は彼女には届かない。
けれど、怜綾の胸の奥に広がっていくこの感情は、確かに彼の中で変わり始めていた。
以前は、彼女の優しさを利用しようとしていた。呪いを解く鍵として、彼女の心を手に入れようとさえ思っていた。
でも、今――その考えは、すっかり変わってしまっていた。
「君が……苦しいのは、嫌だ」
茗渓が弱く眉を寄せた。怜綾は思わず手を引きかけたが、彼女の手が、寝ぼけたように彼の指先をつかんだ。
「……ん……怜綾……どこ、行かないで……」
その声に、怜綾の瞳が揺れた。
「……ああ、ここにいる。どこにも、行かない」
そっとその手を握り返す。
――守りたいと、初めて思った。
呪いの解呪でもなく、皇位への執着でもない。ただ、目の前のこの人を。
布団に顔を埋めたままの茗渓の額に、そっともう一度布巾を当てた。
「……だから、早くよくなれ。俺が、君を守るから」
夜の風が障子の隙間をすり抜け、遠くの竹が音を立てた。
けれどその部屋の中には、ただ静かな体温と、言葉にしない祈りだけが、確かにあった。
夜が明け、淡い陽射しが障子越しに差し込む。
怜花宮の寝台の上、茗渓はゆっくりとまぶたを開けた。
まだ少しだけ頭がぼんやりする。だが、昨夜のような熱の重さはもう感じられなかった。
「……あれ? 意外とスッキリしてる……」
ふと視線を落とすと、自分の枕元に、ふわりと黒い塊が丸くなって眠っているのが見えた。
「……怜綾……?」
猫の姿をした怜綾が、彼女の顔のすぐ近くで、まるで寄り添うように眠っていた。
その小さな寝息が、静かな部屋にかすかに響く。
茗渓は、優しく指をのばし、その艶やかな黒い毛並みにそっと触れた。
「ずっと……そばにいてくれたのね」
その声に、怜綾の耳がぴくりと動いたが、まだ目は覚まさない。
茗渓はふっと微笑み、布団からそっと身を起こすと、静かに寝台を後にした。
*
怜綾が再び目を覚ましたのは、朝もかなり日が高くなってからのことだった。
猫の姿のまま、ふああとあくびをし、柔らかく伸びをする。
(…ん?)
部屋の中に茗渓の姿がないことに気づき、すぐに警戒心が芽生えた。
(まさか、まだ体が治ってないのに動いたのか……?)
不安を胸に、障子を開けて外へ出ると――
怜綾の金色の瞳が、ぱちくりと瞬いた。
庭の畑の隅で、茗渓がしゃがみ込み、野菜の葉を丁寧に摘んでいる姿があった。
袖をたくし上げ、額にはうっすら汗すら浮かべている。
「はい、これで薬草が三日分は持つわね……ふふっ、さすが私!」
(……おい)
怜綾は猫の姿のまま、石灯籠の陰からそっと彼女を観察しつつ、口元を引きつらせた。
(昨晩は高熱で寝込んでいたのに、なんだこの回復力……)
あまりにも元気そうに動き回る茗渓の姿に、呆れを通り越して、怜綾は肩を落としかけた。
(何より……よかった。熱は、もう下がったんだな)
気づけば、怜綾の心にあった重たいものが、ひとつ溶けていくのを感じた。
それはきっと――安堵。
彼女が無事だったことが、何よりも嬉しかったのだ。
怜綾は、そっと跳ねるように庭へ降り立ち、茗渓のもとへと歩いていった。
「ん? あっ、怜綾!」
茗渓が気づいて笑顔で振り返る。
「おはよう。よく眠れた?」
怜綾は「にゃあ」と一声だけ返した。
――人間の姿になれば、きっと伝えたい言葉はたくさんある。
でも今は、ただこの姿のまま、彼女の無事を目に焼きつけるだけでいい。
小さな黒猫は、その場にちょこんと座り、静かに彼女の作業を見守っていた。
夜の帳が下り、怜花宮の庭先は淡い月光に包まれていた。
虫の音が静かに響き、風が簾をさらさらと揺らす。
茗渓は湯上がりの髪を乾かしながら、そっと縁側に出た。
すぐ近くには、すでに人の姿になった怜綾が座っていた。
黒の衣に月明かりが淡く反射し、その横顔は静かに夜を見つめている。
「……怜綾」
呼びかけると、怜綾はちらりとこちらを見たが、何も言わず視線を戻した。
「今日ね、すごく体が軽かったの。昨日まであんなに熱があったのに……信じられないくらい元気で」
そう言いながら、茗渓は隣に腰を下ろす。
「きっと、あなたがずっと看病してくれたおかげよ。ありがとう、怜綾」
その言葉に、怜綾の肩がぴくりと動いた。
けれど彼は横を向いたまま、わざとらしくあくびを一つする。
「ふん……別に。暇だったから、そばにいただけだ」
「ふふっ、またそうやって照れ隠しする」
「照れてなどいない」
少し拗ねたような声音。
でもその耳が、ほんの少しだけ赤く染まっているのを茗渓は見逃さなかった。
「でも、ちゃんと伝えたいの。あなたがいてくれて、本当に助かったわ」
「……勝手に恩を感じるのは自由だが」
「それでも、嬉しいのよ。あなたが、私のそばにいてくれるのが」
その言葉に、怜綾は不意を突かれたように茗渓を見た。
金の瞳が、わずかに揺れる。
しばしの沈黙の後、怜綾はわざとそっぽを向き、低く呟いた。
「……まったく、君というやつは」
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