レナと耽溺の食卓

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メイドと吸血鬼(2)

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 吸血鬼の主人曰く、絶頂を迎えた瞬間の女の血は格別に甘くて美味しいのだそうだ。だから食事係は、こうして自らが一番美味しくなる瞬間を主に伝えなくてはならない。 
 それは、初めてレナが食事係になった日からずっと守り続けているルールであった。



「ん、美味しかった……」

 レナの首元から口を離すと、アルベールは満足げに笑みを浮かべた。食事の後の彼はいつも機嫌が良い。心なしか、さっきより血色も良くなったように見える。
 その様子に今日もしっかりお役目を果たせたとレナは安堵して、彼の膝の上から退こうとした。
 しかし、

「もう少し……」
「! あっ、アルベール様っ……?!」

 アルベールはすぐに指の抜き差しを再開した。

「あんッ……!」

 さっきよりも激しく性急な動きが、甘い痺れの残ったレナの下半身を容赦なく攻め立てる。

 ちゅぶッ! ちゅぶッ!  ぢゅぶッ!

「んいぃいッ……?!」

 ぐいっ! と不意打ちでアルベールの指がレナの膣内のある一点をかすめると、彼女の口から一際高い声が漏れた。

「……ここ?」
「やッ! あッ……アアッ!」

 さっきよりも激しい攻め立てに、レナは息が詰まりそうになる。

「あッ、はあぁッ! だ、だめ……です! あっ、アルベール、さまッ……! はっ、はなし、て……くださッ……!」

 執拗にピンポイントな箇所を攻め立てられたレナは、急速に腹の奥から「何か」が駆け上がってくるのを感じた。

「あッ、あッ……! らめッ、らめぇええッ……!」

 必死でアルベールの肩を押して抵抗するが、彼の指のピストンは止まらない。
 レナの膣内の肉壁がギュギュギュッと一気に伸縮し始めた。

(もう、我慢、できない……!)

 ガクガクと体を痙攣させながら、彼女は激しく反り返った。

「あぁあああ~~~ッ!」

 びゅるるるるるッ!

 レナが絶叫を上げた次の瞬間、盛大に陰部から透明な液体が迸った。
 勢いよく噴出されたそれはスカートの中に入っていたアルベールの手首まで飛び、ポタポタと溢れて彼の膝を濡らしてゆく。

「ぁ、……や、やだ……うそ……わ、私……お、お漏らし……を……」
「おやおや」

 絶望の表情でわなわなと震えるレナを余所(よそ)に、アルベールは彼女のスカートを捲り上げ、じっくり観察するようにその割れ目から溢れる淫水の様子を眺めた。

「ッアルベール様、ご、ごめッなさッ! と、止められ、なくっ、て……! や、ぁ……みっ、見ない、でぇッ……!」

 レナは耳まで真っ赤にして泣きながら顔を覆った。その間も彼女のひくつく蜜壺からは、ピュッ! ピュッ! と小さな余波が続いている。

「ふっ、ぐぅう……ご、ごめんなさい……」

 ぶるぶる震えながらようやく全てを出しきった彼女の頭を、アルベールは優しく撫でた。

「あははっ! いっぱい出たねぇ」
「ううう……」

 自分の膝の上でとんでもない粗相をされたと言うのに、アルベールは怒るどころか先程よりも更に上機嫌であった。

「レナ、謝ることはないんだよ? 今のは潮吹きって言ってね、女の子は気持ち良くなると、ここからさっきみたいに愛液が吹き出すんだ」
「潮、吹き……? ひゃっ……!?」

 不意討ちで達したばかりの秘部をアルベールに撫でられ、レナは思わず声をあげた。その反応に、彼はクスクスと笑う。

「そう。つまり、もっとレナが美味しくなったってこと」

 そう言うや否や、アルベールは体勢を変え、芝の上にレナを押し倒した。そして素早く彼女の膝裏を両手で持ち上げ、そのまま頭の方に倒してゆく。

「……ッ!? あ、アルベール様??」

 スカートが捲れあがり、レナの真っ白な太腿とテラテラに光った恥部が丸出しになった。

「うん。これならよく見えるね」
「ひぃんッ?!」

 ずぷっ、とアルベールの指が彼女の膣口に差し込まれる。先程よく解していたお陰で、彼の長い三本の指は容易くレナの中に飲み込まれていった。

「あ、や……、いやぁ……! アルベール、様ッ……! ぁッ、ん! こっ、こんな体勢……! ひゃうんッ……! はっ、恥ずかしい、ですッ……!」
「そう言って、さっきよりも凄い吸い付きだけど?」
「やぁ、あっ ん……! あっ、あ……っ!」

 アルベールの言う通り、さっきよりも更に濡れたレナの恥部は掻き回される度に粘着質な水音と共に蜜を溢れさせ、きゅうきゅうとひくついて彼の指に絡み付いていた。

 彼は楽しそうにレナの淫部に顔を寄せ、彼女の膣口に埋まる自身の指を見る。

「レナはこうやって指でズポズポされながらクリトリスも一緒に弄られるのが好きなんだよねぇ?」
「ひッ! だっ、だめっ……ですッ! アルベールさ、まぁッ! アッ! やッ! ま、また……出ちゃ……! ぁ……、あ~~~ッ!」

 ぴゅぴゅッ! ぴゅっ! 

 弧を描いて、再びレナは潮を吹いた。
 飛び出した愛液は重力に逆らって勢いよくレナの足の間にあったアルベールの顔に降り掛かる。

「あっは! すごい、女の子に顔射されちゃった!」
「あう、う~……」

 自分の意思では潮吹きを止められず、レナは益々顔を赤らめた。そんな彼女とは裏腹に、アルベールは楽しそうに自分の顔にかかったレナの愛液を手で掬いとり、ペロリと舐める。
 そして、よからぬ悪戯を思い付いた子供の様ににんまりと笑った。

「ねぇ、血じゃなくて、レナの『これ』、もっと味わってみたいな」
「えっ……?」

 レナがその言葉の意味を理解する前に、アルベールは彼女の太股を掴んで更に大きく開かせた。

「きゃあああッ?!」
「んっ……」

 そして、カプリとレナの陰部にかぶりつく。

 ベロリとアルベールに恥裂をなぞられ、電気ショックを受けたかのようにレナの身体はビクビクンッと跳ねた。

「ひっ、あッ……?! あっ、アルベールっ、さまッ……! 待っ……んぅうッ!」

 アルベールの舌はレナの膣口で円を描いて縦横無尽に動き周り、レロレロと恥裂をなぞる。
 
ぢゅるるるるっ!

「あっ! ああぁあッ! ひああッ……!」

 これまで感じたことのない初めての感触に、レナは甲高い悲鳴を上げた。

 ビクビクと身体が陸に上げられた魚のように跳ね、止めどなく愛液が溢れ出してくる。その雌の中心部から噴水のように噴出される濃厚なエキスを、アルベールは音を立てて美味しそうに啜った。

「あッ、は……んッ! そっ、そんなとこっ……舐めたらっ……ぁっ、……き、汚い、です……! あんっ! アル、ベー、ル、様ぁ……!」
「そんなことないよ? それに、ここから出てくるレナのとろとろしたエキス、すごく美味しい」

 ぢゅぱっ! ぢゅぱっ! ぢゅぱっ!

 綺麗に皮を剥かれたクリトリスをくりくりと指で扱きながら、アルベールはその舌をレナの膣内なかに抜き差した。

「あッ! あッ! あぁあッ!」

 レナは無我夢中で彼の顔を腿で締めつけ、内側にかかってくるさらさらの黒髪を掴んだ。
 ゾクゾクとまた腹の奥からあの感覚が駆け上がって来くる。限界が近い。

「ふぅうーーッ! ふッ、んううううッ……! んううッ!」
「ほら、レナ、イっちゃって良いよ。俺が全部飲み干してあげるから。さぁ、イク時はどうするんだっけ?」
「あッ! うッ! ……いっ、イキます……! んぁッ、アルベールさまぁッ……! わたし、い、イっちゃいますぅうう! あっ、ふああああああッ!」

 ガリッと彼女のクリトリスにアルベールの歯が立てられ、レナはついに三回目の絶頂と潮吹きを迎えた。
 
***
 
 絶頂後の倦怠感と貧血と喉の痛みが一気にレナを襲っている。
 
 彼女が座りながらしわくちゃになったワンピースに腕を通してボタンを留めていると、アルベールが後ろから抱きついてきた。
 食事の後の彼はいつもこんな風に甘えた様子で擦り寄ってくる。今日は特に、存分にレナの血(と、愛液)を飲めていつも以上に機嫌が良いようだ。

「あー美味しかった」
「それは、良かったです……」

 散々恥ずかしい思いをさせられたレナは複雑な表情で返事をした。

 空を見ると太陽の位置が随分動いている。そういえば自分はこの人を執務室に連れていくためにここに来たのだと、彼女は本来の目的を思い出し溜め息をついた。
 今頃カトルは怒り散らしながら一人で膨大な量の書類を片付けているはずだ。きっと、言い付け通りに主を連れ戻せなかった自分は後でしこたま怒られるに違いない。

「ねぇ、レナ」
「はい、なんでしょうか?」

 そんなレナの内心など露知らず、アルベールは朗らかに言った。

「愛液があんなに美味しかったんだから、レナの破瓜の血はもっと美味しいのかな?」
「?!」

 そう耳元で囁かれ、レナはワンピースのボタンを留めていた手を止める。振り返った先にある彼の目はギラギラと怪しく光っていて、それは「食事」という名目で初めて身体を暴かれた夜の事をレナに思い起こさせた。

 --この瞳の魔力からは逃れられない。

 レナがそう悟った時、視界に映る赤が一気に大きくなり、アルベールの端正な顔がすぐ近くになった。

 ちゅっ、と可愛らしいリップ音を立てて、彼の冷たい唇がレナの唇と重なる。

「レナ、これからもよろしくね」
「……はい。ご主人様」

 従順なレナの返事を聞いて、目の前の美しい魔物は満足げに笑った。
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